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キキ
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yume
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あんり
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※切る場所迷子で、めちゃくちゃ長くなりました。
お時間のある時にでもどうぞ。
💛視点
勇斗と付き合って、2年目。
最近はお互いに忙しく、なかなか二人で会えていない。
お互いの家の合鍵は持っているので、会おうと思えば会う時間をつくれるが、勇 斗の次の日の仕事にも影響するのではないかと思うと、なかなか使えずにいた。
最後に二人で会えたのはいつだったか…、そう思い、スケジュールを確認する。
勇 斗がドラマの撮影中な事もあり、勇 斗の予定は、かなりの過密スケジュールだ。
二人で会いたい気持ちはもちろんあるが、空き時間があるなら、少しでも休んでほしい。
そんな思いから、『会いたい』と言う言葉、『寂しい』と言う感情を飲み込んでは、ため息を吐き出していた。
勇 斗が「会いたい」って言ってくれれば、飛んでいったけれども、最近は言われなくなっていたし、もしかしたら今でも好きなのは俺だけなのかも…という不安もあった。それを口に出して、肯定されてしまえば、この関係は終わる、そう思うと、益々、何も言えなくなっていた。
グループでの活動のときは、二人の関係を他のメンバーに話していないので、会えても『メンバーとして』の態度に努めている。
もしかしたら、メンバーには、二人を受け入れてもらえるのかもしれない。
けれども、万が一、不快に思うメンバーがいたら、グループが崩壊しかねないので、言えずにいた。
そんなある日の事、事務所から呼び出しがくる。
特に自分が何かをしてしまった覚えはなかったが、マネージャーの声色から、何かよくない事が起きたことを察した。
不安に駆られながら、事務所の扉を開け、会議室に向かう。
ドアをノックし、部屋にはいる。
💛『吉 田です。失礼します。』
部屋に入ると、困った顔のマネージャーとお偉いさん達が勢揃いしている。
マネージャー「とりあえず、座って。吉 田くんに来てもらったのは、この記事を見て欲しくて。」
💛『…記事、ですか?』
記事には「熱愛発覚!!ドラマ共演者と愛の逢瀬!!」と書いてある。
ドラマ共演者…?まさか…?と思いながら読み進めると、タクシーを呼び止める勇 斗と、今、ドラマで共演している女優のAさんがタクシーに二人で乗り込もうとしているように見える写真も掲載されている。
文章を読み進めると、「二人は夜の街に消えていった…」そう締めくくられていた。
💛『…この記事は…?』
マネージャー「明後日に発売予定の週刊誌の記事よ。先に事務所に通達されるの。まずはリーダーの貴方に知らせようと思って。」
💛『これは…何かの間違いですよね??こんな、ファンがみたら悲しむようなことを佐 野がするわけがないと思います!…勇 斗がこんな迂闊なことをするわけがない…!』
マネージャー「そう。上手く場面を切り取られてるのよ、これ。」
💛『え?』
マネージャー「勇 斗はタクシーを呼んで、Aさんを乗せただけなの。この時、周りには勇 斗のマネージャーも、他の撮影スタッフもいたみたい。」
💛『そんな…。』
マネージャー「事務所としては、事実と異なるって、抗議文を出します。ただ、この記事がこのまま、明後日には出てしまうかもしれないから、そうなったら、しばらく、貴方達の周りも騒がしくなると思う。覚悟しておいて。」
💛『…わかりました。メンバーがご迷惑をおかけして、申し訳ありません。』
グループのリーダーとして、頭を下げる。
