🔞です。
苦手な方はお控えください。
「」葛葉
『』叶
葛葉side
あーーーー。暇だぁぁああ。
ちらっと横目で俺の隣に寝転んでいるやつを見る。
『・・ん?葛葉どうしたの?』
「いや・・暇。」
『・・たしかに。』
叶はうーんと言いながら大きく伸びをする。
うーん、どうしよっかなぁ。ゲームの気分でもねぇんだよなぁ・・・
『・・映画でも見に行く?葛葉』
「・・・あり。」
何を見に行くか叶のスマホを一緒にみて決める。
『まだ時間けっこうあるね、準備しよっか葛葉。』
叶とのんびり支度をする。洗面台で髪の毛をいじっていると
『葛葉~これかけてこーよ~』
そういって叶が鏡ににゅっと現れる。
見ると眼鏡をかけていた。これはこないだ二人で買い物に行ったときに互いに気に入りおそろいで買った伊達メガネだ。
「・・なんで?」
『いいじゃん、つけたいんだもん』
「お前ひとりでつければいいじゃん」
『やだ、葛葉と一緒につけたい』
はぁーーーこうなると叶長いんだよなぁ、仕方ないか。まぁレイトショーだし人もそんなにいないだろう。
「・・わーったよ」
そう言い差し出された眼鏡をかける。
『ふふっ似合ってるよ、くーちゃん、かっこいいね』
「ちゃんづけやめろって」
『いいじゃん、家なんだから』
「まぁそうだけd・・んんっ」
突然視界が覆われ目の前に叶の顔がある。
一瞬何が起きたかわからず目を丸くしていると
『ははっ・・キスくらいでそんな驚かないでよ葛葉』
叶は俺をみて腹立つくらい笑っている。
俺は照れを隠すように叶の腕をつかんで外に向かう。
(映画館到着)
甘い香りが充満する独特な空間。何回来てもはしゃいでしまう。
「叶!ポップコーン買おうぜ!」
『はいはい』
キャラメルと塩のハーフ&ハーフを頼み、飲み物を頼む。俺はオレンジジュース、叶はアイスティーだ。
中にはいると、やっぱりレイトショーだからかガラガラだ、俺たちの他に数人しかいない。
隣同士席に座り上映前のCMを眺める。
・・あーポップコーンうめぇ。モグモグモグモグ・・・
『ちょっと!』
小声で叶に耳打ちされ驚いて叶を見ると
『お前食べすぎだろ、もう半分ないじゃん』
「あ・・わり。」
そんな会話をしていると室内が暗くなり映画の本編がはじまる。
(鑑賞中)
?「ぐー・・ぐー・・」
・・だれだよー寝てるやつ。そこまで大きくないが静かなシーンだとどうしても聞こえてくる。
そう思っていると突然横から手が伸びて耳を触られる。
「ひっ?!」
小さな悲鳴が漏れてしまう。
『しーー。葛葉、声出しちゃだめ。』
見ると叶が顔はスクリーンの方を見つつもにやにやしながら俺の耳を触っている。
「おまえっ・・なにこんなところで盛ってるんだよ」
『んー?だっていびきで台無しだしさ、楽しもうよ葛葉。』
こいつばかか?・・いびきっつってもそんなでかくないし普通に映画館の中は静かだ。それに他にも俺らの前に観客は数人いてみんな集中してスクリーンを見ている。
そう焦っている間も叶はずっと俺の耳を触ってくる。外側をふにふに触ったり、長い指で耳の中を触ったり。
「んっ」
つい変な声が漏れ、あわてて片手で口を覆う。にらむように叶をみても叶はスクリーンをみて俺のことは全く見ない。
落ち着け・・耳触られてるだけだぞ、大丈夫大丈夫・・・
「っ?!」
俺が驚いたのも無理はない。さっきまで俺の耳を触っていた叶の右手が俺の頭をつかみ叶の方に引き寄せたからだ。
物理的に叶の顔を数センチの距離まで引き寄せられる。
「叶っ!お前なにやって・・」
『誰も見てないって、大丈夫だよ葛葉』
そういって叶はあろうことかちゅっとキスをしてきた。
離れようにも叶の手に頭を押さえつけられていて離れられない、映画中なので声も出せない。
そんな俺をもてあそぶように叶は深いキスもしてくる。
