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ジャンside
ガラガラ
「お、遅れてしまってすみませんッ」
「すみません」
おっなんだなんだ。遅刻、かぁ? 初日から遅刻……と、か……。
「え、あれ、女……か?」
ヤベェ、つい心の声が出ちまった。それにしてもあいつ可愛すぎんだろ!
でも声は男だったな。一体どっちなんだ?
「初日に遅刻か。エレン・イェーガー、ミカサ・アッカーマン」
名前はエレンか。やばい。名前聞いただけでもムラムラしてくる。
自分で思う。俺ってキモいよな。でも思っちまうんもんはしょうがない。
「おいジャンどうしたよ?顔赤いぞ?」
俺はこのバカ、コニーの言葉を無視し、あいつに目を向けた。
まさかこれが一目惚れってやつか?
いやいやないない!!俺が男か女かわからねぇ奴に惚れるなんてことは。
入学式中、俺はずっとエレン・イェーガーという奴に視線を向けてた。
顔が整っていて、綺麗だ。 エレンと話してみたい。
でも近くにいるミカサ・アッカーマンが怖い。エレンに手を出すなと威嚇してるオーラを出してるからだ。
だが、絶好のチャンスがやってきた。校内巡りだ。
俺はなんとエレンと回ることができるらしい。
最初は無言で歩いていた。なんて話せばいいのか分からないからだ。すると……。
「お前、名前は?」
な!!???エレンから話しかけてくれただと!?
と、とりあえず冷静を保とう。
「あ!!え、えっと俺はジャン……」
ヤベェ!!!!全然冷静じゃねぇじゃねぇか!!!
顔もどんどん熱くなっていってる。
「なぁお前。もしかして熱か?顔が赤i」
「はぁー!?赤くねぇし!!テメェバカじゃねぇの!!」
何やってんだ俺ー!?!?
ついつい「バカ」とか言ってしまった。
こんなんじゃあ嫌われてしまう。
「俺はバカじゃねぇよ!!お前がバカだろ」
その回答に俺は少し安心した。泣いてしまったらどうしようと思ったからだ。
慰めるのとかなんて言ったらいいか分からねぇし。
よし!ここは俺も波長を合わせよう! その方が気まずくならねぇだろッ。
「いや、俺もバカじゃねぇし!!」
それから俺たちは校内巡りが終わるまで、口論を繰り返した。
「あ、俺たちが言い争ってる間に終わっちまったな」
エレンは困った顔を浮かべていた。
でも俺はその時間も幸せだったけどな。
「エレン。そろそろ教室に戻ろう」
あ、ミカサか。もう少しエレンと話したかったが、俺の思いは虚しくエレンは教室に入っていく。 絶対にエレンはミカサに渡さん!!
「ジャンもエレンを狙ってるの?」
急に声をかけられた。この声はアルミンか!?
待てよ、「ジャン“も”エレンを狙ってるの?」だと!!??
まさか……。
「僕たち敵だね」
奴はそうニヤリと笑った。
これはアルミンじゃなく“ゲスミン”か!?
コメント
3件
ありがとジャン!!🐴
めっちゃ良かった〜〜😫✨ 面白すぎるわ〜これ😆👍