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コンテストの受賞されたりむさんのリクエストです!🍨
忙しすぎてコンテストのリクエスト全然考えていないので他の方々はだいぶかかりますすんません…小説 久しぶりに書きました。だいぶ下手くそになってますのでご了承ください。
・茈赫( ほんの少し茈桃要素が入ってます。地雷が過激な方は無理して読まないでくださいませ)
・グロ、痛々しい表現があります。
・決してご本人様とは関係ありません。
茈「___なつっ!」(ニコッ
俺に笑いかけてるその笑顔が大好きだ。
茈「っほんと、お前さぁ…w」
優しくする時のその優しい声色も大好きだ。
そんな事するから、俺はお前に甘えてしまう。一緒に居て楽しいからくっついてしまう
『お2人って仲良しですよね!』
『なつ君っているま君の事、ずっとくっついてるってイメージ』
そんな事をするからたまに流れてくるコメントやTLの言葉に、やりすぎたかなと感じてしまう事が増えてしまった。
だから、極力控えるようにした。
家や事務所にいる時彼の膝の上に乗っていたけど、今は彼の隣に座る程度には控えた。
彼にハグをして顔を近づけて遊んだりするのも、最近は肩に腕を組んだり寄り添う位にしといた。
もちろん、そんないきなり変わった行動に彼は不審に思ったのか疑問に思ってる顔をされたが、何も言われていない。
前の事務所を退所し独立したから少しは1人でやってこなくちゃいけない事もあるし、この日々を過ごしてくと同時に、俺らも少しずつ歳をとっていくのだから。
昔のように、若かった頃のような事だってできなくなって当然だと思う。
それは、いるまも分かっていて何も聞かないで、“友達”としているんだろう。
そんな昔の事を思い出しながら俺は今日も、メンバーが集うディスコードへと入る。
入ればこう見えて意外と生真面目な奴らばっかだから編集モードに入ってたり作業をしていて静かなんだろう。話すのなんて多分深夜テンションで壊れてるか会議が終わった後とかに駄弁る位でしかしない。
そう思い、俺は入れば画面にはいるまとらんのアイコンがピコピコと点滅している。 メンバーの話とか会議の話をしてんだろう。少しだけ耳を傾けてみようかと俺もディスコードに入る。
桃「…ねぇ、いるま?」
茈「んー?」
入ってみればたわいもない話をしていたのか別の話に切り替わろうとしてる時だった。2人して作業で目を離せてないのか俺がいる事には気づいてないようだった。
そんな時、聞いてはいけない事を聞いた。
桃「俺さ、いるまと一緒にいたい」
茈「……は?」
桃「っ俺、いるまの事が、好___」
俺はディスコードから出た。
2人の話に邪魔をしちゃいけない、 何も聞いてない、そう自分に言い聞かせながら別の友達のとこのディスコードへと移った。
そんな事態があった日から数日が経ったある日、某テーマパークをまた偵察しつつ遊びに行き、メンバーと一緒に帰っていた。ちょうど他のメンバーは違う方向だったり、買い物をしてから帰るからかバラバラとなり、騒がしかった空間が今は俺とらんだけの空間になった。
夕焼けが少しずつ下がり空が青紫色へと染まっていき、ぽつぽつと星が煌めき始めた時、
桃「……ねぇ、なっちゃん?」
赫「ん?なに?」
桃「あの時、ディスコードに居たよね?」
俺も、彼が好きだ。
赫『いーるまっ!』
茈『ぅおっ!?後ろから飛びつくなってw』
でも、俺がお前に向けてるこの好きはLoveじゃない。
赫『へへっ、今日はどこ行く?』
茈『んー、行きたいとこあっから着いて来てくんねぇ?』
赫『ん、いーよー』
友達として接してきたからLike。恋人として見るってのは多分キツい。こうやって一緒にいるだけで多分十分だと感じる。
茈『これ、なつに似合うんじゃね?』
赫『!!これ、めっちゃ良い…』
茈『お、良かった!w』
でも、別にらんと付き合ったとか、そんなのには嫌な気持ちなんて1つもない。
いるまだって、同じ気持ちなんだろうから。
でも、でも、、
赫『やっぱり、いるまって陽キャだからこーいうの選ぶの得意なんですね〜?』
茈『それは陽キャ関係ねぇだろw』
茈『なつの好みを誰よりも知ってるだけw』
赫『…!』
俺にだけ対する優しい表情も、俺の事をなんでも知ってるかのように接してくるのも、
お前は、らんにできんの?