誰かに見られていたら・・音が聞こえていたら・・と思うと顔から火が出そうになる。ただ抵抗してガタガタ音を立てて他の客に振り向かれるのが怖いのでどうしても大人しくなってしまう。
叶は調子に乗って左手で俺の太ももをさすってくる。
「んっ・・ふぅっ・・んんっ・・」
なんとか声を我慢しているがだんだん頭がぼーっとしてくる。
そうしていると叶は突然顔を離し、俺の頭をつかんでいた右手もぱっと離す。
えっ・・おわり・・・いや、なに考えてるんだよ当たり前だろ。映画館だぞ。
ちらっと横目で叶をみると、なにもなかったかのような真顔でスクリーンを眺めている。
俺もあわててスクリーンに視線を戻すが、さきほどまでのキスが頭の中でぐるぐる思い返されて全く集中できない。
恥ずかしくなってパッと顔を下に向けぎゅっと目をつむる。
すると突然腕をつかまれて引っ張られる。
とっさのことに驚きもできずに口をあけていると叶が俺の腕をつかんで部屋から出ようとしている。
俺はあっけにとられて引っ張られるがまま外にでた。そのまま叶はなにも言わずにトイレに向かう。
(トイレの個室)
「叶っどうしたんだよ、なんだよお前」
『え?だって葛葉物足りなかったんでしょ~?』
にやにやしながら叶は個室のカギをしめる。
「んなわけねーだろ!・・んっ」
言い返そうとする口を塞がれる。今度は遠慮のない深いキスをしてくる叶。
『くーちゃん・・これしたかったんでしょ』
そんなわけない!と心で思いながら、実際少し期待してしまった自分がいた。
叶のキスはこれまでにないほど激しく、ついていくのが大変で、まただんだん頭がぼーっとしてくる。
お互いの口からどちらのものかもわからない唾液がしたたり落ち、なにも考えられなくなってくる。
叶はもう抑えがきかないようでついに俺の服に片手をかけはじめる。
やめろ・・・声には出せずに結局されるがまま脱がされてしまう。
『・・葛葉っ・・後ろ向いて』
叶も余裕がないようで自分のベルトに手をかけている。
ここまで来たらもう戻れない。俺は素直に後ろを向いて叶を受け入れる。
『葛葉っ・・気持ちいい?』
「・・っ・・ふんっ・・んんっ・・ああっ!」
『葛葉?聞こえちゃうよ?』
耳元で叶にささやかれ、はっとする。
そうだ・・ここ映画館のトイレ・・・
そうしていると先ほどまで見ていた映画がおわったのか、近づいてくる足音が聞こえる。
ぱたぱた・・ぱたん
違う個室に人が入ったようだ。さすがに叶の動きも止まっている。
・・・そう思っていると
「・・っ?!?!」
叶が突然動き始め、俺の耳元で低い声でまたささやく。
『葛葉、声出したら終わりだよ?』
そういわれた瞬間、焦りと快感で俺は達してしまった。
がくがくとふるえる俺の腰を叶はしっかり両手で支えながらも動き続け、叶も達する。
じゃー・・・ぱたぱた・・
・・出て行った・・
トイレの個室で二人して息遣いが荒い。息を整えながら俺は叶をにらみつける。
「お前・・ほんとにふざけんなよ・・」
『葛葉だって期待してたじゃん』
「んなことねーよ!お前が勝手に連れてきたんだろ」
『抵抗しなかったじゃん~葛葉からもキスしてきてたし~』
「・・うるさいっ!!してない!!」
『ふふふ・・・かわいいねぇくーちゃん・・』
外にだれもいないことを確認してこっそり個室から出て何食わぬ顔で映画館を去る。
「あーー・・・まじびびった・・死ぬかと思った」
『さすがに僕も今回はばれたらどうしようってドキドキしたよ』
「そんなんならやるなよ!」
『えーでもいいじゃん、僕はめちゃめちゃ興奮したよ』
「・・変態だな、あーー大変だなぁこんな変態の彼氏を持つとぉ」
『でも葛葉だってあんな人前でイっちゃってさ、変態だよ」
「・・・・・」
あまりにも図星でなにも言い返せなくなる。
すると叶がまた耳元でささやく。
『・・葛葉、帰ったらまたしよ?』
あーおわった・・・
おしまい
コメント
3件
いや最高です……かなくずめっちゃ好きなのでありがとうございます…