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Nozomi💜
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#QK
あお
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わああ、ようやくふくらが自分の気持ちに気づいたね…!山本さんの「ただの恋です」ってストレートな言葉がキレッキレで笑っちゃった。須貝さんに肩組まれてる河村を見てるだけで苦しくなるふくらの嫉妬、すごく伝わってきたよ。それにしても、これまでの自分の行動を振り返って「隠す気ゼロの過保護な恋人って俺のことじゃん…!」って悶絶するところ、本当に可愛すぎる…(笑)これからどんな顔して河村に会うんだろう、続きが気になる〜!
河村の体調もすっかり良くなり、オフィスはいつも通りの活気を取り戻していた。
夕方、僕が次の企画の資料をまとめていると、ホワイトボードの前から楽しそうな笑い声が聞こえてきた。
問 「あはは! 河村さんそれ押し際攻めすぎですって!」
言 「でも今の問題構造なら、河村さんのそのタイミングが理論上の最速ですよね」
河 「でしょ? ふくらの作る企画って、こういう意地悪な押し際が綺麗にハマるんだよね」
体調が万全になった河村が、東兄弟の2人と新しい早押し対策について盛り上がっていた。
「ふくらの作る企画」と、僕のいないところで僕の名前を出して笑ってくれている。
それはすごく嬉しいはずなのに、3人が肩を並べて和気あいあいと楽しそうにしている姿を見た瞬間、胸の奥が微かにきゅっと締め付けられた。
ふ ……なんだろ、この感じ。前にもあったな。……まぁ、いっか。今は仕事に集中しよう
深く考えないように気持ちを切り替え、僕はそのまま何事もないように仕事を続けた。
・・・・・
その後、動画収録が無事に終わった流れで、QuizKnockメンバーでの飲み会が開かれることになった。
賑やかな居酒屋の中、いつもなら僕の隣に座るはずの河村だったが、たまたま席の巡り合わせで須貝さんの隣の席になっていた。
須 「やっぱり河村のこの解説の付け方、マジで綺麗だよな。本当にすごいわ」
落ち着いたトーンで、しみじみと感心したようにそう言った須貝さんが、自然な動作で河村さんの肩を親しげにガシッと引き寄せる。
河 「わっ、須貝さん急に何笑。でも嬉しいな、ありがとうございます」
須 「いや、本当だって。」
須貝さんはいつも通り後輩を称えているだけなのに、河村さんは少し照れくさそうに顔を赤くしながら、本当に嬉しそうな満面の笑みを浮かべていた。
離れた席からその光景を見つめていた瞬間、僕の頭の中で、昼間の比ではないレベルの爆弾が爆発した。
ふ ……っ、なんだこれ。胸が、雑巾みたいにぎゅううって絞られて、すごい苦しい。お酒の味も全然わからない……
須貝さんは落ち着いて河村と話しているだけなのに、その大きな手が河村の肩に触れていること、配置して河村が、僕に見せるのと同じような、それ以上に無防備な笑顔を須貝さんに向けていることのすべてが、すごく嫌で苦しかった。
理由の分からない、今まで感じたことのない未知の感情の暴走に、僕の頭の中は完全にパニックを起こしていた。
山 「――ふくらさん、大丈夫ですか? 全然お酒進んでないですし、顔怖いですよ」
限界を迎えてオロオロしていた僕の隣から、声をかけてきた人がいた。
ウーロン茶のグラスを持った山本さんだった。
QuizKnockの飲み会では、お酒を飲まない東兄弟や山本さんがいつも冷静に周囲を観察している。
ふ 「あ、山本……。うん、大丈夫、じゃない。……あのさ、ちょっと聞いてもいい?」
山 「え、何ですか? 改まって」
お酒の席の喧騒の中、僕は限界を迎えた胸の内を、山本さんに素直に吐き出すように声を潜めた。
ふ 「なんかさ、今日、特定の状況のときに、胸がきゅっってなって……。今までなんか感じたことない気持ちになったんだけど、この感情って何かわかる……?」
