バグ夢 ノベル編 特別章
私は恋歌。母上の怜華と父上の来実の間に生まれた一人娘。
今日はそんな私のお話をするね。
最近夢がおかしい。大切な人が目の前で殺される。私は怖くて怖くてどこにも行けない。
いつも次は恋歌の番と言われる度に起きる。
母上にも父上にもまだ話せてない。
そもそもこんな話信じてくれるのだろうか。
そして今日もまた夢を見る。
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[逃げて恋歌ッ!]
「嫌だよシオン!」
『立ち止まるな行けよ恋歌!』
「リョクト…!」
《そんなお熱いもの見せられたら壊したくなるじゃん🤣》
壊さないで。私の平和を。幸せを。
助けて、母上…!
<なにやってんのよ恋歌! >
その時母上の姿が現れた
なんで?なんでいるの?
<なんでなんて今は話せないからね!>
私は母上にグイッと引っ張られて真っ暗な空間を一緒に走った。
「母上!なんでここにいるの…?」
<唸ってたから一緒に寝ただけだよ。>
気づいたらここにいたってこと?
それで助けてくれたの?
「迷惑かけてごめんなさい」
迷惑をかけた、嫌われたかな
<何言ってんの。家族でしょ?迷惑ぐらいかけてよねw>
母上は優しかった。いつも手を差し伸べてくれる。なのにそんなに母上が怖かった。
気づいたら立ち上がって私はどこかに走り出していた。
<どこ行くのッ!>
そんな声を無視して私は突っ走る。
体力のない私がなぜこんなにも走れるのか考える暇すらなかった。
バタンという音と一緒に私は意識を失ったかと思った。
近づいてくる足音。近づいてくる声。近づいてくる黒いナニカ。
死ぬと思っていた。
[何してんの恋歌!倒れてないで走って!]
「いいよ。このまま私を…」
持ち上げられ誰かにおんぶされた。
「父上…?」
【黙っておんぶされとけ!】
何故か私は父上におんぶされている。
そして父上は私をおんぶしたまま走り出した。
「やめてよ父上!」
【辞めたらお前死ぬつもりだろ?】
なんでバレて…
<そういう事だと思ったから来実を呼んだのよ。>
「母上…?」
母上には敵わない。
母上は観察力が良くて人の考えてることが手に取るように分かるらしい。
そんな母上が私は好き。でも同時に嫌い。
助けないでそのまま見放して欲しかった。
<どうせこのまま嫌われたらいいのにって思ってたんでしょ?そのまま死ねたらって>
バレてる。何もかも。
「優しくしないでよ母上」
<黙りなさい。あなたは私の娘。大事な一人娘なの。そんな簡単に死なせるわけないでしょ。>
嫌われたらなんて馬鹿だった見たい
気づいたら目が覚めていてそれ以降この夢は見なかった。
助けてくれてありがとう。母上、父上。
愛してくれてありがとう。