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今日は、ミツキ達は少し散歩にとすまないスクールの外へと出かけていた。
・・・それが、“犯人達”にとって地獄の始まりだと知らずに。
✵✵✵✵✵
ギョクは色とりどりの花を生けた花瓶を持ってすまないスクールの廊下を歩く。周りではミツキやカネンが笑いながら話していた。
あと四日で、こことはおさらばなのだ。
なので、せめてお礼と思い、花を買ってきた。
そして、ガラリと戸を開ける。戸を開ければ、すまない先生や、生徒達が・・・
「「「「「「『え』」」」」」」
・・・いないのだ。教室に人一人っ子も、
しかも、教室はめちゃくちゃに、され、机も壊れていたり、倒れていたりなど。
ふと、ミツキの足元には、青い雫型のイヤリングが。
ミツキ達には、見覚えがあった。
これは、すまない先生のイヤリングだと。
ガシャンッ
ギョクが花を生けた花瓶を落とした。花瓶は、床で粉々に崩れた。
「・・・クロン」
そうギョクはスマホの中にいる仲間にそう呟く。
「・・・今すぐ場所特定。急いで」
『はいはーい♪』
と、クロンはネットの海にへと潜る。そして、ミツキ達はその間、準備をしていた。回復ポーションと、パン、そして各々得意武器を持つ。
『みんな〜!特定したよ〜!』
そのクロンの言葉に、ミツキ達は武器を持ち、そこへと向かった。
✵✵✵✵✵
「・・・ゴホッ・・・ゔっ・・・!」
すまない先生はゆるゆると目を開けた。身体中痛みが走り、思わず唸る。
最後に覚えていることは、
──・・・教室でミツキ達の帰りを皆で待っていた。あと数日しかいない彼らにサプライズをしようと準備をしていた。
だが、突然、教室に見慣れない集団が現れた。何とか対応しようとするも、数人倒したところで、倒した奴の1人が突然起きあがり、スタンガンで撃たれた。
服越しであろうとも、太い針で腹を刺されたような痛みが走り、上手く立てなくなった。
そして、暗転。
✵✵✵✵✵
「・・・いっ・・・!」
すまない先生は腹の部分を擦る。恐らく、服の下は赤くなってるか、火傷のようになってるんだろうなと思いながら、そこに触れた。
明らかにあのスタンガンは人に撃っていい電撃ではなかったな、と思いながら。
「・・・すま、ない先生、大丈夫ですか?」
と、ブラックが声をかけてきた。生徒も捕まったらしく、バラバラにされなくて良かったと心の中で思いながら、すまない先生は起き上がった。
足に鎖を巻かれ、動くことは出来ない。いや、まずそれをちぎっても、この腹の傷ではまともに戦えない気がする。
(・・・ミツキくん達は、大丈夫だろうか)
どうして、彼らがこんなに心配なのか、自分でも分からない。突然現れた迷子の子供だから?それとも、自分にそっくりだから?・・・彼女達に、そっくりだから?
少し悩めばもやもやと悩みが増えていく。すまない先生ははぁとため息をついた。
✵✵✵✵✵
「おい、アイツらの様子はどうだ?」
そう暗闇で男らしき声がそう監視カメラを見ている男に言う。
「今は大人しくしてるっぽいですよ」
「そうか・・・アイツらには借りがあるんだ。たっぷり返してやらねぇとな」
と、男は恨みを持った瞳で画面に映すすまないスクールメンバーを見ていた。
実はこいつらは昔、村人から金品を盗み、それを逆らったものは女子供でも容赦しない盗賊だった。だが、それをすまないスクールのメンバーが止め、男達は捕まった。
だが、数日前に脱走し、何とか仲間をかき集め、すまないスクールのメンバーに復讐しようと目論んでいた。
「・・・ん?」
ふと、監視カメラの画像を見ていた男が首を傾げた。
一瞬誰かが写ったような気がするが、画像は誰も写っていない。男は気のせいかと思い、気にしなかった。