偉い人①「佐 野くんにも困った物だよ。あれだけ慎重にって言ってるのに。」
💛『申し訳ありません。僕からもしっかりと注意します。』
偉い人②「世間の注目を浴びてる時なんだから、しっかりと頼むよ?」
💛『はい。今後もより一層、気を引き締めていきます。申し訳ありませんでした。』
お偉いさんからお叱りの言葉をうけ、ひたすら謝罪を重ねる。
結局、事務所のスタッフ、撮影スタッフが周りにいたことを証明できる動画があるそうで、もし、記事が表にでても、そこまでの大事にならずに済みそうだった。
…とりあえず、勇 斗と話をしないと…。
勇 斗にメールを送る。
『話がしたい。今日、家に行っても良い?』
数分後、勇 斗から「了解。」と返ってきた。
・・・
仕事を終えて、勇 斗の家に向かう。
勇 斗の帰宅予定時刻まではかなり時間があった。
家に向かう道中で、食材を買い込んだ。
勇 斗が忙しくて、ちゃんと食べれているか心配だったことと、料理を作る事は好きだったので、少しでも気晴らしができるかな、と思ったから。
勇 斗の家に着き、合鍵で中に入る。
💛『時間もあるし、煮込みハンバーグとスープでも作るか…』
そう、独り言をいいながら、食材を刻み始める。頭の中で、勇 斗とAさんの記事を思い出す。
💛『…ッいって!!』
指を切ってしまった。
料理をしていれば、無心になれるかな、と思ったが、心ここにあらずとはこの事なんだろう。
いつもなら切らない指をきってしまった。
あの記事が捏造だとわかっていても、どうしても心が晴れない。
写真の二人がすごくお似合いで、幸せそうなカップルに見えてしまったので、落ち込んでいたのだ。
勇 斗が本当は、Aさんを好きになっていたら…?そんな考えが頭から離れない。
視界が歪み、自分が泣いていることがわかる。もう、限界だった。
・・・
なんとか料理を終え、部屋を見渡す。
洗濯物などがソファや床に散らかっている。
とりあえず、できる範囲で片付けていく。
ソファの上に無造作に置かれていたコートをハンガーにかけようとしたら、ポケットから可愛いらしい封筒が落ちた。
見てはいけないものを見てしまった、と、ドキッとする。
そっと落ちた封筒を拾い上げると、『A』と、Aさんの名前が書いてあった。
流石にAさんのプライバシーにも関わるし、中は見ちゃダメだろ…と思い、元に戻そうとしたが、今日、【話をしにきた理由】の相手から、こんな手紙をもらっていて、ポケットに入れっぱなしなのはどうなのか、と腹も立ってきた。
封筒をテーブルの上において、片付けを再開する。
手紙になんて書いてあるのかなんてわからない。ただ、封筒から漂った、甘い香りが脳裏に焼き付いた。
・・・
片付けたソファに座って、家主の帰りを待つ。
少しでも気持ちを落ち着けようと、音楽を聴いたり、スマホに入れてあるゲームをやろうとしたりしたが、どうしても集中できず、ただ、ぼーっと過ごしていた。
日付も変わる頃、ドアが開く音がした。
🩷「ただいまー!」
💛『おかえり。遅くまでお疲れ様。』
なるべく平静を装って、勇 斗に話しかける。
💛『ご飯たべる?食べるなら作ってあるけど。』
🩷「マジで!?仁 人が作ってくれたの!?めっちゃ嬉しい!食べる!!」
嬉しそうにはしゃぐ勇 斗をみて、作ってよかったと思いつつ、これからする話を考えると手放しで喜べない。
💛『今、用意するね。』
ソファから立ち上がって、キッチンに向かおうとしたら、勇 斗に手を引かれて、抱きしめられた。
その時、あの、【甘い香り】が勇 斗からした。
🩷「会いたかった…、仁 人…。」
そんな言葉をかけられても、この甘い香りが意味している事を考えたら何も言えず、そっと勇 斗を押し返す。
💛『とりあえず、ご飯たべよ?あと、今日は、【リーダーとして】話をしに来たから。』
🩷「仁 人…?怒ってる?」
💛『…怒ってないよ。さっ!ご飯食べよ?疲れてるでしょ?』
