テラーノベル
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渡辺は39度近い高熱でソファのブランケットの中で唸っている。いつもなら、岩本を呼ぶのだが、岩本が足を怪我している。呼ぶのは申し訳ないと思っている。だからといって目黒も超絶忙しいので、来てもらうのが申し訳ない。なら、1人でタクシーで行けばいいのだが、ふらついてまともに歩けない。
渡辺ーひかる…。
おでこも頭も冷やしてない。動けないからアイスノンや冷えピタなどの準備が出来ないでいる。
熱い息を吐きながら、涙が出てくる。誰か助けてと思う。
汗が出てないからまだ熱は上がる。熱いのに、ブランケットの中から出ようとしない。携帯を握って何度も岩本に電話しようかと思うけど、足のことを考えると、諦めてしまう。
渡辺ー助けて…ひかる…。
部屋に響くか細い声。そのとき、玄関が開いて岩本が入って来た。
渡辺は気がついていない。泣いて岩本の名前を呼ぶ渡辺。
岩本ー翔太?
渡辺ー…。
岩本ー翔太?
渡辺ーひかる…?
岩本ー何かあったか?
渡辺ー熱…。
岩本ー何度?
渡辺ー知ら…ない…。
岩本ー何で何もしてない?
渡辺ー動けない。
40.2度。
岩本ー派手に出したな。
渡辺ー助け…て…。
岩本ー病院行こうな?
渡辺ーひかる…足…。
岩本ー抱き上げるのは無理だけど、支えて歩くくらい出来る。
渡辺ーだめ…歩けない…。
岩本ーちょっと目黒に連絡してみる。
アイスノンと冷えピタを用意して、渡辺に施し、目黒に電話する。
岩本ー今どこ?
目黒ー今帰って来た。
岩本ー疲れてるのは分かってるんだけど…。
目黒ー翔太くん?
岩本ー熱が高くて、歩けないんだ。俺も足が痛いし。抱えてやれなくて。
目黒ー翔太くんち?
岩本ーホントごめん。
目黒ー大丈夫、行くよ。
岩本ーありがと。
渡辺に目黒が来てくれるから頑張れと言う。弱々しく笑う渡辺。
待つだけの時間は長く感じる。渡辺は熱が上がりきったのか、汗が滲んでいる。岩本は大森さんに渡辺の症状を電話する。もしかしたら帰せないかもしれないと言われ、簡単に入院の準備をする。
岩本ー翔太。目黒が来てくれるから。もうちょっと待てな?
渡辺ー疲れて…るのに…。
岩本ーもしかしたら、帰れないかもしれない。
渡辺ーんっ…はぁ…。
岩本ー大丈夫か?
渡辺ーあつ…い…。
岩本ー熱測って?
41.8度。
冷えピタは乾き、アイスノンは温くなり、岩本は室内温度を下げた。
目黒から、着いたと連絡が入る。オートロックを開けて目黒が来るのを待つ。
岩本ーホントにごめんな。
目黒ーん、大丈夫、翔太くんは?
岩本ーソファ、今夜は帰れないかもしれない。
目黒ー翔太くん?抱き上げるよ?
渡辺ーはぁ…ごめん。
目黒ー2人とも、謝りすぎ、ちゃんと連れて行くから。ブランケットで包んで行くよ?
渡辺ーひかる…。
目黒ーすぐそばにいるって。
夜も遅い時間で誰にも会わず、目黒の車に乗って病院へ。
先生の診察を受け、やっぱり帰せないと言われた。
特別室しか空いてなくて、だが、渡辺にはどこでも一緒だろう。
岩本ー翔太のマネさんに言っとくから、とりあえず熱を下げろ。
目黒ー岩本くん、スケジュール見たら、明日は翔太くんオフみたい。
岩本ー都合良く熱が出たな。ゆっくり休んでろ。
渡辺ー2人とも…仕事?
岩本ー当たり前だ。
渡辺ータクシー…で帰る。
目黒ー俺、早上がりだから、迎えに来るよ?
渡辺ーんっ。
岩本ー俺は自分の家にいるから、目黒、翔太はうちへ連れて帰ってきて?
目黒ー分かった。じゃあ帰ろうか?
渡辺ーもう…?
岩本ーお前は、熱を下げることだけ考えて。
大森ー寂しいのよね?
岩本ー仕方ないだろう。
大森ー岩本さんも、足怪我されてるのよね?
岩本ーはい。だから、目黒に連れてきてもらいました。
渡辺ー早く…帰れ…。
岩本ー翔太!
渡辺ー我儘言わない…遅いから帰って。
岩本は目黒に礼を言い、自分の家に帰って来た。
何か胸騒ぎがして、渡辺の家に行って良かった。あんな熱が高いのに、連絡して来なかった。足のことを考えて我慢したのだろう。
岩本ー翔太のばか。
そのころ、病院では。
大森ー熱中症みたいね。
渡辺ーはぁ…ちょっと楽になった。
大森ーまだまだ39度あるわよ。
渡辺ー家にいるときよりマシ…。
大森ー明日には、帰れるから、寂しくても我慢して?
渡辺ーだ、大丈夫です!
