テラーノベル
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「ゆあん。明後日からおばあちゃんの家行くから準備してね。」
「え、?どんくらい??」
「んーと、四日。」
「なっが、うりに会えないじゃん。」
「ということなのだよ、うりりん」
『そのうりりん呼びやめろよ。』
『ていうか、そんな悲しむことあるか?見慣れない土地に行って沢山冒険でききるって幸せな事だと思うぞ』
「そっか、ま、帰ってきたらたくさん話そう!お土産も買ってくる!」
『話そうな、お土産は別にいいから!』
なんで平気そうなの、うりは。
俺、、もういいや楽しんでくる。どうせ帰ってきたらうりが泣きついてくるはずだもん。
おばあちゃんの家はクーラーが効いてて涼しかった。うりと話すことを見つけるためにたくさん歩いた、冒険した。
家の近くの海を歩くと綺麗な貝殻があって、うりの瞳みたいな色の石があって、ちょっと潮臭い匂いが心地よくて、最高だった。うりがいればもっと最高だったのに。
近くのお祭りの花火も見に行った。
バンバンと音が鳴って、そしてどんどん明るさが増していく。まだ夏休みは終わっていないのに、まるで夏やるみの思い出を振り返るような、そんな気持ちになった。
「ただいまー!」
「荷物片してからうりくんとこ行きな!」
「『ねこのま』な!」
いつも以上のスピードで荷物を片して、すぐに帽子をもって靴を履き戻し外へ出た。少し走っていつもの曲がり角。
『お、おかえり。楽しかった?』
「うーんと、色んな街に行ったんだよ。でもやっぱこの街が好きだなってなった。うりがいるこの街が。」
『笑 地元の魅力は離れてようやく知るんだよ。良かったな。』
「うん、あ、うりにこれあげる。」
『貝殻?石?』
「綺麗でしょ。」
『うん、綺麗。あ、俺からもお疲れ様って意味のプレゼント。はい。』
「なにこれ、あ、このお菓子前ママがコンビニで買ってたやつー!」
『笑、、安いけど美味しさは事実じゃん。あ、あといつでも俺の事思い出せるだろ?』
「笑、たーしかに!食べていい?」
『うん、美味しいよ。』
走ってきた俺には最高の甘さだった。
「分かってんね!」
『だろ?』
「やっぱ最高ー!」
約束の土産話を沢山した。知らないものをたくさん見れた喜び、感動。感じた全てのプラスの感情をうりにも共有したかった。
大好きな、うりに。
「今日もお家きて!久しぶりで話し足りないや!」
『笑、わーったよ。』
やっぱり君は困ったように笑ってるけど、足はルンルンである。
人間の姿のうりは表しようもないくらいに綺麗で、俺の気持ちは勘違いではないかと疑いたくなるくらいには恋に似たなにかだ。
ねぇ、君のこともっと教えてよ。
『ゆあんくん、お前の話が好きだからさ。もっと話そう。』
「うん。」
君が好きだと言ってくれる俺の話は、今はいらない。君の話を聞かせてよ。ねぇ。うり。
そう思いながらも、君がケラケラと笑ってくれるのが嬉しくって自分の話をしてあげたくなる。なんてったって、うりは俺の話が好きなんだから。
コメント
2件
2本投稿ありがとう😭お互いに惹かれあっちゃってる感じがして神 … ‼︎ でも 、 urくんが好きなのはyaくんじゃなくて “ yaくんの話 ” なのがちょっと切なくて好き 🤦♀️🫶🏻