再び移動しようとした俺の肩を掴んで、動きをとめられた。
🩷「いや、こんな状態じゃ、せっかくの用意してもらっても喉を通らないよ。先に話を聞かせてほしい。」
💛『…わかった。とりあえず、座ろう?』
ソファに並んで座る。
テーブルの上の手紙をみて、勇 斗が顔をしかめる。
🩷「これ…。」
💛『コートのポケットから落ちて来たよ。中身は見ていないから、安心して。これが外で落ちなくてよかったね。気をつけてね。』
🩷「…忘れてたんだよ…。」
💛『そう。』
🩷「話って、記事の事だよな?」
💛『うん。』
🩷「あれは、何もなかったのをでっち上げられただけなんだよ!」
💛『わかってる。』
🩷「なら…。」
💛『勇 斗、それでも、あの記事が出てしまったら、少なくとも、ファンを悲しませることになる事はわかってるよね?そういう、迂闊さを、俺はリーダーとして注意しなきゃならない。』
自分の感情を押し殺して、あくまでも「リーダーとしての顔」で接する。
🩷「リーダーとして、ね…。…仁 人【個人】としては?」
💛『…。』
あくまでも【リーダー】としてなら、いくらでも仮面をかぶることができる。
ただ、俺個人となると、ドス黒い感情が押し寄せてしまうので、何も言えず、思わず黙り込んだ。
🩷「…きっと、記事の事で話に来たんだろうなってのはわかってた。
だけど、久々に会えることが、俺はめちゃくちゃ嬉しかった。…でも、仁 人はそうでもないんだろ?!淡々としてるもんな。」
💛『…俺は…』
🩷「【リーダーとして】の忠告はわかった。これからも今までよりも、いっそう、気をつけていく。でも、それだけなら、もう、帰れよ。明日だって早いし。」
💛『…わかった。帰るね。』
必死に気持ちを抑える。本当は色々聞きたいし、言いたい事もたくさんある。
なんで、この封筒と同じ香りが、勇 斗からするのか、とか、俺だって寂しかったし会いたかった、とか…。
ただ、今、一度、口を開けば、止められなくなる。そうしたら、この関係が終わってしまいそうな気がして、必死にリーダーの顔を保つ。
🩷「…ほんと、今のお前にとって、俺は、「グループの一員」でしかないんだな。」
ただのグループの一員なら、こんな気持ちになっていないのに…。必死に気持ちをおさえてきたが、我慢の限界だ。
💛『…いい加減にしろよ。俺が、どんな気持ちで来たかなんて、わかってねーだろ?』
🩷「はぁ?リーダーとして来たんだろ?!」
💛『あー、そうだよ!リーダーとしてきたよ!!
あの記事を見せられて、怒られて、謝って…。別にいいよ!どんなに理不尽だとしても、リーダーだから!!
でもさ?でも…俺だって、本当は辛かったよ!!しかも!!そんな甘ったるい香りをさせて帰って来て!!
こっちがどんな気持ちで…。
…もう、勝手にしろよ!!』
🩷「…えっ、甘い…?…あ…っ!仁 人、これは…!」
💛『Aさんの香り、だろ?手紙からも同じ匂いがした。いろんな理由もあるんだと思う。
だけど…。』
視界が滲んでいく。
勇 斗の前で泣きたくない一心で、部屋のドアを開けて外へでようとするが、勇 斗が後ろから抱きしめて、阻んできた。
抱きしめられるのと同時に、あの甘い香りがして、必死に腕からでようとするが、勇 斗の力が強く、逃れられない。
堪えていた、涙がこぼれる。
💛『帰れって言ったのに、なんで止めんの?離して…。』
🩷「…絶対に嫌だ!だって、離したら、仁 人、逃げんだろ?…お願いだから、帰らないで、話をさせてくれよ…。」
💛『…話…っ…聞くから…っ、お願いだから…っ、離して…。この香りがツラい…。』
とめどなく流れる涙が抑えきれず、嗚咽まじりで伝える。
勇 斗がの身体が離れる。
ふわりと漂う甘い香り。
あの写真の楽しそうな笑顔を脳裏に思い出させて、しんどくなる。
🩷「…ごめん。こんな時になんだけど、今日、絡みのシーンだったから…」
💛『…ほんと、残酷だな…。』
🩷「仕事なんだから、仕方ないだろ…!?
