ヴァンは考えもしていなかった。
――押しても引いても駄目なら、戦って奪い取るしかないから。
まさかルクレシアが、馴染みの娼婦がいると言った自分の戯れ言を重く捉えて、娼婦の舞台で戦おうとしているなど。
清楚な令嬢ではなく、男勝りな軍服でもなく、男を堕落させるためだけに存在するような蠱惑的な娼婦の姿。
その姿は彼女の戦闘スタイルにもよく似て、惑わせるような幻惑的なものではなく、男の本能にストレートに斬り込んでくるものだ。
仮面があったからこそ耐えられた、恐ろしい破壊力。
しかしヴァンをそこまで圧倒したのは、その姿よりも彼女が語った変貌の動機だ。
――わたしね、ヴァンのことが大好きなの。その……男の人として
嬉しすぎて、悶え死にするかと思った。
実際、昇天しかかってい****************************
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