俺のだって証明する何かって一体なんなんだよ?
あの人はいつもじれったくてイライラする。
教えてくれりゃあいいのに。
話が終わってから戻ると案の定美樹が怯えたような顔をして俺を見る。
別に怒ってるわけじゃ…いや怒ってるというか。
お前の危機感の無さや俺の彼女のくせに他の男と一緒に帰るなんて…
嫉妬だ。
見ると、たぶん態度に出て睨んでしまったみたいで美樹はハッと泣きそうな、虚ろな目をして下を向く。
そんな、悲しそうにすんな。
お前に対してじゃないんだ、
このイライラは。
見てないところでは守れない俺の情けなさ。
落ち込んでいる美樹に気づけない俺の不甲斐なさ。
彼氏なのに。
何もできない自分にイライラする。
 ̄
ほんと、天童さんが言ってた証明する何かってなんだ?
授業中、考える。
正直、ホワイトデーにあげたネックレスで自分のものになったと思っていた。
俺があげたものを身につけることで、俺のものだと周りの奴らに気づかせてあげたつもりだった。
でも、、
それじゃ足りないのか、、、?
美樹はどうしたら俺の事だけを考えて、他の男になんか靡かずいてくれるだろう、、?
どうしたら俺の美樹への気持ちをもっと、伝えられるだろう。
キスだけじゃ足りない、、、
何か、、、
あ。
分かった気がする。
天童さんが言う、俺のものだって証明する何か。
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