TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する









市松ちゃん、今日も元気だったなぁ。



そんなことを思いながら歩く。



あのカフェは先生が今、仮住まいさせて貰っている所と聞く。



そして私の所属している龍鬼と、全面抗争をつい先日起こしたと言う事も知っている。



「 …先生 」



私は先生の技術を尊敬をしているが、感性は共感できない。



私が弟子入りして直ぐの頃。








私はその日、夕日を書いていました。



「 …なんでマユミはそのまんまを描くの? 」



「 …なぜって、風景画というのは風景を描くものです。 」



「 風景を描くって…そんなの誰でも出来るじゃん。それはマユミの絵じゃない。 」



「 私の絵もなにも…まず初めにしっかりとデッサンを学び、対象を書く事をしなかれば… 」



「 …対象を描くことをするのは結構だけど、そのままそっくり写しとる事は風景画とは言わないよ?

十人いれば十人分、違う絵が生まれないと、そんなのなにも面白くないよ? 」



そうして私は思う。この人の事は大好きです。だけど、価値観のズレを感じました。



私は何処か、貴方の背中を追うのが嫌な気がしました。



貴方を全否定したいのではないんです。



私には私の意見がある事を言いたいだけなんです。



「 …せっかくの美味しかった珈琲の味が台無しだね… 」



コツコツと踵の音を刻みながら夕日に向かい目を向ける。




「 自分の絵…か… 」



私には難しい課題です。








~ sketchbook homage ~ 色彩 任せ の この町で 、 12話 ~

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

61

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