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Prolog
アラームがなり、起き上がる。
アラームを止めてスマホを見る。
時刻は5時。布団に入ったのは午前9時だから、8時間ぐらい寝たのか。
スマホを持ったまま洗面所へ向かい、顔を洗う。……やっぱり、自分の顔を見るとテンションが下がる。そのまま顔を見つづけるのが辛いため化粧品を取り出し化粧をする。ついでに仕事用の服に着替える。
「…よし!今日も”俺”は世界一かっこいい!」
誰にも聞いてもらえることの無いこの言葉は2年間言い続けている。この言葉を言えば少しだけ自己肯定感が上がるのではないか、という淡い期待を抱きながら。
鍵とスマホ、その他諸々必要な物をバッグに突っ込み家を出る。
「……行ってきます。」
今日も嘘を重ねるために、都会へと足を踏み出した。