前回の続き(ほぼmcfw)
fw side_
は〜、OKしてしまった…まぁ嫌って訳では無いから良いのだけれども、それよりも
「不破くんはなんか好きなゲームとかある?」
「マリカーとかっすかね~、」
ふーん、と言いながら俺にもたれかかってくる剣持さん
「マリカー、!僕もやった事ありますよ!」
と俺の目の前に座って俺の手を取りキラキラな笑顔を浴びせてくる甲斐田くん
「これ美味しそうじゃないですか?あ、今日の夜何にします?」
俺の真横でスマホを見ながら度々こちらを向いて様子を伺う加賀美隼人
いや、
距離ちっっっっっっか、!!!!!!!!
一応貴方たちのオタクなんですけど俺、
「ぇ、っと、いつもこんな感じでぎゅうぎゅうになって過ごしてるんすか、?」
「そんな訳ないでしょ、不破くんだからに決まってるじゃん」
「ちょっとそこ変わってくださいよもちさん~、!」
「こらそこ、不破さんが困ってしまうでしょう」
彼らの会話はとても愛おしい。だが距離が近いせいで全く頭に入ってこない。
「そうだ、不破さん先にお風呂入ります?」
「あぇ、いいんすか」
「え~じゃ次甲斐田入ります」
「いや次は僕が行く」
「いや私も入りたいんですけど、」
「社長は最後にしよう」
「そうですね!、!」
「なんだぁ?貴方達」
我々の事は気にせずごゆっくり、と加賀美さんがにこにこしながらこちらを見ているもので、入らない訳にはいかないか、と風呂場へと足を運ぶ。
ある程度身体を洗い湯船に浸かっている時、ふと思った。
「あれ、もしかして俺着替え無い…?」
着替えが無いと風呂場から出れないという事に気付く。とりあえず湯船から出てから考えようと立ち上がり扉を開けてすぐ手の届く場所にあるふかふかのバスタオルに顔を埋める。ここまで来たら誰かの服を借りるしかないと思い風呂場の出口からひょこ、と顔を出し弱弱しい声で助けを求める。
「あの~、誰かきてくれん、?」
今行きます、と言う声と共に剣持さんが駆け付けてくれた。剣持さんが来てくれると思っていなかった為内心ちょっと嬉しかった。
「えっと、俺着替えなくて、なんか着れるもんないすか?」
「ああ、それなら」
ぺたぺたと音をたてながら素足で廊下を駆けていく。可愛い、と思いつつも大人しく待つことにした。1分程待つと彼が俺の元に再び駆け付けた。
「これ、僕のですけど。多分不破くんとは身長そんなに変わらないし、丁度いいサイズかと」
「あぇ、剣持さんの着てもいいんすか」
「でなければここに持ってくるはず無いでしょ、?あと、さん付けちょっと距離感感じるので呼び捨てとかで良いですよ」
「あ、じゃあ俺も、もちさんって呼んでもいい?呼び捨てはなんか俺が慣れないというか、」
「まあ、いいですけど」
俺が着替えている間もちさんは話し相手をしてくれた。ドア越しだけど。
「もちさ~ん終わりましたよ」
「お、じゃあ次僕が入るので」
「あぁ、その為にずっと廊下居たんすね」
「他の奴に先に入られては困るのでね」
「はえ~、」
じゃ、と風呂場に入っていくもちさんにあーい、と特に何も考えず相槌を打ちリビングへと戻る。今更だがこれ、俗に言う彼シャツ的な、!?いや、まだ彼氏ではないから違うのか、にしても凄く良い匂いがする。彼らと同じシャンプーやボディーソープを使った事にも今気付く。深く考え過ぎると俺の脳がキャパオーバーしてしまいそうなのでやめておく。
「あ、!不破さん風呂あがったんすね!」
俺の足音に気付いたのか甲斐田くんが真っ先に駆け寄ってくる。
「え、まってまって…それ、もちさんの服じゃん、?!」
「ん?そうやけど、」
「あンのガキ…!!めちゃくちゃ自分だけ先駆けしてんじゃん!?」
「まあまあ落ち着いて、」
とキッチンの方から加賀美さんが甲斐田に声を掛ける。お陰で甲斐田くんは少しブツブツ何かを呟いているが、一回り落ち着いたらしい。やっと静かになったかと思うと急に背後から誰かにぎゅっと抱きしめられる。俺は驚いて咄嗟に後ろを振り向いた。すると俺の半乾きの髪の毛に顔を近付けスンスン、と風呂上がりの匂いを堪能している加賀美さんが居た。
「ふふ、不破さんから私達の匂いがする、やはり同じ匂いだと落ち着きますね」
