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『貴方へ』
・バジ×冬
・本誌の内容あり(9巻~)
・冬、持病持ち(成人してから)
・キャラ崩壊、口調迷子
・内容は有りますが、本誌には関係ありません
・あの、候補作品に出した内容の時と全然違います。なんでだと思います?記憶力が無いんすよ
病気は架空に致しました。
医療関係については目をお瞑り下さい…
好きだった。
黒くて艶のある長い髪、笑った時に見える八重歯、好物を食べている時の表情
全てが好きだった。
桜が咲いて綺麗な季節、
貴方は
「俺ら別れよう」
そう告げた。
答えが直ぐに出なかった。ここでYesと答えた場合、これからの関係はどうなるのだろう。Noと答えたら貴方は怒るのだろうか。Whyと聞いたらちゃんとした答えを教えてくれるのだろうか。頭にはそんな下らない疑問しか出なかった。
俺が出した答えは
「分かり、ました…ありがとうございました」
そう言って深々と頭を下げた。
ふと、そよそよと風が吹いた。
すると、貴方の前に桜の花弁が通った。一瞬、ほんの一瞬だった
「キレー…」
と思ったのは、その声は桜が揺れる音によって掻き消された。
貴方は答えを聞いたからであろうか、俺に背を向けて歩いて行ってしまった。
その背中を見た途端、
この桜はもう、二度と、貴方と一緒に見れないのだろうか、そう思った
この年の10月、ハロウィンの日に貴方の顔は二度と見れなくなった
「って、事もありましたね」
「んだよそれ、ちゃんと教えろ」
それから12年後、最初は悲しさもあったが、少しずつ切り替えれる様になってきて今に至る。まぁ、未練も有るけども
高校生の時、俺は他の女子と付き合っていた。いっても数ヶ月だけ。何でかって貴方、バジさんと比べてしまうから。何でも。「あ、バジさんこれ好きだよな」とか「バジさんだったら…」とか。そんな事考えてたら女子にも失礼だと思ったから別れた。
今は独身。付き合う気も探す暇も無いから。
「はぁ〜…俺も早く付き合いてぇ…
胸がデケェやつと」
「最低ですね。それだから付き合えないんすよ」
「はぁ、?!んだと___」
あれ、一虎クンの声が聞こえなくなった。
口を開いて何か発言してるのは分かるけど、何を言ってるのかは分からない。耳でも悪くなったか?
「___ゆ!!」
「__千冬!聞いてんのか?!」
「あ、すんません…」
明日は店も休みだから念の為病院に行ってみよう。善は急げ。
「てか一虎クンって声でかいですよね」
「んだとコラ」
______________
翌日
一虎クンに運転を任せて、俺は助手席に乗り病院にへと進む。一虎クンにも事情を教えた上で。
「だから昨日は反応しなかったのか」
「そーなんすよ、。だから病院へ」
___
「松野 千冬様〜」
待合室で待っていると、名前を呼ばれたので、一虎クンにはそこら辺で待ってろと言い、1人で行く。
案の定、そこには医者とナースがいて少しデカメのパソコンがある。少し深刻そうな顔で此方を覗いている。そんなに悪かったのか?多分、難聴だろ?
「松野さん、こちらをご覧下さい。 」
そこには俺のさっき撮ったレントゲンの写真が映し出されていた
「ここの部位が悪化しています。これは稀なケースで、そして、脳にも影響が出ています。」
「え、待って下さい…じゃあ何故耳が聞こえなくなって」
「この病気の影響です。この病気にかかる方々は耳が一時的に聞こなくなることがあります。」
「な、治り…ますよね?俺まだ仕事とかダチの結婚式も見れてなくて、…」
そう言うと医者は少し眉を顰めた。
そこで察した
コレ、治んねぇのか
「最善は尽くします。今回のケースは極稀なので治療法は定まっていません。しかし、薬で進行は遅くする事は出来ます。」
そう言って、診断書と薬の詳細が載ってるプリントを渡してきた。
「診察は3ヶ月に1度です。その度にレントゲンを撮って進行状況を確認します。忘れずにお越しください」
「分かりました。ありがとうございます」
そう言って俺は病院を後にした
続く
〈タンゴの噂話〉
この作品、実は蘭はるにする予定でした。しかし、なんかバジ冬にしたい気分になってしまったのでPrologと全然違う形になってしまいました。この『貴方へ』が終わったら多分、きっとその時の気分によりますが蘭はるver.を作るかもしれません。
気分屋ってこういう時に困ります。皆さんをお気をつけ下さい