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#るぅりーぬ
こ は く た ん 🎀
1,018
「アハハッ」
「ウケる」
甲高い声が耳に刺さる。
反応からして僕のことを言っているのだと察する。
登校も。
授業中も。
休憩中も。
下校中も。
放課後も。
ずっと一人。
僕の周りに人がいるときなんて、きっと直接嫌味を言いに来たときだけ。
最初は一人でもいいや、そんな事を考えてた。
でも…
「おい、そんな顔するなよ。気持ち悪い」
「お父さんを怒らせたって何もいいことなんてないんだから、やめなさい」
てめぇ似の顔だよ、と思いながら心のなかでまた一つ、ため息を付く。
やりたいことがあって、やらなきゃいけないことを少し先延ばしにしてた。
でも、そうしたってちっとも悪いことはなかった。
やらなきゃいけないことはいつでも良かった。
だから、自分のやりたいことを先にやった。
そしたら注意された。
「さっさとしろよ」
うるさいな。
「まだ大丈夫」
そう答えた。
だって、まだ大丈夫だったから。
もうこのときには不機嫌だった。
なぜ、気づけなかったんだろう。
でも、僕はそのまま自分のやりたいことをやった。
そしたら、ガチギレされた。
「いいかげんにしろ、さっさとやれ」
「…」
僕は渋々やらなきゃいけないことをやるため、席をたった。
その時、僕は相当不機嫌な顔をしていたのだろう。
「てめぇ、そんな顔してんじゃねぇぞ。気持ちわりぃ」
あいにくこっちも、あんたの顔に似て気持ち悪いわ。
そう思いつつ、これいじょうこいつと一緒にいると手を出しそうになるから
一旦こいつから離れた。
自分の部屋に引きこもって音楽を聞いた。
そしたら、母親が入ってきた。
「あの人を怒らせたっていいこと一つもないんだから、もうやめなさいよ」
まるで、自分が正しいみたいな言い方。
たしかにあいつを怒らせたら、うるさいし、手は上げてくるしでめんどくさい。
でも、じゃあ俺の意思は関係ないのか?
俺が泣いたって怒ったって、俺は一生あいつに従って生きていかなきゃいけないのか?
しかも、男子高校生の部屋に無断で入ってくるなよ。
俺にプライバシーはないんか?
結局、現実世界に俺の居場所はない。
だから、ネットの世界に心を預けた。
外では無感情でいて、ネットの中で自分として生きていけばいい。
自分は自分でいれない。
本当の自分はどこに行ったのだろう?
大人になった今でも、たまにそう思うことがあった。
そのたびに、目から涙が溢れた。
次第に、本当の自分は偽りの自分に殺されるのではないか?
いや、俺を取り囲む世界に殺されるんじゃにないか?
怖かった。
自分を失ったら、もうこの世界に光を感じられる気がしなかったから。
だから、電子の光が輝くインターネットの世界に入り込んだ。
自分のやりたいことをやってた。
それこそ、本当の自分だと信じて。
仲間を見つけた。
みんな輝いてた。
自分を主張して、自分を一番輝かせられるステージを目指して、日々努力している。
だから、僕も本気になれた。
あと、これが僕の最後の挑戦だったから。
別にこの挑戦をしなくてもよかった。
そのまま世界の闇に堕ちていっても、よかった。
でも、明るく輝く仲間がいたから。
俺が堕ちるはずだった闇は、人一人入れないほどのサイズまで縮められていた。
これじゃあ、堕ちれないじゃん。
そう思いながらも、僕の口角は無意識に上がっていた。
心のどこかで、このまま日向の世界にいたい。
そう思っていたのかもしれない。
一度、暗闇の世界に片足を突っ込んだ。
そこから太陽の光を浴びてしまったものだから、もう戻れなかった。
暗闇の世界には。
怖かった。
怖気づいてしまっている自分がいた。
そんなときは、いつも大好きな人の音楽を聞く。
声が好き。
あなたの笑顔が好き。
あなたの、大きくてあったかい手が好き。
あなたの優しさが好き。
怖いとき、ぎゅって抱きしめてくれるところが好き。
