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[知らなくても本音は本音]
ご都合真理の影響で周りが抱く自分への好感度が見えるようになったktmの話
⚠ktm愛され ⚠ご都合真理
⚠若干の体調不良
【注意】
・既存の方のお名前をお借りしておりますが、御本人様とは一切関係ありません。
・全ての配信・ボイスを追えているわけでは無い+最近界隈入りした新参者です。それ故に少々キャラの口調や言動が合わない際があると思います
・若干のcp要素(総受け)要素を含みます
・恥ずかしくなったら消します
・ベラベラ長ったらしく書いてあります
「はあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
好物のハンバーガーを食べても、気分を晴らしに少しだけ打っても、街を歩いても、家に居ても、何もかもに集中出来ない
何故かって、真理にやられて身体に厄介な能力が宿ってしまったからだ。
それはは丁度一日前祓うため対戦した真理で、根源は薄汚れた、女の子のものらしい化粧品が入ったポーチ。どうやら、好きな人に想いを伝えられぬまま亡くなってしまったらしく、呪いとなり人に害を与えるようになったらしい。
すばしっこかったものの、自身に当たった攻撃は痛くも痒くもなく、害があるという被害が嘘なのではないかと疑った…が、本当に害があるのは、その後のことであった。
人々の頭の上には謎の数字。
街ですれ違う人、恐らく、北見自身の存在を認識した全ての人の頭の上に表示された数字は、殆どが0や10など。
師匠に聞いたところ、これは自分、俺に対しての好感度を表しているらしい。
真理の死因やそうなった原因が関係している、とか
まあ、24時間こんな調子で目を閉じても瞼に張り付いて離れないようにずっと数字が見えて、最初は好奇心が勝って色々な人の数字を見たりしていたけれど、ずっと見えるのは辛い。段々頭がぐるぐる回るようになり酔ってきたのか気持ち悪くなってきたし。なんなら仲良いと勘違いしていた女友達からの評価は冷めきっていて未だ引き摺っている。ここまでが昨日の出来事だ
「はあ…」
だから、先程からため息が止まらない訳だ。
今日は配信の関係で事務所に出向く為街中を二回も歩き回った為沢山の数字を見てまた例に従い気持ち悪くなっていた。ズキズキと頭が痛む。
帰りの駅までの道を歩いているとき、どうしても耐え切れず道端のベンチに座り込んだ
この間も、目の前を通る人の数値が見えてしんどい
ここに居てはダメだと、動かない体を叱咤し立ち上がろうと足に力を入れれば、見知った声が自分を呼んだ
「あ、きたみんじゃん、こんなとこで何してんの?」
「あ……ネス…ごめん、手え貸して欲しいんだけど 」
「え何何どうし…ッエ”!!!ちょ!顔白!水買ってきた方がいい?吐く?」
「大袈裟だって!吐きはしないはず。多分」
顔を未だ下げたままだが、何となく服装的に打ちに来たのかなあと予想する。どうせ新台試しに来たんだろ、俺も着いて行きてえな、今そんな元気じゃねえけど。
ふと、手を差し伸べてくれているのを見て、ああ、立ち上がろうとしていたんだっけと思い出し、手を有難く使い立ち上がろうと重い腰を上げ、反射的にネスの顔を見れば、いつもの数値。
そういえばネスのはまだ見てなかったなんて思い、目を凝らししっかり見れば、詳しく数値が見えた
312080406091101
なるほど
312080406091101????
いや、え?
見間違いかと目を擦ってまた見れば相変わらずずらーっと並ぶ長い数字。
能力と同時に得た事前情報では、1000が友達、5000が親友……で…えぇ……??一体俺にどんな感情を抱いてんだよお前は
全然腰抜けかけたし、なんなら今世紀最大級に俺はアホ面をしていると思う。顔面蒼白でアホ面とか普段ならカオスで笑えてたけど、今はそれどころじゃなかった。
「きた…きたみん!ほんとに大丈夫?」
「ああ…はは、いや!全然!なんか元気になって来たかも……んじゃ、ネスくん、迷惑かけたわ!じゃ」「待って」
混乱しまくったのでとりあえずこの場から逃げようと我ながら無茶振りバレバレ言い訳を言い放ちその場から離れようとしたらしっかり腕掴まれた。うお、顔がガチ……。あと力強痛い痛い痛い
「…なんか、悩んでんの」
「いや、そういうわけじゃねえけど…」
「俺で良けりゃ、話して欲しいんだけど?」
「…あ〜…」
「……ごめん、感情的になり過ぎた。きたみんの話せる時でいいから。」
なあんか激しく勘違いをされているのでは。今それを訂正する勇気は無いけれど。だっていっつも切れ長な目を細めて笑ってるヤツの、真顔で目かっぴらいてる姿なんて見た後に反論する程俺は度胸はない。危うく尊厳が崩れるところだった
その後ちょっとだけ言葉を交わしてからネスとは一旦離れることにした。こんなのどうやって説明しようか分からないし、ちょっと空気が…気まず…
「あれ、ネスと遊征や、奇遇やね」
今世界一会いたくない奴が来た
まだ服しか見てないが、恐らく公式番組後だと思う。前ゲストとして出ると自分で言ってたし。
と、いうか。
ネスは不服そうな顔丸出しだし俺も顔色治ってないし。なんてこったと頭を抱えていたが、ふと、魁の数値も気になってしまった
少し顔を上げれば、そこにはラフに髪を整えた魁の姿。そして頭上には恒例の数字
312080406091101
