ステージのスポットライトが消えた瞬間、リナは自分の存在を失った。
ファンの歓声、ギターの残響、仲間と呼んだ笑顔。それらは一瞬で霧のように消えた。
「これ、君の仕業だろ?」
冷たい書類が差し出された夜、リナは小さく笑った。
手には、ファンがくれた手編みのマフラー。彼女の歌が誰かの心に届いた証だった。
だが、その温もりはすぐに奪われた。
あの日から、リナという名前は闇に溶けた。
半年後、画面の向こうで新しい声が響く。
「やっほー、みんな!ミィコだよ。よろしくね!」
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