いつも気にかけてくれるとこが好き。
辛かったとき、大丈夫だよって声をかけてくれたところが好き。
僕はいつでも味方ですよ、って言ってくれたところが好き。
この言葉はいつだって僕のお守り。
なんなら、録音しとけばよかったなって(笑)
それで、その音声をずっとループ再生する。
それだけで、心があったまっていく気がした。
僕は、君のことが大好きです。
この言葉が、日向にいるキミに届くかはわからない。
けど、君のことを考えるだけで、僕の心の天気が雨から晴れに変わる。
君は僕のてるてる坊主的な存在だよ。
L◯NEでは、君はいつも即レスなんだよ。
僕が、遊ぼって言ったら、君は「いいですよ」って返信をくれる。
たとえ忙しくてもごめんなさい、って言ってくれる。
返信が来るだけで嬉しかった。
だって、その時だけは、必ず僕のことを見てくれているはずだから。
それだけで嬉しかった。
君もそうだといいな、と思いながら僕も君の返事にはすぐ答える。
だって、君と繋ががっていられる気がするから。
君とずっと一緒にいられる関係になりたい。
そんなことを思ったことはあった。
でも、「友達やめない?」なんて言い出せなかった。
だって本当に友達じゃなくなって、話せなくなっちゃうのが怖かったから。
だから、このままの状態でいい。
君と会社であって、おはようございますって言われて、おはようって返す。
一緒に作業したり、歌ったり、遊んだり。
それだけでいい。
たまにさみしくなるけど、それが嬉しかった。
ずっと、この曖昧な関係でよかった。
それだけでも、あとちょっと頑張ろうって思えたから。
でもね、嬉しいことばっかじゃなくて辛いこともあった。
昔を思い出す言葉が並んでるのを見ると辛かった。
何をしても、何を言っても、否定された。
存在すらも否定された。
いっそ、望み通りにしてやるよ。
そう考えたことが何度もあった。
でも、そんなときに君の音楽を聞くと踏みとどまれた。
元気をもらえる優しい声は、僕をこの世界に繋ぎ止める鎖。
それは、辛いことも、嬉しいことも同時に感じるときだって僕を離さない。
でもそれは、世界でたった一人、君と僕を繋ぎ止めているってことが嬉しくて、離さなかった。
その鎖を伝って、僕の体の熱が君に届かないことを願っています。
そして、僕の光となってくれたすべての人に感謝をします。
いつも明るく笑って一番前を走ってくれて、僕たちに元気をくれる君へ。
いつも僕を気にかけて、優しくて、でも面白くてイケメンな君へ。
いつも僕たちを笑顔にしてくれる君へ。
いつも僕たちのことを最優先に考えてくれる、かっこよくて頼りがいのある優しい君へ。
そして、とってもかわいくてかっこよくてちょっぴり腹黒で、でも、最高に優しい君へ。
そして、僕たちを信じてついてきて、最高に輝いてる君たちへ。
あと、僕たちを支えてくれた方々へ。
今まで、本当にありがとうございました。
僕は世界で一番最高な幸せ者です。
僕の全財産は、今後の君たちの活動に使ってください。
それが、僕の最後の君たちへのお願いです。
君たちが宇宙へ羽ばたくことを祈っています。
そして、その活躍を空から見ています。
僕はいつでも、君たちの味方だよ。
もう、直接声をかけてあげることはできないけど、この大好きな言葉が、君たちのお守りになることを祈って。
辛いときは、誰かに相談するんだよ?
一人で溜め込んじゃだめ。
そして、周りの人もつらそうだったら、つらいねってお互い励まし合いながら前に進んでいってほしいです。
なるべく、こっちには来ないでほしいな。
君たちには、まだ君たちを必要としている人がいるからね。
でも、もし本当に辛くなったときは、無理しないで。
休んだっていい。
だって、辛いもんね。
あと、無理して笑わないで。
僕は君たちの、本当の笑顔が大好きだよ。
僕は、君たちに愛を伝えきれていたかな?
もうこれ以上伝えられないから。
大好きだよ。
そして、一番大好きな君へ。
きっと、優しい君のことだから、泣いてるのかな?
