注意
・桃赤
・微R18
・nmmn
分かってた。
最初からこんな関係続くわけないって。
でも貴方が求めるから、両手から掬ってもすり抜けていく愛が全部本当に見えたの。
な「っはぁ、…ッりうら、ッッ”~~~♡」
り「ぁ、”ッ!?んぅ”~~ッ//♡」
淫らな身体と乱れたベッド。
その上にないくんと2人きり。
腰を上げ、二人一緒に達して息を整えると柔らかく笑った彼に胸が痛くなる。
アソビで始めたこの関係。
最初はなんの感情も抱かなかったのに、今ではそれが恋心に変わっていた。
彼が笑うと胸がぎゅっと締め付けるように痛い。
彼に押し倒されると顔が赤くなって、心臓の鼓動がうるさく耳を支配する。
大好き、なんて言えたらどれほど良いだろうか。
素直に気持ちを伝えることが出来ずに隠してからもう何ヶ月も経つ。
所詮セフレになんて落ちてしまった彼と今日も身体を重ねた。
り「な、ないくんッ……/」
な「ん?」
柔らかくそう相槌を打つとこちらに顔を向けながら後処理している手を止めた。
何にも思っていなさそうな顔して優しくしないで欲しい。
勘違いしてしまうから。
けれど、今日はただセックスするために呼んだんじゃない。
この気持ちをないくんと答え合わせしたくて呼んだんだ。
俺も大好き、だなんて虚像の果てのないくんがそう笑いかける姿が脳裏に浮かぶ。
それを払い除けるように頭を振って本題を拙い言葉を紡ぎながら口にした。
り「ッ、り、りうらね……な、ないくんのこと……っ」
な「ごめん」
り「っ、ぇ?」
確かめるように聞こうとした言葉が頭の中に揺蕩う。
眉根を寄せて悲しそうにそう謝罪した彼の瞳は涙が溢れそうな程にゆらゆら揺れていた。
な「こんな関係、いつか終わりが来ることくらい分かってた。だから、」
『今日で終わりにしよう』
顔の絶望の色が覚める頃にはないくんはそそくさと帰宅していた。
1人、虚しいぐらいの大きなベッドの上で枕を濡らす。
お互いがお互いを知りすぎてしまう前に辞めようだなんて綺麗事、ないくんの口から聞きたくなかったな。
溺れるほどの愛をないくんから受け取って、それを包み込むように愛でたかった。
ただ、それだけなのに。
彼は、世間はそれを許してはくれない。
男同士の肉体関係。
いくら俺が華奢だからといってそういう問題では無いだろう。
けれど、恋してしまったこの気持ちを蔑ろにするのもまた虚しい。
分かってたはずなのに、時間だけが過ぎ去っていっていつの間にかそういう関係に落ち合えたらと思っていた俺が馬鹿だった。
何度も悔やみ続けて、心がやっと落ち着いた頃には何日か過ぎ去っていて。
久しぶりにスマホを開くと何百件、何千件との心配する声が届いていた。
メールの通知欄をスライドして自嘲気味に笑う。
本当に馬鹿みたいだ。
目の端に止まったないくんと俺の2人がピースして笑うアイコンが出てきて、それがないくんのアカウントだって一瞬で分かるの、どうにかなんないかなぁ。
右 1番右には3件の未読通知があって、既読しないように長押ししながら隠れ見るように確認する。
それは心配だから家へ言ってもいいかとの連絡で、付き添いにはまろとほとけが来てくれるらしい。
12時間前に送られてきたそれはまだ返信すれば間に合うかもしれない。
けれど、生憎会いたいのはないくんだけだ。
2人でもう1度話がしたい。
そして、もう出来ないとは思うけれど。
溺れるほどのないくんからの愛を過剰摂取したい。
きっと彼の気遣いから青組の2人が選ばれたのだろうけれど、そんな事できるなら何故あの時気遣いが出来なかったのか。
申し訳なさそうに斜め下を見つめる瞳が鮮明に脳裏に思い出される。
彼の、本音が知りたい。
そう思えたら不思議と足が勝手に動いて。
気づけば財布とスマホだけを持って外に飛び出していた。
りうらと合わなくなってから2日ぐらい経つだろうか。
一向に会議にも食事にも顔を出さないあいつに心配になってメールを打つ。
けれど躊躇してしまい送信ボタンが押せずにいた。
第一、2人きりで会ってもいいのだろうか。
りうらをこんなにさせたのは俺なのにそんな軽々しく面識できる程の非道な人間では無い。
スマホを片手に唸っているとまろが酒を片手に横から どうしたん、なんて聞いてきた。
ま「お前、全然食ってへんやんけ」
な「いや、りうらがさぁ……」
ま「お前のせいやろ、りうらお前のこと好きやったんに」
な「は、?」
初めて聞いた言葉に一瞬脳が真っ白になる。
りうらが俺の事好きなんて、考えたこともない。
