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『甘イきしないと出れない部屋』
そう不穏な文言が書いてある 光も音も乏しい、無機質な箱の中に、僕たち三人_不破湊、甲斐田晴、そして僕、剣持刀也は閉じ込められていた。
まぁふわっち達はくっついてるらしいので何とかしてくれるだろう。と僕は呑気に思っていたところ、ふわっちが急に
「ちょっと10秒位目をつぶってくれないっすか?」
と皆の沈黙を破った。
当然疑問乍二人とも大人しく目を瞑った。
すると5秒もしないうちに何も無かった壁から解錠した様な音が聞こえた。
10秒も経っていないのに、そう思っていると甲斐田くんが許可が出されていないのに目を開いていた、
ついでに僕も目を開いてしまった……
するとそこには何事も無かったように立っているふわっち。
当然甲斐田くんが詰める
『はァ!?なんで開いてるんですか不破さん!』
開口早々ぷんすこと怒っている甲斐田くん
あまりに大声で鼓膜が破れそうだ
「な、なんか開いたの!!俺何もしてない! 」
言葉の端が上ずって、視線が泳ぐ。ホストとしては致命的なほど分かりやすい嘘だった。
「……は?」
一拍置いて、甲斐田くんの声が跳ねた。
「何もしてなくて開くわけねぇでしょうが!」
いつもの柔らかな声色が割れるほどの怒気だった。
正論を言われてしまったふわっちは、しょもしょもになり乍必死にその頭で何て返事を返そうか考えていそうな顔で甲斐田くんを睨みつけていた。
『あー!じゃあいいです!僕術使っちゃうもんね!』
本当に大人なのか危うい発言をした甲斐田くんは、みるみるうちに足から魔法陣のような柄が現れ、ぴかぴかと光っていった。
あ、やばい。
光り出した足元を見た瞬間、僕の中の理性が警報を鳴らした。
「これは関わっちゃいけないやつだ」と。
そっと扉を抜け出し、静かに閉める。
遠くからゴリラ(加賀美ハヤト)が走ってくる姿が見えたが見なかったことにしておこう