大森ーふふふ。
熱のある目で睨んでも、大森さんには可愛いとしか映らない。笑いながら病室を出て行った。
時計を見ると、もう深夜2時半過ぎ。うとうとし始めてきた。
明日には帰れますように、と思いつつ渡辺も眠りにつく。
早朝。
マネージャーが明日から仕事を出来るか聞きに来た。渡辺はまだ、微熱だ。
マネー大丈夫ですか?
渡辺ーん、ごめんね、明日は大丈夫だと思う。
マネーロケですよ?
渡辺ーあ〜また熱中症になったら困るし…。
マネー変更はちょっと出来ないんです。頑張ってください。
渡辺ー頑張る。
マネーじゃあ、ゆっくりお休みしてください。
渡辺ーは〜い。
静かすぎる。広い特別室。渡辺は布団の中で熱が下がるよう願いながらもうひと眠りすることにした。
早上がりの目黒が来てくれるのが夜の7時過ぎ。夕方まで寝て、帰る準備を始める。日勤の看護師さんが、熱を測って平熱だと言う。
目黒ー翔太くん。
渡辺ー熱下がった。
目黒ー良かった。帰れる?
渡辺ーお腹空いてる。
目黒ー岩本くん、ちょっと病院行ってから帰ってくるから遅くなるって。うちで晩ご飯食べる?
渡辺ーん。
目黒ーじゃあ帰ろう。
目黒の家に帰って来た。すぐ晩ご飯の準備をする目黒。渡辺はシャワーを借りることにした。身体が汗で、気持ち悪いのだろう。着替えは岩本がバッグに入れてくれていた。
渡辺ー目黒〜?
目黒ー何?
渡辺ーTシャツの上に着る服がない。
目黒ー俺のでよかったら。
渡辺ーなんか、楽に羽織るのある?薄くていい。
目黒ーん〜はい。もうすぐ出来るから。
渡辺ーひかるに連絡しておく。
目黒ーん。
晩ご飯を食べてコーヒーでもと、飲んでいると岩本がやって来た。
手には、目黒がCMをしているビール。今回は世話になってと、買ってきた。
目黒ーかえって気を使わせちゃったね。
岩本ー翔太が世話になったから、遠慮なく。
目黒ーありがと。
渡辺ーひかる、平熱!
岩本ー帰るか?
渡辺ーん。目黒、ありがと。借りて帰る。
目黒ーいつでもいいから。
岩本の家。
渡辺ーお前、気が利くなぁ。
岩本ー…。
渡辺ー何?
岩本ーそれ、目黒の服?
渡辺ーん、Tシャツしかなかったから。一応病み上がりだし。
岩本ーシャワーも浴びたの?
渡辺ー何?ヤキモチ?
岩本ーちょっと…。
渡辺ーばか。ひかる…ひかる…。
岩本ー病み上がりが大人しく寝る気は?
渡辺ー平熱だし。
岩本ーこらこら、目黒の服を雑に扱うな。
渡辺ーもうちょっと、設定温度下げて?
岩本ー何で?
渡辺ー熱くなることするから。
岩本ー…目黒の服を雑に扱って、俺を選んだのを、ありがたいと思うけど。
渡辺ーごちゃごちゃうるさい。
岩本ー全部脱ぐな。
渡辺ーひかる…。
岩本ーふ〜、明日ロケだって聞いた、無理するな?
渡辺ーいいから!
岩本ー何でそんな嬉しい顔してる?
渡辺ー目黒にヤキモチ妬いた。
岩本ー彼氏の服着てます感あって、ちょっとチクってしただけ。
渡辺ーふふふ。
岩本ーいいか?
渡辺ーいいに決まってる。
岩本ー…。
渡辺ー今度は何?
岩本ーボディソープの香りが違う。
渡辺ー気にするな。
岩本ー優しく出来ないから。
渡辺ーんっ…んっ…はぁ…。
岩本ー翔太…。
渡辺ー指はいい。はやくひかる…。
岩本ーいくぞ。
渡辺ーはっ…はっ…あぁ…んっ。
岩本ーTシャツだけでよくない?
渡辺ーはぁはぁ…まだ…言うか…。
岩本ー見たときの俺の気持ちは?
渡辺ーなら、パーカーでも入れておけ…んっ…あっ…あっ…。
岩本ー今度から…
渡辺ーうるさい…はやく…もっと…。
岩本ーく〜っ…。
渡辺ーはぁはぁ…いい…ひかる…いい…。
岩本ーっ…翔太…上な…。
渡辺ー深っ…いい…もっと…それ…。
岩本ー一応、俺の足、労わって?
渡辺ーじゃあ、こうする。
岩本を押し倒し、跨がり、胸に手をつき、足に体重がかからないように腰を振る。
岩本ーたまんないわ。
渡辺ーんっ…痺れる…いい…んっんっ…。
岩本ーピンク色だ。
渡辺ーもう…だめ…もう…でる…んっんっ…はぁはぁ…んっんっ…。
Tシャツを着て目黒の服を着ようとしたら、岩本が服を取り上げる。
渡辺は、どうせ洗うなら着ると言う。可愛いが、憎たらしい小悪魔である。
コメント
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翔太くんの気遣いは凄いね… でも、無理しちゃうと心配だよ😖 熱が下がればいつもの翔太くんだけど…🤭🤭🤭