外は土砂降りの雨で灰色の雲に覆われている。地面に打ち付けられては濡れていく雨を無心で眺める。
茈「…!なつ、おまたせ」
またいつも通り集合時間の5分後に来るアイツが小走りで俺の元へと駆けつけてきた。今日は俺の欲しいコラボグッズを探すのに、もうなくなってたらどうしてくれんだ。
赫「…遅せぇよ、アホ」
茈「ごめんってw、俺が奢るから許せw」
こんな時でもニコニコ笑ういるまに俺は諦めてしまい、2人で傘をさして並んで歩いた。
雨だからか人はあまりいなくて、道路には車が走ってる。たまに水溜まりがあるにも関わらず速度も落とさずに走る車もいて、水飛沫がこちらに来るがいるまがさしてる傘で防いでくれる。
赫「…かっこいーね?いるま君?w」
茈「俺もかかりたくないからやっただけ」
茶化そうとしたが、いるまは気にせず普通に、本心で言いやがったため、開いた口をそのまま静かに閉じておいた。
こんな彼に、らんは好きになったんだろうなと今更ながらあの時の会話を思い返す。
あの時、そんな事を聞かされた俺はバレないようにはしたが、無意識に肩を少しだけ上げてしまった。そんな俺に気づいたのからんはニヤリと口角をあげて笑っている。
桃『やっぱりっw、俺は見逃さんかったよ?ありがとね?気使ってくれて』
赫『…そんな事、俺に言っていいん?』
桃『まぁ、聞かれたしいいかなってw』
桃『いるまから、ありがとうって言ってくれたしさ…』
赫『………え?』
その報告は本気なのかと、本当にそう言ったのかと疑い下げてた顔を真正面にいる彼に向けた。すれば彼は幸せそうに、嬉しそうな、どこか吹っ切れたような、俺にはできないキラキラとした笑顔を振りまいていた。
これが現実で、本当のことだと知らされた。
茈「おい゛ッ!!な゛つ゛ッッ!!!」
いるまの叫び声が聞こえた。何かと思えば俺の右横には黄色いランプか何かが光っていて眩しくて目を細める。
赫「ッッぁ…やばッ…」
これが車だと、トラックだと分かった時には、もう遅かった。
赫「……ぇ?あ、れ?」
でも、何故か生きていた。眩しさと雨で濡れてぼやけた視界で前を見れば、急ブレーキをしたからか変な方向へと曲がってるトラックがあり、目の前にはいるまが倒れていた。濡れている地面には少しずつ血が滲んでくように流れていた。
だが、俺が目にしたのはいるまの姿じゃなかった。倒れてる彼の遠くにある謎の物体があり、よく見れば彼の履いてるズボンと靴に似ていた。いや、一緒だ。
足が、ちぎれていて、 遠くの方へと飛ばされていた。
赫「ッッぁ、あッ……..」
絶望した。大切な人を、殺してしまった。
怖くて喉が動かない、声が出ない。でも、助けを呼ばなきゃどうしようもなくて、俺はすぐスマホを取り出し病院へと連絡をした。 声が震えてしまい拙くて変な声しか出せなかったが、病院の人はしっかり伝わってくれて、待ってくれと伝えられた。
赫「ッごめっ、ごめんッッ、ぃるまッ…」
謝ったって目を閉じて眠る彼は何も答えてくれない。雨に打たれてる音を耳にしながら、俺は震える手を抱き込むように彼の無事を祈った。
案内してくれたのは赤いランプが点灯されている手術室だった。
「…手術中ですのでこちらにおかけしてお待ちください」
そばに置いてあった椅子に座りまた彼の無事を祈る。
心臓がバクバクして止まらない。手汗も背中に伝う冷や汗も止まらない。失うのが怖くて冷たくなった手を握って温めることしかできなかった。 この短い数分も、俺にとっては長く感じてしまう。
瑞「!いたっ!!」
桃「ッッなっちゃんっ!」
赫「ッあ……」
聞き覚えのある声が聞こえて顔を上げれば4人がこちらに走って向かっていた。
翠「ッいるまちゃんはっ…!」
赫「まだ、手術中っ…」
黈「ッいるま、せんせっ…」
他のメンバーも同様に不安なのか顔色が良くなく、こさめは泣いたのか目の下が赤くなっていて、らんも額からの汗が止まらずにいた。
赫「ッッら、ん…すまっ、」
桃「これは事故だ。なつのせいじゃない」
らんは俺の震える手を握りしめてくれた。彼の手は温かいけど、震えていてどこか冷たい気がした。
……パッ
