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お昼ご飯を食べた後、白銀くんたちと中庭にやってきた。
「授業…行かないの…?」
「うん。授業なんかよりも、もっと大切なことがあるから。」
「このような手は卑怯かもしれませんが致し方ない。」
あれ…?3人の様子が変…。なんで私の体に纏わりつくの?なんで私のことをまるでエサのように見るの…?
あれ…?そもそもなんで私はエサなの?この人たちに言われたから?
違う……私は…
「劉磨さんたちの…家族…。」
3人を体から振り払い彼らから離れる。
私、今まで一体何を…。
「まさか…意識が戻ったのか!?そんな馬鹿な…俺らの能力に打ち勝つなんて…。」
「意識…?能力…?私に何をしたんですか?」
「せーっかく、このままプラン通りに進みそうだったのに。こうなったら仕方ないよね。」
「何を…する気?」
彼らが徐々に私に近づいてくる。彼らが1歩進む度私も1歩下がる。
でも、後ろにはほとんど逃げ道はなくあっという間に壁に追い詰められた。
「何って…お前を賭けた、楽しい楽しいゲームだよ。」
ガシャン
彼が振り下ろした腕は、私の顔の真横におちガラスを粉々に叩き割った。その破片が私の頬をかすめる。
「白銀…さん?」
「ほら…俺の指から血が出てる…舐めて綺麗にしてよ。」
「いや、触らないで。」
勢い余って彼の顔を引っ叩いてしまった。
「痛いな…花月、あんまり悪い子だと俺たちひどいことしちゃうよ…?」
「だれか…助け…」
「助けなど求めても無駄ですよ。今は授業中。この場所へは誰も来ることができない。」
「それはどうかな?」
遠くのほうから聞き覚えのある声が聞こえる。
嘘……授業中のはずなのに、どうして……?
「おやおや、来てしまいしたか。まったく、輝石が余計なことをしてくれたために…。」
「こんなこともあろうかとGPSをつけておいて正解だったわね。」
「チッ……」
「ですが、どうするおつもりですか?ここまで来ても花月さんは私たちの手の内にいる。いつでも花月さんを好きにできる。」
「お前らが好きにしたいなら勝手にすればいい。でも…もし花月を傷つけたら…お前らを燃やしてやる。」
こんな聖さん…見たことがない。手のひらから燃え上がる炎が、聖さんの怒りを表している。
「僕たちを滅ぼす…?何のこと?」
「とぼけたって無駄だ。お前らが大蛇族の下層吸血鬼だってことは分かってるんだ。」
「へえ…バレちゃってんだ、僕たちのこと。でも、僕たちが瞬間移動できることは知らなかったんじゃない?」
「え…?」
ふわりと体が浮き地面がどんどん離れていく。
「花月!」
聖さんが伸ばした手を掴もうとしたとき、目の前にいた彼らの姿は見えなくなった。