メンバーの中で唯一俺たちがセフレだって事情を知っているまろにそんな言葉聞かされたら、本当だって信じるしかないじゃないか。
ま「りうら言うてたで。ないこの事好きやから、今の関係で伸ばしたいって。その先もそれ以上も望まんから、今のままでいいから。お前の隣にいたいって」
な「な、ッぇ……」
知らなかったで済めばどれほど良かっただろうか。
あの日、泣くのを堪えた様子で静かに笑うりうらが脳の奥底にいた。
なんで気づかなかったんだろう。
もっと早く気づけてたら、諦めなければ俺だって。
そんなタラレバばかりが脳を埋め尽くす。
そうしたら居てもたってもいられなくて。
メンバーが楽しそうに囲む机の椅子をガタッと引いて近くにあったスマホだけをとって足早に店を出た。
な「ッ、りうら!」
ガチャっと鍵のかかっていない無防備な玄関を開けると目を丸くして薄手の上着を羽織った彼と対面した。
目の下には深くて濃いクマが刻まれていて、寝てないんだと頭の片隅で考える。
な「ッりうら…その、えっと…」
り「ないくん。」
な「ぁ、ぇっと、……」
情けない。
勢い任せに喋ろうとする俺と冷静になって名前を呼ぶりうら。
ごくりと息を飲んで静かにすると目をそっと伏せながらこう告げられた。
り「ないくんが、好き…です」
な「ぁ、ぅ……、りうら」
突然の告白に一瞬戸惑うも、一旦深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。
少し青白い頬が赤く染っているのを見るに勇気を出してくれたんだなと思う。
りうらが、勇気を出してくれたなら。
な「りうら、」
俺も、同等にならないといけないよね
な「好きだよ」
耳元に唇を寄せてコソッと囁くと、驚いた様子の彼が耳に手をやる。
それが少し可笑しくてクスッと笑うと怒ったように眉根を釣り上げる彼もつられて笑いだした。
寒い玄関内に響く楽しそうな笑い声。
やっとのことで止んだかと思うと彼がリビングに促した。
それにこくりと頷いて従う。
柔らかなソファに浅く腰掛けると嬉しそうにしたりうらと目が合った。
それに首を傾げると小さな唇を開いた彼がこう言う。
り「まさか、ないくんと両片思いだなんて知らなかった。」
な「ふふ、俺も」
気恥しそうに目を逸らすと身を乗り出したりうらにちゅっと可愛いリップ音を響かせて口付けされる。
りうらの唇に着いていたリップで俺の唇がちゅるんと潤うと、嬉しそうに笑ったりうらがまたキスを落とした。
り「んね、今までさ。その、そういう行為をしてきたことは変わりないけど。
関係は、変えられないかな」
服の裾をぎゅっと握って上目遣いでこちらを見やる。
そんなの、決まってんじゃん。
な「じゃあ、りうらは俺の彼女だ」
そう笑いながら言うと彼もまた優しく微笑む。
確かに触れた指先をきゅっと結んで永遠を誓う彼と静かに笑いあった。
「Overdose」END
𝕟𝕖𝕩𝕥➯➱➩♡2000
なんか意味わかんなくなっちゃった😢
コメント
11件
ど時差コメ失礼します🙇♀️🙇♀️ いつもコメントする勇気なくてしてないんですけど神すぎてやばいんでコメします😇✨💕😇✨💕 最初、お?ばとえんか?お??って思ってたんですけどはぴえんで歓喜😭😭😭発送が天才なんですほんとにあなた😭😭😭これからもめっちゃ見るのでよろしくお願いします(え)😭😭😭
はいもう天才ですねむぬ様っ!!✨😭😭 最初の方🍣くんが帰って🐤くんが病んでしまってて「え、これバトエンになるの…?←バトエン読めない」って感じだったけどハピエンになってめちゃ嬉しいし、あのもう設定やら関係やらもう全てが神ですっ!🥹🥹✨最後はゆったりほのぼのしててもう🐤くんが救われた感動と🍣🐤の尊くて全然しぬところでした…✨✨ えもうほんとに感動しましたこのストーリー…✨✨いつももそうなんですけど
最初ね … ? 英語が読めなかったの … だから「んだこれ??」って思ってて 最初の時点で「この手をすり抜ける全部が愛に見えたの」って歌詞を思い出して … なんだったけ … ? って思ってたら むっぬ様 最後に作品名「overdose」って書くじゃないですか … ? そこでやっと「あ…曲ぱろか…」って納得して2回目読み直したら泣けました(( … 「overdose」薬物が🍣くんで それに溺れていくのが🐤くん … 一度飲むとやめられないからこそ このままで居たい それが🍣くんと🐤くんの関係 … むっぬ様 … 貴方 天才ですね???