テラーノベル
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廊下が静かだった。莉央の泣き声だけ残ってる。
ひまりは何も言えないまま立ち尽くしてた。
胸がぎゅって苦しい。
自分はただ、蓮に優しくされてただけ。
でもその“当たり前”が、莉央にはなかった。
それを知ってしまった。
「ごめんなさい」
やっと出た声は小さかった。
でも莉央はすぐ顔上げる。
「だから謝んないでって!!」
涙声で叫ぶ。
「ひまりちゃんに謝られたら、余計惨めじゃん!!」
莉央は涙拭いながら続けた。
「わたしだってさぁ……」
声が震えてる。
「ちょっとは期待するじゃん… キスとかされて」
美咲も少し目伏せた。
莉央はぐしゃぐしゃに泣きながら笑う。
「なのに結局、蓮くんの方から会いに行くのはひまりちゃんなんだって思ったら、 わたし、なんだったんだろってなるじゃん……」
その言葉が重かった。
ひまりの頭の中がぐちゃぐちゃになる。
蓮は自分にだけ違ったの?
それとも
自分にも、いつか飽きるの?
わからない。
でも。
莉央が本気だったのだけは痛いほど伝わる。
「わたし」
ひまりがやっと声出す。
「知らなかったの…」
「だろうね」
乾いた笑い。
「でも蓮くん、ひまりちゃんの前だと全然違うんだよ」
違う。
その言い方が、妙に引っかかる。
「……わたしの前?」
「そうだよ」
莉央は涙拭きながら言った。
「ひまりちゃんの前だと、“遊んでる神崎蓮”隠してるじゃん」
淡々と語る。
「優しくて、一途っぽくて、 ちゃんと好きみたいな顔して、あんなの蓮くんじゃないのに」
ひまりは何も言えなかった。
美咲はその光景見ながら、苦しくなってた。
だって全部本当だった。
蓮は今まで、こんなふうに誰かに執着したことない。
だから余計、ひまりだけ特別なのがわかってしまう。
でもその特別が、莉央を傷つけてる。
「……もう無理」
莉央が小さく呟く。
「蓮くんがひまりちゃん見る時の顔、見てられない」
その瞬間。
廊下の向こうから足音がした。
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🫧想美🎐🍏
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#イケメン
蒼乃 月
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