不安の中いるまを待っていると手術中の文字が赤から緑へと点灯した。それと同時に彼の担当医であろう医者が出てきた。
「!、いるまさんのお連れの方でしょうか」
桃「っはい!あの、いるまはッ!!」
らんは医者に噛み付くように1番聞きたい質問を問う。 暗く静かな病院の中、らんからの質問に医者は少し黙っていた。
もしかしたら良くない応答が来るのではないかとメンバーは緊張や不安で涙が出そうで苦しくなった。
そして医者はようやくして口を開いた。
桜が少しずつ散っていく桜の木を見上げながら今日はメンバーとのミーティングとダンス練をするために事務所へ足を運ぶ。
茈『お、なつ』
赫『いるま…!』
春の温かい風を感じながら挨拶を交わしてから、散った桜で優しい桃色に染まった道を2人で並んで歩く。
茈『ここ、いーとこだよな?花見でもしたくなるわ』
赫『えー、俺はやだ』
茈『そこは乗ってくれよw』
たわいもなく面白みのない話を聞きながら上を見上げる。まだ咲き始めた頃だからか全ての木が満開に咲いている。賢くは散らないだろう。
茈『…じゃあ、俺と2人でやる?w』
思いもしなかった返事に俺は彼の顔を見れば、昔と変わらない笑顔でこちらを見てた。そうからかうように言ったコイツにムッとしながらも思った事を口にする。
赫『…別に、やってもいいかな』
茈『えっ?…マジか…』
今度はいるまが驚いた顔をしてこっちを見ていて思わず吹き出してしまった。
赫『っw、約束、しよーぜ?w』
茈『…分かったよw』
そう言って2人で小指を絡ませ合って約束を交わした。それからまだ、約束は達成していない。
いつも通り、だいたい11時頃。
最低限の必需品と彼の荷物を持って、タクシーを捕まえて病院へと向かう。
あの時、互いに必死で顔など見ていなかった受付の人に挨拶を交わしてから彼のいる病室へと足を運んだ。
赫「!、いるまっ…」
茈「…!よっ…!」
『…安心してください、命に別状はありませんでした』
桃『ッえ…ぇ…』
赫『ッッ…はぁぁッ…!!』(ポロッ
あの時、いるまは無事だったと報告された。
安心したのか俺は緊張が解れたように身体中が氷のように溶けていき、地面に座り込んでいた。
そうだよなッ…アイツ、すぐ死ぬ訳ねぇよな
目にはいつの間にか涙が溢れ出ていて、俺と同様にメンバーも安心したからか喜ぶ姿や泣きじゃくる姿も目にした。
そうしてると、手術室から4、5人位の医者がぞろぞろと出てきて病室へと向かっていた。囲まれているベッドの上には少しだけしか見えなかったが、眠っているいるまがチラリと見えていたのを思い出す。
どうやらトラックの方は居眠り運転をしていたらしく、道路が滑りやすい雨の中アクセルを思いっきし踏んでいて猛スピードで走っていた。そこに考え事していた俺の方へと突っ込んで来そうなところをいるまから助けられた。その時身体を打ったあげく、足に 電柱とトラックが挟まりそのまま…
足はそのまま切断された。針で縫っても動かすと足に負担がかかる、俺らみたいなLIVEで身体を動かしてるのならなおさら。彼が無事な事より、その事実にまた俺は泣きじゃくった。他の4人には慰められたがこの傷は治れない。
大切な人を、傷つけたのだから。
それから約数ヶ月は寝込むと思っていたが、まだ数日しか経ってないのに彼は起きた。彼が起きた瞬間を俺は目撃していなかったが、らんが言うにはどうやら夢から覚めるように、眠りから起きたような感じで起きたとの事。それから俺は定期的にお見舞いに行っている。
そして、いるまにも足が無くなったと話もしている。彼は驚愕していて、でも、納得したように包帯だらけの自分の足を見ていた。
赫「…いるま…足、は、」
茈「ん?あぁ、気にすんな!大丈夫だから」
たまに、いるまは自分の足を見ながらぼーっとする事が多くなった。俺達が何を言っても耳に入れてくれない、その時の真っ黒で無機質みたいな目をしてるのも気づいていた。
そんな彼にしてしまったのは、俺のせいだって事は、十分分かっている。
茈「!、なつ?そんなに気に病むなよ?」