にまにまと俺の体に手を回しながら身を寄せられる。俺よりも加賀美さんの方が若干身体が大きく逃げようにも逃げれない。
「ちょ、ちょっと!僕の前でイチャつくのやめてもらえません!?」
僕も混ぜて、と言わんばかりにこちらに寄ってくる。
「えと、ちょっと恥ずいからやめてもろて…」
そう告げ目を逸らす。
「おいおい、何してんの?楽しそうに3人で固まって。」
丁度風呂からあがったのかもちさんがむす、と眉間に皺を寄せほかほかと湯気をまといながらこちらに寄ってくる。
「お゛い剣持!!不破さんに自分の服着せただろ!!?!」
「はい、だって頼まれたんで、持ってくるもの他にあります?」
「僕の服の方が不破さんにとってオーバーサイズで可愛い感じになってたかもじゃん!?」
「分かってないですね、このちょっと萌え袖ぐらいが丁度良いんですよ髪の毛のふわふわさも相まって」
何の話しかさっぱり分からずぽかんとしていると加賀美さんが呆れ顔で彼らに向かって溜息を零してから「先にあっち行っておきましょう」と手を引かれる。
なんやかんやあって一応全員風呂を済ませた。その後はだらだらと適当に数分寛いでいた。「そろそろご飯にしましょう」と加賀美さんがキッチンに向かう。それに手伝おうとついて行く甲斐田くん。2人が居ない隙をついてもちさんが俺に寄ってきてぎゅ、とハグをした。
「んぇ、どうしたんすか」
可愛いと思いながらも心の声が漏れないように制御するので精一杯だったが次の瞬間全てそれが白紙になる。
「今日、一緒に寝ませんか?」
え、?いや、まてまて…2人で、?ちょっと心臓に悪い気はするが嫌では無い。想定外の言葉に俺は思わず頬を染めてしまった。
「なにその反応w…かわいい、で、どうするんです?」
「ぜ、ぜひ…」
ルームシェア初日から推しと寝る事になるとは。
「今日はちょうど僕配信予定無くて、他2人はするみたいですけど」
「ああ、2人は配信するんすね今日」
忘れていたが彼らは配信者でもある事を今思い出した。そういえばもちさんだけ配信頻度少ないしな、なんて思っていると「おまたせ~」と加賀美さんの手作り料理を足早に運ぶ甲斐田くんが食事用のテーブルを彩る。
「そこ2人もイチャイチャしてないで早く席に着いてください、!」
むす、としながも自分が任された仕事をこなしている。
「不破くん僕の隣に座らせてもいい?」
「え?ズルくない?なんかもちさんがめっちゃ不破さんのこと独占してる~、」
「まあまあ、日替わりで場所変えれば平等になるでしょう」
そんな彼らの会話を聞きながら食事ができるなんてオタクにとっては天国だ。
『いただきます』
ふぅ、と満腹になった腹に手を添えながら一息つく。俺は推しが作った料理はこんなに美味いのかと感動していた。
「あ、片付けたらちょうど配信の時間になりそう、片付けちゃちゃっと済ませちゃお」
ご馳走様でした~、と言いながら食べ切って空いた皿をシンクに降ろす。そんな甲斐田くんを見て加賀美さんも後に続く。
「僕は配信無いんで~」
「ぁ、僕らが配信してる間に不破さんと遊ぶつもりでしょ、!」
「当たり前だろそれ以外なにがあるんだよ!」
「明日私は配信無いのでお楽しみは明日に取っておくとしましょうか、」
「僕も不破さんと遊びたいのに~、!もう今後予定被らないように入れてもらいます」
「無理あるだろ」
「んは、皆俺中心すぎるやろ」
あたりまえです、と3人共口を揃える。彼らからの愛が大き過ぎて少し照れくさくなる。にゃはは、と笑って誤魔化すも照れを見抜かれたのかくすくす笑い声が聞こえる。
「そろそろ配信してきますね」
「あ、僕も準備しなきゃ」
2人は俺に頭を撫でるなり抱きつくなりしてからまたあとで、と手を振りながらそれぞれの防音付きの部屋に足を運ぶ。それに対し笑顔で手を振り返し見送るともちさんに手を引かれ無理矢理立たされる。
「リビング居ても暇ですし部屋行きましょ」
「んゎ、わかったわかった、そんな引っ張らんくても、!」
急かすようにぐいぐい腕を持ってかれもちさんの部屋に連れ込まれた。
ちょっと書く気力無くしたので切ります
次はR15ぐらい、?R18にしたっていい