AM1時 那覇ホテル 1Fロビー
被害者たちを見事救出し、俺たちは都心の危険を避け、ひとまず沖縄の某ホテルに被害者たちを移送した、釜野はホテル支配人に事情を話し、かくまって貰えるよう頼み込んだ。
悠「雪、平気か?」
俺はロビーのソファに雪を座らせ、隣で付き添ってる
悠「ごめん、平気なわけないよな…」
雪「ちゃんと助けに来てくれたから、平気だよ!」
雪はひどい目に遭ったのに、俺に笑顔を見せた
ドーン!!とホテルの外から爆発音が聞こえた
釜野「なんだ…今度は一体なんだっていうんだ…」
雪はびくびくと震えながら俺の手をぎゅっと握った
悠「大丈夫だ…俺がついてるからな…」
釜野は静かに拳銃を構えた
釜野「被害者たちを客室に避難させてもらえないか?」
スタッフ「しょ、承知しました!」
釜野とスタッフは被害者たちをエレベーターに乗せた
その時、通りかかった女の子がかたかたと震えながら小声でこう言った
「オオカミが私たちを捕まえに来たんだ…」
ティードたちは今東京にいる、ここまで来てるはずがない
釜野「雪ちゃん、君も避難しよう。こっちへ!」
悠「あとで必ず迎えに行く、今は釜野の言うとおりに」
雪はコクっとうなずき、スタッフに連れられ、エレベーターに乗った
釜野「外を見てくる」
悠「だめだ危険すぎる」
釜野「大丈夫だって、出入り口から顔を出して確認するだけ」
そう言って釜野はロビーの外へ出た
釜野「あれは…空港か?」
某ホテルの先には、今まさに那覇空港でアレンとティードの激闘が繰り広げられている
釜野は雨に打たれながら、ロビーへと走って戻った
悠「どうだった?」
釜野「おそらく空港で爆撃が起きてる、チクショウ一体何がどうなってんだ…」
悠「多分、海賊共のボスのティードは今その空港にいる」
釜野「はぁ!?こっちの作戦がバレたのか?」
悠「わからん、釜野、沖縄県警察に連絡取れ」
釜野「まさか…行く気か?」
悠「もちろんだろ、真犯人がもう目の前にいるんだぜ?応援呼んで即逮捕だろうが」
釜野「あぁもう!こうなったらヤケだ、いくらでも付き合ってやる」
釜野は頭をかきながら、携帯で電話をかけ始めた
20分後
沖縄の警察隊がロビーへと集合した
沖縄県警の武装集団はウージーサブマシンガンを腰に付け、俺たちの前に立った
警察官「で、作戦の方は?」
悠「作戦などない、とにかく撃ちまくれ、やつが倒れるまでな」
警察隊は驚いてひそひそと話し合い始めた
釜野「…やっぱりそうなるよな」
悠「無理もないさ、だがおれには、世界を繋ぐ能力がある、やばくなったら海の中にでも繋げて放水攻撃でも何でもする」
那覇空港
アレン「はぁああ!」
アレンは剣を振りかざし、ティードめがけて飛び掛かった
ティード「遅い!」
バンバン!
飛び掛かるアレンに散弾銃を放った
アレン「遅いのは貴様だ」
ヒュン!ヒュン!飛び掛かったアレンの身体を弾丸がすり抜けていく
ティード「おお凄いな、分身か!」
アレンは背後に立ち、剣で切り上げた
ティード「ぐおお…」
アレン「このまま死ね!」
アレンは剣で背中を何度も連続で貫いた
ティード「うおおあああ!!」
ティードは倒れて激痛に悶え苦しんだ
アレン「お前はここで退場なんだよ、イカレ野郎」
そういうと、アレンはティードの持っていた散弾銃を拾い上げた
バァン!と散弾銃を放ち、ティードの首が飛んでコロコロと転がった
アレン「ふぅ、やったぞカイラ、これでティード海賊団は終わりだ」
ヴェンデッタ「最奥呪法スピア」
スパン!
アレン「あ、あれ?」
その瞬間、アレンの首が切断され、視界が低くなっていく
アレンの首はコロコロと転がった
アレン「な、なぜ貴様が…ここに…」
池袋にいるはずのヴェンデッタがティードを追って転移してきた
ヴェンデッタ「彼はまだ死なせないよ」
ヴェンデッタはティードの亡骸を抱えて消えていった
アレン「カイラ…すまない…」
「最後に母さんに会っておけば良かった…」
そう言い残し、アレンは目を閉じた
AM1時30分 那覇空港現着
沖縄県警が空港に到着し、ぞろぞろと空港内に入ってくる
悠「どうなってんだ…」
確かに荒れてはいる、スタッフも無事だ。だが何も聞こえない…争う声も、剣の音も
釜野「おい、あれ」
釜野は今さっき殺し合ったであろう奥の床を指さした、そこは見るに無残な一面の血だまりだった
悠「あ、あぁぁ…」
俺は倒れたアレンの遺体を見つけて駆け寄った
悠「ごめんな、早く到着できてれば死なずに済んだかもしれないのに」
俺たちはアレンの亡骸を布で包み、沖縄県警の装甲車へと運んだ
悠「こいつはカイラの友達だ、遺体をカイラに返す」
釜野「わかった、ではこの装甲車で管理しよう」
俺たちは沖縄県警本部へと足を運んだ
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