心中 ズ友
それは、何気ない一日の、何気ない1ページの、彼と行きつけの飯屋に寄る場面の事だった。
「ねえkn、明日一緒に飯食べいこうよ!」
いきなりのお誘いに、驚きと嬉しさが思いっきり顔に出る。ぐちゃぐちゃな顔だったと思う。
「え”。どうしたのいきなり?」
「別に?普通に、knと食べいきたいなって。」
「…あ、あと伝えたい事もあるし?」
「ッ、はぁ!?」
猪突に大きい声を出してしまった俺を、何かあったか、と言う様子で首を軽くかしげ、不審な表情で俺を見つめてくる彼。
「何何、どうしたのkn…?」
「ッ、別に…!あ、俺もう行くね!」
「明日はA店…だよね?」
「お、わかってる〜笑」
「笑。じゃあ、明日はよろしくnk。」
扉に付けられた鈴が、ちりんちりんと音をたてるいつもの店員さん。明るくて軽快な声が耳に入った。案内されたのは初めて座る窓際の、1番隅っこの席。まるでここだけ隔離されているみたいに、ぽつんと隣に並んで2席置かれていた。
nk「お、やっほ〜」
kn「ん、昨日ぶり。」
適当な会話を交わして、届いたメニュー表を覗いた。まあ、どこにでもあると言えばある料理。
彼と来るのは初めてじゃないし、もう注文するメニューもお決まりのものになっていた。横見ると、少し俯き、若干目を泳がせている彼。いつもと違う。
「…で、話ってなんなの?」
飲み物を1口。窓の外を眺めながら、彼に聞く。
若干頬が熱い。俺がずっと待っていた言葉を、彼の口から聞きたい。
「ん?ああ…」
少しの沈黙。彼が、深呼吸をして俺に呟いた。
「kn、はさ。俺が死にたいって言ったら、」
「一緒に着いてきてくれる?」
「…ぇ、?」
彼は俺の服の裾を、震えた手で、強く掴んだ。