テラーノベル
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「エ、、ン」
「エレンッ!」
誰かが俺の肩を揺さぶっている。声をよく聞いたらミカサの声だ。
もう少し寝かせてくれと思い、俺は二度寝の態勢に入った。
するとミカサはすごく慌てた様子で叫んだ。
「エレン!学校に遅刻するッ」
ガバッッ
俺はこれでもかと思うくらいに素早く起き、学校へ行く支度をした。
「なんでもっと早く起こさないんだよ!今日、入学式なのにッ」
「起こしてた。一時間前からずっと」
そんな言い争いをしながら俺たちは家を出て、ものすごい速さで走った。
高校生にもなって未だに自分で起きれねぇのは流石にやばいな……。
それに、一時間前から起こそうとしていたミカサに申し訳ねぇ。
「次からは俺を起こすとき、思いっきりぶっ叩いてくれ」
「分かった。そうしよう」
俺たちは10分ぐらい走り、ようやく学校に辿り着いた。
俺は息切れをしてるのにミカサはしてない。なんか少しプライドが傷つく。
これからは俺も筋トレしよう、と誓った。
「エレン。クラス表あった」
「お、どうだった!?」
「大丈夫。同じクラスだった」
ミカサは安心したような顔をしていた。
まぁ、顔見知りがいた方が安心できるよな、 と思ったときチャイムがなってしまった。
ガラガラ
「お、遅れてしまってすみませんッ」
「すみません」
俺とミカサは一年A組。その教室は静まり返っていて、突然現れた俺たちをじっと見ている。
ミカサをチラッと見ると真顔だった。恥ずかしくないのか?と疑問に思った。それとも我慢してるのか?もしそうなら俺がこの場を和ませなければッ!!
そう思った数秒後、担任の先生らしき人が言葉を発した。
「初日に遅刻か。エレン・イェーガー、ミカサ・アッカーマン」
「あ、えっと……すみません」
「途中でエレンの肩に鳥のフンが落ちてきて川で洗ってました。 なのでエレンは悪くありません」
「おい、ミカサッ」
そんな嘘バレるだろ!そもそも俺、濡れてねぇし。
「あぁそうかい。なら仕方ねぇなぁ。居残り掃除で許してやんよ」
「ありがとうございます」
おい!!ミカサ!何が「ありがとうございます」だ!しかも居残り掃除……。
俺はため息をつき自分の席についた。
あれから二時間がたった。入学式に高校の話。大事な書類を配り終え、今は校内を見て回っている。知らない奴と……。ミカサがいねぇとこんなにも心細いのか。
担任のケニー先生からくじを引かされ、ランダムの奴と回ることになっている。
「知らねぇ奴ら同士だからお友達になるチャンスだろ」とか言ってたけど、俺は全然こいつと話せていない。流石にそれはやばいと思い、まずは名前を聞くことにした。
「お前、名前は?」
「あ!!え、えっと俺はジャン……」
ジャンっていうのか。なんかこいつ、妙に顔が赤くねぇか?
「なぁお前。もしかして熱か?顔が赤i」
「はぁー!?赤くねぇし!!テメェバカじゃねぇの!!」
あ……怒らせちまった。……てかこいつさっき俺のこと「バカ」って言ったか?
「俺はバカじゃねぇよ!!お前がバカだろ」
「いや、俺もバカじゃねぇし!!」
校内を歩いていた足が止まり、俺たちは終了の合図が鳴るまでずっと言い争っていた。
コメント
3件
ありがとう!頑張りますッ❤️🔥
凄かったゼ☆このままガンバ!