でも、泣かないで。
僕はずっと、君の隣で君を見守ってるよ。
直接言えなかったことが心残りです。
君と、もっと一緒にしたいことがたくさんあったのにな。
海に山、それから動物園とか水族館とか。
でも、僕がいなくなったからって、活動をやめちゃだめだよ?
空の上でも、君の歌を聞きたいからね(笑)
僕、君の歌が大好きだった。
いや、これからも大好き。
そして、君のことも大好き。
愛してる。
でも、君が好きな人がいるなら、僕のことは考えないでね。
ちょっとつらいけど、君のことが大好きだから。
だからこそ、君の幸せが僕の幸せ。
だから、君の幸せを追いかけてね。
そして、最後に。
これを読む君の隣に、もう僕はいません。
大好きです。
愛しています。
いままでありがとう。
大好き。
最後に君の言葉を聞いたのは、配信の約束をして、これから出かけると言った君を見送ったとき。
「イショ」と書かれたその紙は、僕の心をえぐる。
所々に、涙の跡があって。
それが余計に僕の心をえぐって。
なんで、もっと早く僕の本当の気持ちを伝えなかったんだろう。
なんで、もっと日々君との時間を大切にできなかったんだろう。
なんで、君に…。
心残りだけが僕の心を埋め尽くす。
もう、キミに届くことはない思いが涙とともに流れ落ちる。
それは、止まることを知らず、流れ続ける。
なんで。
なんで。
なんで。
それだけが頭の中をぐるぐる回る。
それからどのくらい時間が経ったのだろう。
気づけば、僕の声は枯れていた。
ぱっとあたりを見渡すと隣には僕の相方がいた。
彼も、目の下が赤くなっていて、こぶしを握る手は震えていた。
僕が、彼をぼーっと見つめていると、急に彼の手が僕の方に伸びてきた。
そして、そのまま僕の手を握ってきた。
それは、どこかあたたかくて優しかった。
そして、そのまま涙が止まらなくなる。
僕につられて、彼もまた涙を流し始める。
周りには君を愛していた人たちが集まっていた。
全員が涙を流している。
それだけ、彼は色んな人から愛され、そして君も彼らを愛していた。
でも、その大部分の愛を君は僕に向けてくれていた。
なのに、僕はずっと君に思いを伝えようとしなかった。
ずっと一緒にいられるとは限らなかったのに。
すこしでも君といたかったのに。
君を愛していたのに。
あの日から一年がたった。
それまでの間、僕たちは色々なところに行った。
海に山、水族館に動物園。
そこでいっぱい写真を撮った。
「君と行った」ってことを残しておきたかったから。
その写真に映る僕の胸元には、水色に輝くネックレスがあった。
君からもらったネックレスに、毎日大好きって言ってることは、ないしょだ。
「遺書」は僕の引き出しの中に大切に保管してある。
そして、たまに読み返す。
で、涙を流す。
で、君への愛の歌を歌う。
最後まで後輩のこと、スタッフさんのこと仲間のことを考えてた。
これからの僕たちが困らないように、色々考えてくれていた。
僕たちの知らないところで。
一人で。
そんな優しい君を想って、今日も歌を歌う。
自分だって、愛する人とは結ばれたいはずなのに、相手の幸せを願えた優しすぎる君へ。
僕だって、君が大好きだし、愛してる。
僕は、もう君に愛を伝えることはできない。
けど、君はそこにいるんでしょ?
僕を見守っててくれてるんでしょ?
なら今、ここで言うね。
「大好きです。付き合ってください」
返事はない。
当たり前だ。
でも、その時爽やかで、でもあたたかい風が吹いた。
これは、自惚れていいんですか?
そういうことで、いいんですか?
「愛しています」
「ずっと、ずーっと、僕の隣にいてくださいね」
「もう、僕のそばから離れちゃ、だめですからね//」
コメント
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あるとさん、拝読しました…最初から最後まで、胸がぎゅっとなるお話でした。特に「大好きです。付き合ってください」って、もう届かないとわかっていても伝えずにはいられなかったその想い、風が返事みたいに吹いたところで涙が止まらなくなっちゃいました。誰かをここまで思えること自体が、すごく尊いです。素敵な作品をありがとうございます🌷