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うふふ…( 亝👄亝)ウフフ💗⬅️?? 小説は書きません(決意)(((((((
少女はさっきの雰囲気が嘘のように興味津々に男を見つめていた。
「何で追われていたの?」
「‥‥‥‥」
男はどこか辛そうに口を閉じ握り拳を作っている。
少女はまじまじと顔を覗きしゃんと腰を伸ばした。
「そういえばまだ名前、聞いてなかったな。」
男ははっとし、こちらもしゃんと腰を伸ばし咳払いをする。
「俺の名は ロウ・ラーデン・サルヴェ・レティ」
少女も笑い
「俺は ルウ・ネメア・ウォーデン」
と名乗った。
「ネメアか‥」
「あ、ルウって呼べよ、えーっと‥」
「ロウで結構。」
二人とも顔を見合せどっとわらった。
「ロウは面白いなぁ」
少女はまだくすくす笑いながら天井を見上げた。
すると腰にある2本の剣が鞘の隙間からキラリと光った
男はちょっと身を乗り出し興味津々で
「その剣‥ちょっとみせてくれないか?」
「良いよ」
少女は2つの剣を鞘から取り出し男に差し出した。
男が剣に触れた瞬間、
何かに激しく威嚇され、猛獣の爪でえぐられた気がした。
男は注意深く剣の肌を触った。
なるほど、白銀の艶やかな肌がとても美しく、指を当てるだけで血が少し
滲むほどの切れ味。
柄の部分の細工が細かく、
剣の柄の中心に赤い宝石が嵌め込まれている。
紅玉ともルビーとも違う、まさしく少女の瞳を宝石にしたような美しさ
だった。
「見事な美しさだな。」
「だろ?」
少女は剣を鞘に戻し机に足を掛けた。
「ロウ」
「なんだ?」
「ここは何処なんだ?」
男は不思議そうに首をかしげた。
「ここはナディアラドのルアー市だぞ?」
「ナディアラド?」
少女は目をぱちくりさせ、ゆっくりと舌を動かす
「ちょっと待て、じゃあここスローダーじゃあ無いのか?」
「スローダー?」
男も首をかしげる聞いたことが無い名だ
少女は両手で天を仰ぎ
「ナディアラド‥駄目だ聞いた事もない。」
男は今度こそ目を剥いた。
「三大華国の一つの大国ナディアラドだぞ!?」
少女はしばらく黙り込み、真っ直ぐこちらを見つめた。
「俺は記憶がない。」
男は絶句した
「記憶がないだと?」
「でもこれだけは分かる」
「俺はこの世界の人間じゃない。」
男は頭をかきむしりため息をついた。
「じゃあなんだ?ここの人間じゃないなら何処の人間なんだ?」
少女は急にショボくれ口を尖らせた。
「だって‥だって‥俺の周りにいた人達の
姿、匂いがぽっかり抜けているんだ。」
「何か覚えている事は?」
少女は瞳をくるくるさせ、言葉を振り絞るように言った。
「俺は、剣を握っていた。大地を蹴っていた。そして‥」
少女は純金の髪をかきむしった。
「駄目だ!思い出せない!!」
その瞬間少女は森の方を凄い勢いで振り返った
「誰か来るな」
男は目を剥き少女を見つめた。
「そんな馬鹿な‥」
森には鳥の梢が木霊していて何の変化も無い
「何処に居る?」
「あそこ」
良く目を凝らすと何かがきらっと白く光った。
「何人だ?」
少女は耳をたて低く唸った
「‥20くらい」
男は大剣を構え少女を見た
「さぁ行け」
少女はきょとんとして
「行け?」
「そうだ、命の恩人を死なせるわけにはいかないからな。」
外はもう日が暮れてきている
少女はくすりと笑い剣を構えた。
「じゃあこっちもせっかく助けたからな、」
男は顔をほころばせ力強く傾いた。
そして曲者20人に対して無防備な二人組は剣を構え、襲いかかった。