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「それはどういうことですか?」
「実は、私の沼に少し前に宣戦布告が届きました。」
「え?宣戦布告ですか?」
「えぇ、相手は遠い山の主の悪凱という大鬼です。」
「なんでそんなことに?」
「なんでも私の美貌を聞きつけて嫁にしたいらしく。嫁に来なければお前の配下もろとも殺してやると。」
「それはひどい話ですね。しかし、僕たちには関係ないのでは?」
ひどい話だが、わざわざ助けるためにこちらが血を流す必要はない。ここは断ろう。
「それがそうではありません。悪凱は力を求めています。近くに倒せそうな土地神いるとしれば食べようとこちらにも侵攻してくるでしょう。」
おいおい、食べてくる系のやつくるのかよ。
「なるほど、だから共闘してその悪凱を倒そうと言うわけですね?」
「その通りです。一応天災様にも協力を求めたのですが、私が戦ってしまってはここに住む周りの人やあやかしにも影響が出ると断られてしまいました。他の勢力とは仲がいいとはいえないので協力はできそうになかったです。」
ーなるほど、だから人の良さそうで最近力をつけ始めたまだ交流のない真広のところにきたわけですかー
なるほどねぇ、あと気になることが一つ。
「天災様?」
「知りませんか?大きい頭に長い髪で空を飛んでいるあやかしです。」
あれ天災様っていうのか!?名前からしてやばいやつだな。
「あぁ、見たことはあるよ。ちなみに天災様が戦うとどうなるのですか?」
「天災が起こります。台風や土砂崩れ、雹などさまざまな天災がしばらく続いてしまうと言っていました。」
まじでやばいやつだ。
「もちろんただで協力しろとは言いません。同盟を結び、悪凱を一緒に迎え撃ってくれるのであれば、天目一箇神が作ったとらされる、神刀 破邪をあなたに譲りましょう。」
沼姫が単独では倒せないと判断して救援を求めている時点で僕も単独で勝てる望みは薄いから、同盟を結び共闘して撃退するしかない。
あと、天目一箇神ってだれ?
ー鍛治の神ですね。おそらく沼姫が腰に差しているのが破邪でしょう。凄まじい刀です。しかし、凄すぎてなぜ沼姫程度のものが持っているのか不思議ですー
沼姫程度って…あの刀そんなにすごいんだ。
「なんでそんなすごい刀を持ってるの?それにそれをもっと他の強いあやかしに渡せば助けてくれるんじゃ…」
「この刀は代々私の沼で受け継がれてきたものなの。はるか昔この地でダイタラボッチって言う凄まじいあやかしと神たちの戦いがあって、その時の神の大将が持っていた刀みたい。ダイタラボッチに殺されて、その神ごとうちの沼に落ちて、その刀が私の沼で受け継がれてきたわけです。こんな刀を私が持っているのは分不相応ですし、私は刀使いませんし、土地神であるシン様にふさわしいと思ったので、お渡しするのです。神の武器は神が使う時が一番力を発揮します。」
ーあー、なるほどー
すごい戦いがあったんだね。想像できないや。
「じゃあ、貰っておこうかな」
「はい、もうお渡ししてしまいますね。悪凱との戦いの時に存分にお使いください。」
破邪を僕は受け取った。刀とは思えないくらい軽く、抜いてみると刀身はガラスのように透き通っており、青く輝いていた。凄まじい力を感じた。
ーこの刀で戦争が起きてもおかしくないレベルの刀ですー
本当に凄まじい刀だね。
「それで悪凱はいつ攻めてくるの?」
「次の満月です。」
それって…
ー3日後ですねー
やばいじゃん!!