テラーノベル
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サリアのもとに戻ると彼女はすでに集めた薪に火をくべている所だった。慌てて彼女の横まで行き謝罪を口にし、起こったことを説明すると驚いたように目を見開いた後何かを考えるそぶりをしたと思ったら次からは気を付けてねと言われただけだった。てっきり怒るのかと思っていたが……やはり弱いと切り捨てられるのだろうか?そんな不安をかき消すために、少しでも連れてきてよかったと思えるようにと僕は料理をすることにした。冒険中に温かい料理というのは本当に大事なのだ、冷めていては英気を養えない。食べれる野草、先ほどの魔物の肉などを使い簡単なスープを作るとサリアはとても喜んでくれた。まるで子供の用に嬉しそうな、でもどこか悲しそうなそんな顔をしていた。温かいご飯を食べていなかったのだろうか?
しばらくして、僕たち眠りについた。セリア曰くここに魔物は出ないらしい、先ほどのは例外らしいので安心していいと。そうは言われても何かあるといけないので、一応結界を張ることにしたすこしは役に立つだろう。この時に言うべきだったのだ、あの時見た植物について。でも僕は、それを頭の片隅に置き忘れてしまっていた。それが起きたのは深夜のことだった、辺りは薄暗く森全体が静けさに包まれている中それはやってきた。僕たちがそれに気づいたのは、そいつのあげた咆哮があまりにも大きかったからだった。飛び起きた僕らが目にしたのは、鱗に覆われた巨大な生物。その翼は大空を翔る王者の印、その爪はすべての敵を打ち倒す、そしてその炎はすべてを焼き尽くすといわれているドラゴンだった。
勝てるわけがない。それは確信だった、Sランクの冒険者十人で手傷を負わせ追い払うくらいしかできないようなモンスターだ。逃げるしかない、そう思いサリアの方を向いたら彼女は真っすぐそいつを見つめて剣を構えていた。逃げる気がない、彼女は戦う気なんだ。それなら自分が逃げていいわけがない、彼女を置いて行っていいはずがない。彼女は僕の__?やはり僕は彼女とどこかで??いや、今考えることではないな。サリアの足を引っ張らないようにしないと、せめて彼女が少しでも戦いやすいように……
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