※桃さんが女物の香水も使うとか言ってたので。
「ぁ……っ」
出社帰り、ふと目に留まった某雑貨屋。
香水売ってる……。
今度りうらとデートあるし、折角だから新調しようかな。
そんな思いで、雑貨屋に入っていった。
店内を回って、気になるやつがあったらテスターを手首に吹きかけて試し嗅ぎする。
物珍しそうな女性達の目線にはもう慣れた。
すみませんね、男がレディースもの嗅いでて。
「あっ、……これりうら好きそう……」
いつの間にかりうらの好みのものも嗅いでいたようで、随分りうらに染められてるな、と笑みが溢れるのと共に微かに頬が紅潮した気がした。
「出費が……っ」
結局、4個ほど買ってしまった。
しょうがないじゃん。好きなやついっぱいあったんだもん。
折角だし、香水つけて帰るか。
りうらが好きそうなやつはデートまで取っておいて。
そうだな、……一番好きなやつつけてこ。
開けた場所に移動し、周りに人が居ないことを確認して香水を吹きかけた。
好きな匂いってだけでテンションが上がる。
りうらどんな反応するかなー、なんて考えながら帰路についた。
「ただいまー!」
「お帰りないく……」
ルンルンで玄関を開ければ、いつもみたいにりうらが出迎えてくれた。
が、出迎えてくれた途端りうらは顔を顰めた。
「どうかした?」
「……、なんでもない。ないくんご飯できてるから食べよ。」
心配になって声を掛けるが、なんでもない、とかわされてしまう。
でも、思い当たる節がないため、特に気に留めなかった。
自室に向かい、買ってきた香水をデスクに置いて、着替え始める。
りうら気付いてなかったな……。
てか、これ着替えたらもっと匂わなくなるのでは!?
だめじゃん……。
取り敢えず、上着だけ脱ぐことにした。
リビングから香る匂いに誘われるように、部屋を出る。
「わ……、美味しそ……」
相変わらず、りうらの作る料理は見栄えが良い。
「あれ、ないくん着替えてないの?珍しいね」
「あっ、えっと……うん」
怪しんでくるりうらの瞳は笑っていなかった。
あれ、なんか俺やっちゃった……!?
「ふーん。ほら、冷めないうちに食べよ?」
「う、うん……」
「ねぇ、ないくん。」
「ん?どした……、!?」
ご飯を食べ終わり、することも無く、スマホをいじっているとりうらが抱き着いてきた。
突然のことに混乱しながら、どうしたの、と訊くと。
「……りうらに言う事無い?」
耳元で囁かれた。
あ、これ、お仕置きされるトーンだ。
でも、本当に思い当たる節がない。
「こ、香水のこと……、ですか……?」
今、言う事といえばこれくらいしか無い。
「やっぱ香水つけてたんだ。ねぇ、これって女物だよね?……浮気でもしてきたの?」
「ちがッ……!」
心外なことを言われると同時にりうらの手が服の中に入ってくる。
抜け出そうにも、りうらの腕にがっちりホールドされてる所為で身動きが取れない。
「なんで逃げようとすんの?着替えなかったのも部屋着じゃ、キスマとか見えちゃうからじゃないの?」
「ちがッ……!ほんとに、ちがう、の……っ!」
誤解を必死に解こうと、口を開くと、勢いよく塞がれた。
りうらの欲を全てぶつけたような激しいキス。
口内を舌で犯され、酸素が次第に無くなり、生理的な涙が出てくる。
ほんとに怒ってる……。
「んっ、ふ、ぅ……っ!んん゛ッ、んん゛ー!!」
苦しくて、反抗すれば唇を離すことなく、腕を拘束され、ソファに押し倒される。
頭が真っ白になってきた頃、やっと唇が離れた。
「っ、……!!はーッ、ひゅ、はっ、……!!」
酸素を取り込もうと必死に息をする。
「ないくんから他の奴の匂いするのクソイライラする……っ、」
「ないくんは誰のものなのか、教えて上げる。」
そう言って、りうらは舌舐めずりをした。
「だから、誤解だって言ったじゃん!!!」
「ごめんないくん!!!」
後日、めっちゃ赤さんの匂いする、とメンバーさんに言われまくった桃さんでした。
※桃さんが女物の香水付けて、赤さんに浮気疑いお仕置きえっちされるやつが見たかった(書けるとは言っていない)。
コメント
2件
尊すぎて大好きです これ青くんパターンもありそうwむしろ青くんに勧められたパターンも考えられるぞ?ごちそうさまです!