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目を覚ますと壁に鎖が繋がれている部屋にいた。鎖の先には首輪のようなものがついている。窓がなく、光もない閉ざされた空間。
「今日からここが花月の家だ。逃げないように首輪をつけないとな。」
白銀さんが首輪を持ち私の首に近づける。
「やめて…いやっ。」
「くそ、暴れるな。」
カチャン
首輪がつけられた瞬間だった。途端に全身を恐怖が支配する。
白銀さんは私を突き飛ばすと、部屋から出て行ってしまった。
「琉生、私たちも行きますよ。」
「ちょっと…花月ちゃんに用があるから先に行ってて。」
「わかりました。」
橙さんが部屋からいなくなったことを確認すると、琥珀くんは私の前にしゃがみ込み抱きしめてくれた。
「花月ちゃん、怖がらないで。僕たちは…僕は…花月ちゃんを絶対に危ない目に合わせないから安心して。ただ、目的を果たすためだから」
「琥珀くん…。」
「もし、輝石くんと李仁くんに何かされそうになったらすぐに僕を呼んで。必ず助けるから。」
「う、うん…。」
「あと…僕のこと琉生でいいよ。じゃあ、僕も行くね。」
こは…琉生くんが部屋を出ると同時に扉に鍵をかけられた音が聞こえた。
今日からここが私の家。独りは怖い……私はもう…皆の元へは戻れないのかな……?