TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

俺は大蛇と人間のクウォーターだ。

かと言ってメデューサのような力は持ってない。少し人より人を嫌い、狩猟本能が高く、素速く、傷の回復速度が速く、ちょっとした能力が使えるだけ。そんな俺が生まれたのは、とある研究所だった。


「やった…やったぞ!!成功だ!!」

そんな声が聞こえてゆっくりと少年は目を開いた。

?(…水の…中…?)

ホルマリン漬けになった少年。瓶の中に閉じ込められているようにガラスのケースにしまわれていた。

「よし、今すぐ取り出せ!!溺れ死んでしまわぬうちに!!」

体に沢山の機械を取り付けられた少年は、なんの危機感もなく、呆然と白衣の男たちを眺めていた。否、まだ危機感というものがなかった。

「博士!本当に成功です…!息をしています!!」

「よくやった!!!」

わーわーはしゃぐ大人たち。少年は純粋無垢なそのペリドットのような瞳で博士と呼ばれた男を見つめた

「あぁなんて美しいんだ…!」

それに気づいた博士は彼に跪く。

「あなたは大蛇の化身…あなたがこの世界の神として崇められるのはそう遠くない未来でしょう…!!」

服を一枚も着ておらず、人間だったら異常な程白い肌が露わになる。しかし、その肌には所々黒い鱗が生えていた。

そのつるつるとした鱗が少し生えた頬をなぞり、博士は呟く。

「あぁ…夢じゃ…ないんだ…!!私の夢は現実となった!!決めた…。彼の名前は過去の記録に残る『ゾム』という神様の名前にしよう!」

zm「ゾ…………ム……」

「!!!肺にも喉にも異常はないのだな!!良かった!!ゾムというのはな、神様という事を隠し、仲間のために命を落としたという伝説が残っているお方だ。素敵だろう?」

zm「…」

よく…分からない。そう言いたげな表情の彼。首を傾げた彼を見れば、少し「はは…」と乾いた笑いを零すも、博士は告げる。

「今からあなたの為の、あなた専用の館へ案内しましょう。」

そう言って、俺の手を引っ張った。



「さあここだよ。」

深い森の奥、ゾムは少し古びた館の前にいた。もう何処をどう曲がったかさえ思い出せないくらい深い森だ。

zm「…。」

キョロキョロとゾムは辺りを見渡す。何もない。大自然の中、不自然に建てられた洋風の館。こんな所にあるのになぜこんなに綺麗に保たれているのか、不思議だ。

「では、あとは御自由にお過ごしください。2週間後、またここに来ますね。」

そう言い残して去って行く博士たちの背中をチラリと横目に見つつ、館の入り口へと目を向けるゾム。その館は子供1人で扱うには大きすぎる館だった。

zm「………」

慣れない手つきでソッと扉を押せば、ギギギ…と錆びたような音と共に内装が明らかになる。

zm「…………」

綺麗なシャンデリアに赤い絨毯。しかし、それ以上に目を引くのは目の前にある階段を登った先に見える玉座だった。堂々とした雰囲気があるが、何処か大人しめなデザインに目を奪われる。

zm「………」

コツコツと先程もらった靴が心地の良い音を鳴らす。黒をベースにされたこの館にあうシックな色をした玉座。そっと手を触れればひんやりとした感覚に思わず身震いをする。

zm「冷たい…」

思わず手を離し、靴と同様にもらった服を握り締める。内側は介護服だが、外側の服はフードのついた黄緑のマントとなっていた。

zm「……座って…みようかな…」

ゾムはそう言ってゆっくりと腰を下ろす。直に触るのはとても冷たく、布からしか触れることは出来ないが、それでもここからの景色はとても良かった。丁度入り口の上にあった大きめの窓から、綺麗な自然の風景が眺められる。

zm「……………綺麗……」

ゾムは思わず呟いた。青々と茂った木に、鳥のさえずる声。近くに川があるのか水の流れる心地の良い音が聞こえる。

ここは、本当に誰もいないのだろう。

俺が息を殺せば、ここには誰もいないも同然のように自然の音色しか聞こえない。

zm「……………」

気に入った。ここをお気に入りの場所にしよう。そう思って立ち上がる。他にも色々な場所があるに違いない。俺は少し歩いてみることにした


zm「沢山の…書物…?」

綺麗な四角い箱に並べられた書物を一冊ずつ手に取る。不思議と先程生まれたばかりなのに字が読める。これも、何かの力なのだろうか…

zm「…綺麗な絵………」

満天の星空の下に1人の少年の絵が描かれた絵本を手に取り、パラパラと捲る。

zm「……こんな事があるんだ………」

子供は皆らんどせる?というものを背負って学校に行き、ともだち?というものをつくるらしい。

zm「…………ともだち…」


zm「博士…」

「どうしたんだい?」

zm「学校って…なんですか?」

「…うーん…子供たちが集まって勉強を教わるところ…かな?」

zm「……ぼ…ぼくも行ける?」

「……どうしてそう思ったのかな…?」

zm「ほら…この絵本。そう書いてある」

「…はは。ゾムは大丈夫さ。何せ大蛇の脳みそがあるからね。その脳みそは何千年も昔から腐ることなくゾムに渡されたんだから。知識の宝庫だよ。ゾムの頭は。」

zm「でッ…でも…」

「…?」

zm「この…ともだちって…作ってみたいな…なんて…」

「ゾム…いや…ゾム様。そのような発言はお控えください。」

zm「……………」

「あなたに教えられることは私たち人間には1つもないうえ、あなたは2週間したらそれはもう既に成人してるも同然なんです。あなたはこれから神としてここに住まい続けるのですよ。」

zm「…………………」

「もっと堂々としなさい。それが私たちが最後に言える事だよ。」

フワリと微笑んだ博士の顔。その日から博士がこの館に来ることはなかった。


ゾムは少年と言える姿から少しずつ大人にはなっていた。しかし、極度に変化が起こる時間が長かった。

ゾムの鱗は年を負うごとに黒に磨きがかかっていた。そして、それに伴い容姿端麗で中性的な美しさを持ち合わせ、賢さを手に入れた。ただあの玉座を一歩も離れることはなかった。何も食べず、飲まず、しかし彼はなんの変化もみれなかった。ミルクティー色の髪色の毛先には鱗と同じ色がついており、相変わらず肌は白かった。しかし、最近とある事を知った。それは、俺が『ナニカ』を意識すると、目が赤く光る事だ。血のように真っ赤な光が一瞬だけ目に映る。しかし、何故なのかは未だによく分からない。


そう言えば、近々この辺りで戦争が起きたらしい。


?「はぁっ、はぁっ、はぁっ……っ…ヤバイヤバイヤバイ!!コネシマ!!囲まれとる!!」

kn「んなこと分かっとる!!他に道はないんかシャオロン!!!」

sya「まずいな……この先は確か崖だったハズや…!!」

そんな会話をしつつ、全力で足を動かす2人。喉が焼き切れそうな程息を荒げ、深い森へと足を運ぶ

sya(っ……このまま死ぬんか…!?)

後から聞こえるのは敵国の兵士たちの声。それも尋常じゃない程の数がいる。

kn「!!!シャオロン!あれなんや!?」

sya「こんな時になんなんや!!」

kn「ほらあれ!!」

コネシマが指差した先にあるのはナニカの建物のようなものだった。

sya「!!!いける!あそこに隠れるんや!!」

kn「えっ!?大丈夫なん!?」

sya「最悪頭下げるか脅すかしか俺達生き残れんわ!!とにかく急ぐで!!」

kn「…おう!!!」

この作品はいかがでしたか?

629

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