いつの間にか彼は俺の事を見ていた。互いのどこか通じあってるところは前と変わらない、いつも通りの彼が目の前にいる。
赫「っそんなの、無理だろッ…!!」
茈「…ちゃんと、寝れてんのか?隈が…」
そんな事よりも、自分の心配をしてから言えよ。
赫「っだってッ!お前、今生きてるけどさぁッ、大切なもんっ、壊したじゃんッ…」
茈「……」
赫「俺がッ、お前の事、殺したようなもんだろッ!!」
狭い病室に、俺の声が響いた。
赫「っ…ごめんッ、なさぃッ…」(ポロポロ
いるまは何も喋らなかった。その代わり、いるまの片手が俺の頭の後ろをを触れ、そのまま自分の胸元まで引き寄せた。俺の頭に触れてる手で頭を撫でてくれている。
茈「…なつ、俺は生きてるよ」
顔に触れてる胸元からは、トクトクと小刻みに彼の生きている証の物が鳴っている。 きっと、泣きたいのはいるまの方なのに。彼に慰められても苦しくて、1番の被害者に甘えて泣いているなんて。そんな自分に腹が立つ。
桃「……え?ロボッ、ト…?」
「はい。」
いるまが事故にあってから約2週間が経った。今日はメンバーといるまの見舞いに行った。相変わらず元気そうな姿を見かけていて安心してしまう。すると、いるまの担当医に呼び出され何かと思ったら退院後についての話だった。
「いるまさんの足は治らないと仰ったのですが、最近ではロボットを利用した医療技術が発展してるんですよ」
桃「ロボットって、いうのは…」
翠「…いるまちゃんの脚に付けるって事ですか?」
「はい、時間はかかるかもしれませんが一人暮らしですと何かと不便ですし、私たちも最大限できることはやらせて欲しいです」
命を守ってくれただけでも十分有難い事なのに、最近の医療はすごいな。
そう実感している間にも、メンバーの意見は全員同じだった。
桃「っ…お願いしますッ…!」
あれは確か、俺の家でいるまと宅呑みする事になった時か。ちょうど配信もいるまとのコラボ配信だったから鍋の時と同様に、夕飯を一緒に食べながらする事になった。
赫『今日はちゃんと氷作っといたぞ!』
茈『えらい!w』
いつも通り2人して酒は弱いし、舌がお子ちゃまなためペットボトルのコーラを開けて氷が入ったコップにへと注ぐ。 スマホから見えるリスナーからの可愛いや茶化し等は無視をする。
『今日のお夕飯はなんですかー?』
茈『今日は、2人で奮発してすき焼きでーす』
赫『お前、肉買ったの俺だからな??』
茈『ごちそーさまでーすw』
そんなやり取りをしながら蓋を取れば、白い煙が部屋中に匂いを撒き散らし、野菜や豆腐、俺が買ってやった牛肉がゴロゴロと入ってる鍋を見た。それだけでお互い腹が鳴り、自然と口の中に涎が溜まってくる。
茈『あー、ダメだ、はよ食いたい…!』
赫『ちゃんといただきますしてから!!』
茈『はいはいw』
『『いただきます!』』
そう2人で合掌した後すぐに鍋の中の具材達をつついてく。溶いた卵につければ黄金色に染まった牛肉が目の前にありがぶり着いた。
赫『っ…!!うっっまぁっ…!!』
茈『大優勝』
あまりにもの美味さに2人して配信してるのも忘れて 黙々とすき焼きと白いホカホカの白米を食べ進めていく。
茈『…っw、なつ?べんとーついてるw』
赫『いや古いしキモっw、どこ?』(ゴシゴシ
茈『逆逆、ここ』(グシッ
俺の口についた米粒を取れば、恋愛みたくその米粒を食べるとかしないでティッシュに拭った。
赫(流石にそこまでしないよな…
そう思ってると近くにあったスマホから流れてるコメントを見て、今は 配信中だということを思い出させた。
『なんか夫婦みたいw』
『お弁当って恋人同士に使うやつw』
『いるなつ尊い…』
少しの遊び半分の行動にリスナーはコメント欄で盛り上がっている。
赫『…え?なに?俺ら恋人同士って?』
茈『なんでそうなるん?w』
赫『ぜってぇお弁当したからやんw』
茈『え?お前らそんなので盛り上がるん?w』
笑いながらバカにするようにリスナーに言う彼を見ていた。耳がほんの少し赤かったのは今、いるまを見てる俺にしか分からない。
雨が多かった6月も終わり、暑い夏がやってきた。いらないものはダンボールに詰め車の中へと入れ、掃除機をかけてなるべく部屋の中を整理整頓させておく。
