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〜前話のあらすじ〜

しばらく歩いたアムネシアとカーパスだが、広い上に道がとても入り組んでいて複雑になっているためなかなか先に進めていなかった。そこで痺れを切らしたカーパスはこの場所の天井を破壊しようと試みる。結果、天井は欠けたが穴を開けることは出来なかった。カーパスはもう一度やろうとするが、そんなカーパスの横の壁から棘のような針が飛び出す。間一髪のところでアムネシアはカーパスを助けると、その棘のような針は壁に戻っていき、さっき破壊した天井も元に戻った。そうして破壊は諦め地道に進むことにした2人だが、カーパスはこの場所に疑問を持つ。そしてカーパスの「最初の場所に戻る」という提案で、最初の場所を目指して進むアムネシアとカーパスだった。


またもや1時間以上歩き、やっと最初の場所まで戻ってきた。

「ほんっとにめんどくさい…目印つけといてよかった…」

カーパスは疲れ果てた様子でそう言った。もはや怒りを通り越して呆れていた。

「目印つけていてこれだと相当複雑な道だよね」

「そうだな…。あ〜…もうやだ……腹減ったし…」

カーパスは座り込んで少し小声でそう言った。それもそうか。2時間以上こんな頭がおかしくなりそうなくらいの迷宮に閉じ込められてずっと歩いているんだ。…巻き込んでしまった罪悪感に少し襲われた。

「ごめんね、こんなのに巻き込んで」

「いや、別に平気。……あんなとこよりずっと……」

「え?今なんて言ったの?」

「悪い、なんでもない」

カーパスは僕から顔を背けながら何か小声で言った。正直よく聞き取れなかった。聞き返すとカーパスははぐらかすだけだった。カーパスはいつも何を考えているんだろう…。

「そうだ!お腹空いたなら何か食べる?あの時僕にくれたパンとか」

「作れんの!?」

「一度食べたからね!僕はよくフルーツとか作って食べてるんだ」

そう言いながら僕はあの時貰ったパンを生成した。

「すげー能力だな。…ちょっと食べる気失せるけど」

「それは…否定できない」

苦笑しながら僕はそう言った。まぁ、僕自身そんな進んで食べようとはあまり思わない。

「どうする?食べる?」

「……食べる」

カーパスはそう言いながらパンを受け取った。そうして一口食べて言った。

「!!うまっ!!ちゃんと味同じ!!」

「でしょ!ちゃんと作れるんだからね!」

そうして一気にカーパスはパンを食べ始めた。相当お腹が空いていたのかも。

全部食べ終えるとカーパスは少し小声で言った。

「…もう、一個…作…れる…?」

「全然平気だよ!」

そしてもう一つパンを渡すとまた食べ始めた。この時のカーパスは素直で欲に忠実な幼い子供に見えた。よほどこれが好きなのだろうか。

「僕も何か食べようかなぁ」

僕もカーパスの横に座り込んだ。お腹が空いた時に食べるものじゃないけど、甘いものが食べたくて好きな苺を作り食べることにした。

「苺好きなのか?」

「うん!なんでかわからないけど…ずっと前から食べてた気がするんだ〜。林檎とかさくらんぼとか桃とか、梨も好き!」

「へぇー?」

カーパスは食べながらこっちを見てそう言った。記憶はないけど僕は特に苺が好きだったと思う。

そうして僕らは食べ終えるとカーパスは立ち上がりながら言った。

「それじゃ、謎解きゲームを始めるか」

「謎解き?」

「ああ。ここはきっと単なる迷路じゃない。何か仕掛け的なのがあると思う」

「うーん」

「別にいいんだよ。ここが謎だらけなのは事実だ。何か出るための手掛かりになるかもしれないし考えといて損はないだろ」

「確かに」

謎解き…明らかに情報が少ないと思うけどカーパスは何かわかるのだろうか?

「謎解きの1番のカギはやっぱりアムネシア、お前だ。お前が何者かがかなり重要だよ」

「って言われてもなぁ。何も覚えてないし…」

今まで過ごしていて自分が何者かなんてあまり考えたことはなかった。唯一考えたとしたら記憶がなくなって最初に目覚めた時だ。…何故か自分の名前と誕生日だけは覚えていた。忘れちゃいけない気がして。でもそれ以外はほんとに何もわからなかった。家族のことも全部。

「…恐らく、今のお前の両親は養父母だ。本当の親じゃない」

「え!?でも、記憶を失って最初に目覚めた時にはそばにいて…」

「だって、お前の親四天王より上の存在じゃないだろ。ていうか、四天王より上の存在なんて神様と魔王様しかいないんだ。だから普通に有り得ないんだよ」

カーパスそう言い切った。じゃあ僕の親は一体何者なんだろう。何故目覚めた時にはそばにいたのだろう。

「……じゃあ、僕は…?」

「可能性は一つしかない。四天王より上の存在が神様と魔王様だけなら…お前は神様の子供だ」

「………え?……」

完全に思考停止した。僕が…神様の子?いや、そんなこと…有り得るのか…?神様は天界の頂点で…僕がその子供…?理解がまだ追いつかなかった。

「…理由はまだある。ハチスはお前が何者かについて何か言おうとしたけどやめた。それは俺がいるからだと言っていた。それは神様が悪魔に殺されたとなっているから、その子供であるお前の存在を悪魔に知られるとお前まで殺される可能性があるからだと思う。それにお前が記憶を失ったのも6年前。神様が死んだのも6年前。きっと、お前の記憶喪失の原因は神様の死だ」

「…………」

僕は片手で頭を押さえながらその話を聞いていた。…… 神様が…僕の親で…神様の死が僕の記憶喪失の原因…?

「だとするとさらに増える謎はお前の今の親だけど…それはここを出てからだ」

「…わかっ…た…」

「……はぁ」

カーパスは返事が曖昧な僕を溜息をつきながら少し呆れた目で見ていた。そして座り込んでいる僕に近づいて、僕の前でしゃがみ込んだ。

「おりゃっ」

「いたっ!!」

そうしてカーパスは僕のおでこにデコピンして言った。

「ほら、思考停止してる暇ねぇよ!お前が神様の子だろうが特に変わるものもないんだから。さっさとここ出るぞ!」

「!うん!」

「それじゃ次の謎解き始めるか」

「わかった!」

確かにそっか。別に神様の子供で、神様の死が原因で記憶喪失になったとしてもなにか変わるわけじゃないか。天使と悪魔の縁を再び結びたいことに変わりはないし。なんなら神様の子なら尚更いるかもしれない謎の存在を早く見つけないと!そう思うことができ、早くここから出る為にカーパスとの謎解きをやろうと思えた。

「なら、次はお前をここに連れてきた理由だな」

「だね!」

神様は…僕に何を求めているんだろうか。

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