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「おいラテ!なんでお前ここにいるんだよ!」
「はあ!?受験ここ受けて受かったからだけど!?」
「………えっと、ヒナさんあれは…?」
ウーパールーパーの触角が生えた水色の髪の女の子と、三つ編みの女の子がなにやら喧嘩しているようだった。
「あー…えっとあの子が波空宇波、でそっちの子が緑空ラテ、二人は幼馴染らしいんだけど…いつもあんな感じなんだよね。まあ犬猿の仲ってやつ!ほんとは二人とも仲良しなんだよ!」
「………おいヒナ!私はこんなやつと仲良しなんかじゃないから!」
「それはこっちのセリフだわこの両生類!」
ひえ〜…二人とも凄く怒ってます…
「ほ、ほんとに仲良しなんですか…?」
私は恐る恐るヒナさんに小声で聞く。
「うん!だってこの前ラテさん…」
「!ちょっと待って!それ言わないって約束だったじゃん!」
「?何、ラテが私のことなんか言ってたの?」
「っ!な、なんでもないから!私もう行くね!」
ラテさんはそう言うと部屋へと向かっていった。
「…なんだったんだろ」
………これは、まさか…
(…そう!)
『(恋!)』
私とヒナさんはお互い目で会話して頷きあう。
「…なんか変なこと考えてない?」
『か、考えてない(です)!』
「…あ、あの!すみません!」
ヒナさんと一緒に部屋に入ろうとしたら、後ろから誰かに話しかけられた。
「?どうかしましたか?」
「あ、あの、えっと…」
「茶子、はっきり言わないと分からないわよ。」
「わ、私と友達になってください!」
「いいですよ!」
「いいよ!」
「あ、ありがとう!」
…人見知りなんですかね?
目の前の茶子さんという子は、どこか緊張しているように感じる。
「よかった…友達できなかったらどうしようって、不安だったから…」
「…そうだ!名前言ってない!私は柊鳴ヒナ、よろしくね!」
「私は雪白みぞれです。よろしくお願いします!」
「わ、私は虹星茶子…よろしくね」
「私は茶子の双子の妹の菓子よ。よろしく」
「…さて、自己紹介も終わったし、部屋に荷物置いてご飯食べよ!私お腹空いちゃった!」
「わ、私も…」
「それじゃあまた食堂で」
「おー…!」
私は部屋に入ってすぐ感動の声を上げる。
「そんな感動する?」
「だって、部屋すっごく綺麗ですよ!」
「確かに、ベットもふかふかだしね。」
ヒナさんがベットにダイブする。
「…さて、荷物少しは出しとかないと…」
「服とかは出して…他のはまた後で…」
ふと、私は荷物の中の手帳が目についた。
………これ持ってきましたっけ…
ぱらぱらとめくると、しばらく空白のページが続いて、最後のページの上部分が破られていて、最後の方に小さく文字が書かれていた。
『私は何?』
その言葉が何故か胸に刺さった。
…私は、