翠「暇ちゃん、俺も手伝おうか?」
赫「んや、もう終わるからいーわ」
部屋の隅っこで俺が掃除してる姿をすちは見守るようにこちらを見ていた。手にはスマホと車の鍵を持っていてどこかソワソワして落ち着かない様子が見れる。
翠「そう?じゃあ、いるまちゃんのとこに行くから後は任せるね?」
赫「おう、行ってらっしゃい」
そう言ってそのままリビングを出ていく。
赫「…もう、そろそろかな…」
時計を見れば11時過ぎ。スマホの画面にタクシーの電話番号を打ち、耳につける。
今日はいるまの退院の日だ。前に医者と話した足につけるロボットの件はいるまにも言ったら賛成をくれた。それからも彼は足を動かせるように必死にリハビリをしていた。俺もメンバーも彼がどこまで動けるかはまだ分からない。医者から言われたのは
『足が慣れていき動けるようになってきてます。でも、家に1人で暮らすというのはまだ大変だと思われます』
と言われた。退院できるまで頑張ってきたのはいるまの努力の結果であり、 とても喜ばしい事だ。医者にも感謝しきれない。
だったら、今度は俺がやらなくちゃいけない。彼をこんな姿にしたのは俺のせいだから
そう思い、メンバーと話し合い俺は今日からいるまの家で過ごすことにした。まだ1人で動けるか分からない彼をサポートするために、俺は自ら動いた。メンバーはもちろん了承してくれたし、いるまも申し訳なさそうにしていたが『でも、安心だ』と笑って言ってくれた。
赫『…らん、いいのか?』
桃『うん…でも、なっちゃんの方がちゃんとしてるから大丈夫だよ。気にしないで?』
その場にいたらんも微笑みながらそう言ってくれた事も憶えてる。
そんな事を考えてたらタクシーは彼の家の近くまで行っていた。マンションに入り彼の住んでる部屋の階までエレベーターに乗る。
赫「…お邪魔しまーす…」
渡された鍵を使って久しぶりに入った彼の家は特に何も変わらない。荷物はいるまを迎えに行ったすちの車に入れてあるため、ここに来るまでは特にする事はない。だが、部屋が少し埃っぽいため脱衣場に放って置いてた掃除機を借りかけてやった。
しばらくすると部屋中にインターホンの音が響いた。玄関に行き扉を開けてやるとそこには先程俺の片付けを見ていたすちと、後ろにはラフな私服を着て自分の荷物を抱えながら緊張気味でいるいるまがいた。
赫「っ…ぃる…ま……」
翠「ふふっ、送ってきたよ?」
足を見ればちゃんと自力で立っている。長ズボンで足は見えない。よく彼が愛用して使ってる靴を履いていてそこにいるのはいつも見ていた彼の姿だとしみじみと感じる。
赫「っ…いるまッ!!」(ギュッ
藐「ぅおっ!?」
今まで苦しかった気持ち、謝りたいと思っていた気持ちがまた混み上がってきて、でも久しぶりに会って泣くのも女々しい女みたいで嫌で見られたくなくて、あの時謝って慰めて貰ったのにまだ許せなくて、また慰めて欲しくて彼に抱きついてしまった。
赫「っごめッ…ごめんなさいっ…」(ポロポロ
藐「また泣いてんの?w」
赫「だってッ!いるまがいんのが悪ぃ!!」
藐「いやここ俺の家だからw」
いつもやっていた彼との会話でも涙が出そうになる。グッと堪えながら抱きついた彼の身体を離した。
翠「…荷物、部屋に入れようかっ」
赫「あ、あぁ」
藐「手伝うよ。2人じゃきついろ?」
翠「怪我人は大人しくしてなさい。まだ完治した訳じゃないんだから」(ペシッ
すちから頭をチョップされて痛そうに頭のてっぺんを撫でている。
赫「…いるま」
藐「ん?」
赫「…おかえりっ」(ニコッ
藐「!、ただいまw」(ニコッ
彼がいない苦しかった生活が終わり、
彼との生活が新しく始まった。
コメント
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ありがとうございます切実に。(( すっげぇ難しいリクしてしまったなぁ...と思ってたらそうなるとは✨ 続きも楽しみです😭 りんごさんのペースで、ほんっとに何時までも待つので無理なさらずに頑張ってください🙇🏻♀️ꉂ 📣