って違う…。
こんな事を言いたいんじゃねー…。」
💛『…仕事って言われたら、何も言えないってわかってて、それをいうんだな…。』
🩷「違うっっ!俺だって…!」
💛『わかってるよ、仕事って。だけど…だけどさぁ…。もう…っっ。』
一度溢れ出した涙が止まらない。
お互いの顔は見えていないが、俺が泣いている事はとっくにバレているだろう。
🩷「仁 人…っ、頼むから話を聞いて…?」
後ろから、勇 斗の涙声が聞こえてきて、思わず振り向く。
💛『ねぇ…、なんで勇 斗が泣くの…?
泣きたいのは俺だよ??
あんな記事見せられてさ?
内容がでっち上げだってわかっていても、辛かったよ?
でもさ?
辛いなんて、絶対に言えないじゃん。
記事に書いてあった事が辛かったんじゃないよ?
笑顔のAさんと勇 斗がお似合いでさ?
勇 斗は本当はAさんがいいのかな、とか…』
🩷「そんな事はない!!俺は…俺は仁 人が好きなんだよ?なんでそんな…!」
勇 斗が俺の肩をつかんで、必死で訴えてくるが、思わず目を逸らしてしまう。
💛『俺は…男だから…。』
🩷「仁 人?何言ってんだよ…?」
💛『俺は、どうやったって、勇 斗が好きな子供を産んであげられない。
勇 斗が望む、家族を作ってあげられない。
だから、もし、勇 斗から、「やっぱり女の人と付き合いたい」って言われたら、離れないといけないって思ってた。』
真っ直ぐに見つめてくる勇 斗を見ることができず、視線を感じながらも、目線を逸らして、伝える。
🩷「…なんで、そんな…。」
💛『勇 斗が好きだからだよ…。
勇 斗が、大好きだから…。
勇 斗にはずっと、ずっと幸せでいて欲しい。
だから…Aさんとなら、勇 斗の望む未来を望めるかもしれない、そう頭に浮かんじゃって…。俺は…離れた方がいいのかなって…。』
🩷「…俺の幸せを勝手に決めんなよ…。
俺の隣は、仁 人しか考えられない。
仁 人じゃなきゃ嫌なんだよ…!仁 人がいないなら、幸せじゃない!」
💛『…この先も同じ気持ちでいられるかなんて、わからないでしょ?勇 斗は昔から、結婚したい、子供が欲しいって言ってたじゃん…。』
🩷「確かに言ってたよ!そう思ってた時期もあるってだけで、今の俺は、隣に仁 人がいなきゃ、嫌なんだよ。
この先も同じ気持ちでいられるかなんて、そんなの仁 人だってわからないだろ?
「会いたい」って言うのは、いつも俺からばかりで、俺だけが好きなのかって不安にもなってたんだぞ…?」
勇 斗も不安に思っていたことにびっくりして、顔をあげた。
勇 斗は真剣な眼差しでずっと見つめてくれていた。
お互いに涙でぐちゃぐちゃだ。
💛『本当は、会いたかったよ、ずっと…。だけど、仕事が忙しい事もわかっていたから…。俺と会うために、無理させて、勇 斗が倒れたらって…。』
🩷「そんなヤワじゃないよ、俺は。」
💛『知ってるよ。でも、勇 斗、無理するだろ?