ネスと同じじゃねえか
「…?何が?」
「?というか遊征体調悪い?大丈夫かいな」
「え!そうあのさあきたみん絶対体調悪いのに大丈夫大丈夫ってどっか行こうとするから俺心配でさぁ…! 」
「そりゃ良くないよ北見遊征、僕らに隠し事無しって言ってたの遊征やろ」
「無理して言えとまでは言わん!けど!俺らも相当心配してんだからな?!」
どうやら口に出してしまったみたいだ。
まさかまさか魁までもが俺に対してこんな好感度限界突破の感情を抱いてるとは思わなかった。俺何したっけ、とか疑問になりつつもそこまで俺の事を好んでくれているのかと少しむず痒い気持ちになる。けれど未知の領域すぎて正直怖い。
そんなことを考えていれば話は進み、心配しているから話せよなって趣旨のことを言われ少し悩む。段々大事になってきて冷や汗が出る。根本があまりにも小さいことからだったから、くだらないと言われるのでは。と恐れていた
けれど、もう言うしかない。ここまで来たならば
「…笑わないよな?」
「笑う訳ないじゃん、俺らをなんだと思ってんの」
「…真理の影響で、なんか…見えるようになっちまって。人から俺への好感度が。
んで、普通にずっと見てたら酔ってさ、休んでたらお前らが来たって感じ。てか二人ともとんでもない数字が見えるんだけど、気のせいなのかなこれ」
「なるほどなあ。体調は大丈夫なん」
「今はある程度。人減ったからかな、全盛期より」
「良かった。あと、多分それ気のせいやないね」
「え?どゆこと?やっぱこう、相棒みたいな立ち位置みたいな?」
「あ〜……うぉ〜ん…魁星、これ言った方がいいよね」
「そやねえ。言っちゃおか。お洒落な雰囲気ではないけどな。」
二人でいきなりヒソヒソと話し出し不安になる、えっ、俺が知らない話とかあったりすんのかな。え、この数値嫌いだと数値がデカくなるみたいな設定じゃないよな、だったらどうし__________
「驚かないで聴いて欲しいんだけど、俺ら、きたみんの事好きなんだよね」
?
「?それは〜…」
「恋愛的な意味やね。あ、でも親友とか、相棒とかの感情も含まれてるかもしれん」
「えッ……ええええええ」
ええええええええええええええ?!?!
予想外の返答に心はひっくり返る勢いで混乱している。鼓動が早くなる
好き、恋愛的に?いつから?なんで?なんて頭の中でぐるぐる考えても何も結論は出てこない
魁とネス二人とも暴露したせいか心做しかスッキリした表情だ。
「顔赤っ、大丈夫かいな」
「エッ…おお、俺さ、今までお前らのこと親友ってしか思ってなかったし、てかこれからもそうだと思ってたから、わかんねえ、いきなり言われても好きには_________」
「?でも、きたみんの頭の数値って俺らへの好感度じゃねーの?」
「は?」
は?
ついぺたぺたと顔を触った後、バッと後ろを向いてビルのガラスで自分の姿を見た。
【️悲報】俺の頭にもある。
しかも、二人を見てる時の数値は……
312080406091101
俺、2人のこと大好きじゃん
そういえば。とふと思い出す。
任務でかすり傷を負った時、消毒と治療を行ってくれた魁の繊細な手つき、真剣な眼差し、心配してくれている時の、しっかり芯が通った声。俺が傘を忘れて雨に打たれた時口ではうんざりそうにしていたものの、その頃初夏で暑かったにも関わらず風邪をひかないようにと暖房を付けてタオルで拭いてくれてたネスの気遣い。
全て、された時はなんだかむず痒い気持ちで終わっていた。…が、
思い出したら、少し恥ずかしくて、もどかしくて、何より嬉しい大事な記憶で。
俺、2人のこと大好きじゃん
そう考えて2人の顔を見ていたら段々鼓動が高鳴って顔が自分でも分かるほど熱くなって、他の歩行人の数値すら気にならないくらい二人の姿に釘付けになった。
「…………ごめん、俺、二人のこと大好きだわ」
「………可愛すぎるだろ!!!」
「嬉しいなあ、遊征も同じ気持ちだったんや。…けど、一応確認しとこか。ちょいネス、見張りになってくれ」
「はァ〜〜〜〜?抜け駆けは良くないってぇ!…後からOK貰ったら俺もする」
「え?ちょ、何を……」
魁に路地裏の壁際に迫られ逃げられなくなる。ネスはどうやら表通りで待機していて。魁に壁ドンをされ、本格的に手も掴まれ。これが何を表すかをすっとぼけられる程俺は鈍感では無かった。目の前には魁の顔
まあ顔がいい。とか思えば、耳の方に顔を近づけられ、呟かれた
「ええか?…僕らが抱いてんのの中には、こんな劣情もある。…それでも、好きでいてくれるんか。」
「…俺は、まだ自分の気持ちにちゃんと向き合えてない。けど…こんなことされても嫌っては、思わないぜ 」
「声ちっちゃいな…でも、良かった。」
その場でふふ、と魁が鼻で笑ったからか息が首筋に当たりゾクッとする。いや、声と顔を感じると物凄く心臓がバクバクしてほぼ脅迫されてるみたいな心地だった。ふっと魁が手を離し、ネスの方を向けば、地団駄を踏みながら指を指す彼が居た。
「お〜いイチャつくなよそこ〜!」
「遊征かわええかった」
「余計だそれは」
「え〜いいなあ〜。帰ったら俺にもさ・せ・て・?」
「きっ……」
「ちょっと待って流石に傷つく」
「その前に飯行こうや。お腹空いたやろ」
「おン前先駆けしたからって〜っ!!」
「ラーメン食べようぜ!」
(体調治ったし数値見えないな…あれか?未練叶えたかった系)
三人で路地裏から出ていくのを、ビルの上に座る女子生徒は嬉しそうにほくそ笑みながら眺めていた。