山 「……それ、完全に嫉妬してますよ」
ふ 「しっと……?」
山 「はい。お昼に河村さんが東兄弟と楽しそうにしてたときも、さっき須貝さんと肩組んで話してたときも、ふくらさん、ものすごい顔で二人のこと見てましたからね?」
ふ 「えっ、俺、そんな顔してた……? でも、嫉妬って、俺が? なんで?」
あまりの直球な指摘に、僕はパチパチと瞬きを繰り返した。山本さんはウーロン茶のグラスを置き、あきれたように小さく息を吐く。
山 「なんでって……ふくらさん、あんなに毎日河村さんと一緒に帰って、体調崩したときは周りが見えなくなるくらい必死に家まで送って看病までしたんですよ? それで『なんで』は無理がありますって」
ふ 「だって、あれは同じ駅だから一緒に行くのが一番スムーズだし……」
山 「その言い訳、もう通用してないですからね?(笑) じゃあ聞きますけど、ふくらさんは、河村さんが他の人と飲みに行ったり、自分以外の誰かと楽しそうに笑ってたりするのを、この先もずっと黙って見てられます?」
ふ 「……それは、嫌だ」
考えるより先に、言葉が口をついて出た。その瞬間、また胸の奥がきゅっと痛む。
ふ 「河村が誰と話してても、すごく気になっちゃう。今だって、須貝さんの手が河村の肩にあるのを見てるだけで、頭が上手く回らなくて……。これじゃ企画のことも考えられないし、本当に困るんだよ。一体どうしてこんな風になっちゃうのかな……」
山 「ふくらさん、あのね」
山本さんは僕の言葉を優しく遮ると、観念してください、と言わんばかりのまっすぐな瞳で僕を見つめた。
山 「それは頭の異常でも仕事への影響でもなくて、ただの恋です。ふくらさん、あなた河村さんのことが好きなんですよ」
ふ 「――っ」
山本さんの口から飛び出した、あまりにも直球すぎる言葉。
この感じたことない気持ちの『答え』を頭に入れた瞬間、僕の脳内で、今までの自分の行動が一気にフラッシュバックし始めた。
他のメンバーにはコーヒーを買ったのに、河村にだけわざわざ別の店で温かいハーブティーを買ってきたこと。
同じ駅だと分かった夜、嬉しくて堪らなくなって放った言葉。
――『じゃあさ、今日はもう家までずっと一緒だね。行こ!』
体調を崩した河村を抱きとめて、周りの目も気にせず家まで送り届けて看病したこと。
――『連絡くれたら一瞬で飛んでくるから』
ふ ……待って。待って待って待って
脳内で再現される自分の声と、それを受け止めていた河村の、耳まで真っ赤に染まった恥ずかしそうな顔。
ふ 俺、河村にあんなこと言ってたの……!? 隠す気ゼロの過保護な恋人って、俺のことじゃん……!!
「友達だから」「近いから」と言い訳して無理やり蓋をしていた自分の言動が、今やただの猛烈なアプローチにしか見えなくなってくる。
あんな大爆弾みたいなセリフを、なんの邪気もない満面の笑みで、しかも毎日のようにすらすらと河村にぶつけていたのだ。
ふ 「うわあああ……!!」
山 「ちょっと、ふくらさん急に叫ばないでください」
あまりの恥ずかしさと、ついに本当の気持ちに辿り着いてしまった恋心の自覚によって、心臓が爆発しそうなほど激しく脈打ち始める。
僕は真っ赤になった顔を両手で覆うと、居酒屋のテーブルにそのまま突っ伏して悶絶した。
顔が熱くて、耳まで完全に真っ赤になっているのが自分でも分かった。
山 「ふふ、やっと気づきましたね。まぁ、僕たち外野からすれば、ようやくかって感じですけど」
テーブルに突っ伏したままの僕の耳に、山本さんの楽しそうな声が届く。
ふ 「……どうしよう、山本。明日から、どんな顔して河村に会えばいいんだよ……!」
山 「いつも通りにしてれば大丈夫ですよ。……まぁ、意識しちゃって無理でしょうけどね、今のふくらさんじゃ笑」
自分のあまりの破廉恥な言動に照れ狂いながら、ふくらはお酒のせいにもできないほどの猛烈な赤面とともに、恋心を完全に自覚するのだった。