そう思ったら、言えなかったんだよ…。
勇 斗からも「会いたい」って言ってこなくなって、俺から会いたいとも、寂しいってことも、余計に言えなくなっちゃって…結構、辛かったんだよ…?』
🩷「考えすぎだよなんだよ、仁 人は…。俺もずっと、会いたかったよ。」
くしゃりと笑う、大好きな笑顔。
その顔をみていたら、『愛おしい』という感情で胸がいっぱいになり、勇 斗に抱きつく。
しっかりと抱き止めてくれる勇 斗の肩に顔を埋める。
甘い香りも、もう、気にならなかった。
💛『今でも好きなのは、俺だけなのかもって思ってた…。』
🩷「それはこっちのセリフ。気遣ってくれてるんだとは思ってたけど、会いたいって言ってもらえなくて、結構、寂しかったんだぞ?」
💛『…ごめんね。大好きだよ、勇 斗…。』
🩷「俺も、大好きだよ。」
お互いに大好きと言い合いながら、何度もキスをする。
そんな中、勇 斗のお腹がぐうっとなった。
お互いに顔を見合わせて、笑いあう。
🩷「全く…、ムードもへったくれもないな…ww」
💛『…ご飯、食べようか?w温めてくるから、シャワー浴びて来たら?』
🩷「……せっかくだし、一緒に入りたい…。ダメ?」
💛『えぇっ?!いや、明日も早いんでしょ?早く休まないと…』
🩷「やだ。一緒がいい。一緒に入りたい〜。」
💛『もー…。わかったよ…。とりあえず、ご飯食べよ?準備するから、待ってて?』
🩷「…なんか、新婚さんっぽいなww
おやw風呂が先?ご飯が先?それとも…ってやつ、聞いてみたいなぁ、じ んちゃん♡」
💛『(首を振って)言わないよ…?』
じーっと見つめてくる勇 斗。
💛『だから、言わないってば。とりあえず、ご飯…』
🩷「…。(じーっ)」
💛『あー、もー…。
…ご飯が先?お風呂が先?それとも…俺?』
首を傾げながら聞いてみる。
🩷「もちろん、仁 人〜!!!」
満面の笑みを浮かべた勇 斗が、ぎゅーっと抱きしめてくる。
💛『はいはい。とりあえず、満足したでしょ〜。準備できないから、離れて〜。』
勇 斗の背中を叩いて、離すように促す。
🩷「…仁 人、冷たい…。」
💛『…冷たくて悪かったな。こういう性格なんだよ。』
🩷「嘘だよwwなんだかんだ、そんな真っ赤になりながらも、言ってくれたじゃんwwありがと♡
んじゃ、俺はお風呂にお湯溜めてくるわ!」
💛『はいはい。』
先程までの不安でいっぱいの暗い気持ちとは違い、幸せな温かい気持ちでキッチンへ向かった。
温め直した煮込みハンバーグと、スープ、炊いたおいたご飯を盛り付け、テーブルに運ぶ。
テーブルに置いた手紙を見て、少しだけ、なんとも言えない気持ちになった。
俺の視線の先に気がついた勇 斗が、その手紙を持って、どうしたものかという顔をした。
🩷「あのさ、この中身気になるよな?」
💛『正直に言えば、気になる…けど、Aさんのプライバシーもあるし、言わなくていいよ。』
🩷「あー…。今回の記事にも関係してるし、言える範囲でいうわ。
Aが近い人からセクハラってか、ストーカーに近いことされててさ。
Aのマネージャーだけだと心許なかったってのと、スマホでのやり取りだと、もしかしたら盗み見されるかもしれないってので、相談の手紙をもらった。それがこれ。
だから、俺にできる範囲で庇ってたんだよ。
写真撮られた時もそう。
マネージャーには話してあって、うまいことAがタクシーに乗り込むまで、そいつがAに近づけないようにしておいて、って。だからあの時、近くに人がいなかったんだよ。
まさか、そこを撮られるとは思ってなかったけど。
その人がAと一緒のタクシーに、無理矢理、乗り込んできそうで不安だって言われてさ。
まぁ、今回の事もあって、今後は、Aの事務所がもっとフォローしてくれるってなってる。
それでも、演者じゃないと庇えないところは庇ってやるつもりだけどさ。」
💛『え、結構大変じゃない、それ…。』
歯切れの悪い所をみると、ストーカーに近い行為をしている人は、共演者かもっと立場が上の誰かなんだろう。
邪険にすることも出来ずに、困って、仲間の勇 斗に助けを求めてきたって所なのか、と推測した。
💛『…ごめん、勝手に嫉妬したりして…。』
Aさんが助けを求めていたのに、ラブレターかと思って凹んでいた自分が恥ずかしくなって、俯いていたら、勇 斗が俺の頭を撫でた。
🩷「あんま一人で溜め込むなよ?俺だって、仁 人が大切だし、守りたい。
この先の気持ちはわからないって言ってたけど、俺、一途だから。心配しなくて大丈夫だよw」
💛『…そっか。』
🩷「少しは安心した…?」
💛『うん。ありがとう。』
🩷「よっしゃ!とりあえずご飯!めっちゃうまそう〜!!」
💛『ちゃんと良く噛めよ?』
🩷「おかんかよwwwいっただきまーす!
