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、陸上自衛隊目達原駐屯地第3対戦車ヘリコプター隊(当時、現第1戦闘ヘリコプター隊)所属の機体が、佐賀県神埼市の住宅に墜落した。機体が墜落した住宅は全焼して隣家1棟も一部が焼けた他、機体の乗員2人が死亡し、全焼した住宅に住んでいた女子小学生が避難の際に[27]膝を打撲した[28]。
事故機は50時間の飛行時間ごとに実施される定期整備後の試験飛行中で、16時35分に離陸許可を受け、36分に離陸し、駐屯地上空を飛び、機体に異常がないことを確認してから福岡県久留米市方面に飛行を始めた。管制官との最後の交信は38分で、事故機側から異常を伝える内容はなかった。現場では、業務上過失致死及び航空危険行為処罰法違反の疑いで現場検証が行われた[27]。
ヘリが墜落する様子を、佐賀城北自動車学校の送迎車のドライブレコーダーが捉えていた。映像には、水平飛行していたヘリが突然機首を下に向け、部品を散乱させながらきりもみ落下する様子が映っている[29]。
現場から東に数百m離れた農地の10ヶ所以上で機体の部品が見つかっており、メインローターが上空でバラバラになった結果急激に墜落したと見られる。AH-64Dのメインローターヘッドは、1750時間の飛行時間ごとに交換する消耗品であり、事故機はすでに1回目のメインローターヘッドを交換をしていたため、陸自は整備不良の可能性もあるとみている[30][31]。これに関しては15日、墜落した機には飛行の中枢部品に不具合の修理履歴がある中古品が使われていたことが新たに報じられており、専門家は「中古品の再利用は航空業界では常識」としながらも、メーカーの修理や検査に加え、陸自側のチェック、管理が適切だったのかが調査の焦点になると指摘している[32]。
事故を受け、小野寺防衛相は陸自が保有する残り12機(目達原、霞ヶ浦、明野の各駐屯地)のAH-64Dの飛行停止とあわせ、陸海空自衛隊のすべてのヘリコプターについて点検や整備を徹底するよう指示した[33][34]。また同型機を運用する台湾も保有機を飛行停止した[35]。6日、防衛省で記者団に対し、機体からフライトレコーダー(飛行記録装置)を回収したと明らかにした[36]。
2018年5月28日、陸上自衛隊は事故調査の中間報告を行った。中間報告では墜落の原因として『主回転翼の羽根(ブレード)と回転軸をつなぐ「メインローターヘッド」内部の金属製ボルトが破損したことで、羽根が分離した』とし、操縦ミスや整備不良は否定している[37]。
2018年3月にアメリカ陸軍はAH-64Eについて、メインブレードをローターヘッドに固定するボルトの耐久性に深刻な問題が生じたため、問題が解決されない限りボーイングからの調達を中止すると発表したが、陸自の事故との関連は不明とされる[38]。