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パソコン室の空気が、完全に静まった。
床に座り込んでいたルビーは、
ゆっくりと立ち上がる。
だが――
その姿は、
先ほどと何も変わらな 。
強靭な装備。
炎の名残を宿した外套。
邪に由来する力を、
完全には失っていない。
「……そのままなの?」
エンゲルが警戒を緩めずに言う。
「装備も、力も」
ルビーは自分の手を見る。
「でも……違う」
リンクが、
一歩前に出た。
「どう違う?」
ルビーは、 真っ直ぐに答えた。
「もう、 誰かを焼くためには使わない」
ブルーミーが、
静かに彼女を見つめる。
「力が残るのは、 珍しいことじゃない」
「ああ。重要なのは、 誰の意思で振るわれるかだ」
ルビーは、
小さく頷いた。
「……私も、 戦う」
一瞬、
後方がざわつく。
「正気か?」
タヴェルが言う。
「さっきまで、
敵だったんだぞ」
「分かってる」
ルビーは即答した。
「だから――
前に出る」
リンクは、
彼女の目を見る。
揺らぎはない。
炎も、
もう暴れていない。
「いいだろう」
短い言葉だった。
「前線だ。
俺とブルーミーの横につけ」
「了解」
スカルが、
弓を構え直す。
「……頼もしいな」
「火力は、
多い方がいい」
バブルが笑う。
ルビーは、
深く息を吸い、
装備を整える。
「……今度は、
守る側だ」
校舎の奥。
まだ、
邪の気配が残っている。
そして――
クレア。
リンクは、
剣を握り直した。
「行くぞ」
炎は、
もはや敵ではない。
一行は、
新たな仲間を加え、
次の戦場へ踏み出した。