(もぐもぐ…)めっちゃ美味しいー!!ありがとう、仁 人!!」
満面の笑みを浮かべながら、美味しそうに食べてくれる。
それに、心の奥底で不安になっていた事も優しく受け止めてくれた事が嬉しくて、思わず涙がこぼれた。
🩷「…泣くなよ。」
勇 斗が親指で拭ってくれる。
💛『ごめん。なんか、嬉しくて…』
🩷「ま、この後、もーっと「なかせる」かもだけどなwww」
勇 斗の言っている意味を理解して、思わず首を振った。
💛『いやいや…、早く休まないと!!明日も早いって、自分で言ってたじゃん。』
🩷「あれ、ウソ。明日は昼過ぎからだから、結構ゆっくりできるよ。」
💛『…だとしても、ゆっくり休みなよ。身体が心配だよ。目の下の隈、ひどいよ?』
🩷「ぶっちゃけさ?俺、仁 人がいないと、あまり眠れないんだよね。」
💛『え?』
🩷「元々、眠りは浅い方だし、途中で目が覚めちゃう事があるんだよ。一人だと、目が覚めた後になかなか眠れない事があるけど、仁 人が隣に居てくれたら、安心して、またすぐに眠れるんだよね。」
💛『はじめてきいた…。それなら、もっと早く言ってよ!いくらでも、枕代わりになったのに…。』
🩷「めっちゃ贅沢な枕だなww
……あのさ?仁 人…』
笑っていたと思ったら、急に真剣な顔になり、正座をしてこちらを向いたので、つられて正座になる。
💛『何?』
🩷「二人で、一緒に暮らさない?」
💛『え?』
🩷「やっぱり、俺には仁 人しか考えられない。仁 人が不安になった時とか、落ち込んだ時に、少しでも近くにいて、励ましたい。
もちろん、俺が凹んだ時とかも、そばにいて欲しい。
もしかしたら、これからも寂しい思いをさせる事があるかもしれないけども、帰る場所が一緒ってだけで、今よりは寂しく無くなると思う。俺も安心できる。どう…かな?」
真剣な眼差しを向けられて、勇 斗の本気を感じる。勇 斗がまっすぐに向けてくれた言葉が本当に嬉しくて、また、泣きそうになった。
実際に一緒に住むとなったら、事務所にどうやって許可を取ろうとか、メンバーにどう伝えようとか、考えないといけない事は山積みだが、今は、【リーダーとして】じゃない、俺の気持ちを伝えよう。
💛『…うん。俺も、勇 斗と一緒に暮らしたい。』
勇 斗の表情が、真剣な、少しこわばった表情から、ホッとしたような、嬉しくてたまらないといった笑顔になる。
きっと、俺も同じように笑ってるんだろう。
そっと勇 斗の手が伸びて来て、優しく抱きよせられた。
🩷「あー、よかった〜!!
…もう、離れようとか考えんなよ?
まぁ、仁 人が離れようとしても、離す気はないけどな?」
💛『離れないよ。ずっと一緒にいてね?』
🩷「仁 人、愛してる。ずっと、一緒にいる。」
これからも色々な事があって、また、不安になるかもしれない。
でも、これからも二人で乗り越えていきたい。
そんな事を考えながら、今は、ただ、この温もりに浸っていたい、そう思った。
※💛視点終わり!
相変わらず、終わり方がわからない…🫠
余裕があれば🩷視点や、この後のお話(R18あり)もかけたら描きたいな、と、思ってます。