この作品はいかがでしたか?
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続きです
体育祭会場では敵連合幹部緑谷対最強の個性を持つ実力No.1轟との対決に会場は大いに盛り上がっていた。かっちゃんが派手にフィールドを壊したお陰で修復作業をしなければならないので僕は自販機に缶コーヒーを買いにいっていた。しかし雄英のプロヒーローはホントに仕事が早い。フィールドを修復していたセンメントスはももの数分で直してしまった為直ぐ様2回戦第一試合が始まろうとしていた。
マ えー…二回戦第一試合を始めたいんだけど……スッ~……緑谷アアァァァァ!!てめぇ、どこ行きやがったぁぁぁぁぁ〰〰〰!!!
相 うるせぇ!!個性使うんじゃねぇよ!山田!
マ 山田いうなぁ〰!!ギーンッ
プレゼント・マイクの声でやっと気づいた僕はフィールドに向かった。主審のミッドナイトには怒られたし解説のプレゼント・マイクも何かいっていたが気にならなかった為、人差し指をクイクイと轟に向けて行った。
マ それじゃ始めようか!! 緑谷出久対轟焦凍!!START!!
合図と共に轟は氷結を地面に張り巡らせて僕を凍らそうとしてきた。僕はポケットから先ほど買った缶コーヒーを取り出して封開けて一口、口に含むと缶を持ちながら『脚力強化』の個性を使ってギリギリの所で避けていきながら轟をおちょくる。それならばと氷の柱を幾つも出して僕が動き廻れないように囲ってきた。
緑 ほらほらおいで♪2番目の息子♪エンデヴァーの息子♪
指を銃の形を作り『水鉄砲』の個性を使って柱を壊していく。柱を壊すと煙が辺りを覆った。
緑 ~♪はやくはやく終わらせて♪
煙に紛れて轟が僕の前に現れてパンチをしてきたが僕はそれをなんなく受け止める。
緑 おっと、、エンデヴァーの個性をつかってね♪
轟…どういうつもりだ、馬鹿にしてるのか?なんで本気でこねぇ!おちょくるのも大概にしろよ!ググッ
受け止めている拳に力が入ってきた。僕はそのまま彼の腹に蹴りを入れて距離を取り、轟の方に向き直った。
緑 そりゃ本気出すまでもないよ。だって君、左のエンデヴァーの炎使わないんでしょ?それなら君に興味はないわ~
彼を挑発するように指を指してケラケラとバカにしたよう笑う。轟はムッとした表情を見せた。僕はさらに挑発をする。
緑谷 な~んで、君がエンデヴァーの炎を使わないか気になってたんだけどね。ほぼわかっちゃた♪
彼にエンデヴァーの炎を使わせる為に彼の諸事情を大々的に暴露してやった。エンデヴァーがオールマイトを越えるために個性婚をして彼が生まれたこと。 幼い頃、彼に厳しい特訓を施し、制止する妻にも手を上げられて精神的に病んだ妻が彼に熱湯を浴びせた為、彼女を病院に隔離させたこと…それがきっかけでエンデヴァーの力を使わないことを暴露してやった。
緑 ホントにプロヒーローはろくな奴がいないねぇ…まぁ~仕方ないよね~さっきのかっちゃんと麗日戦でも全然解ってなかったしさ~まぁ、エンデヴァーの個性使わなくてもあれぐらいにはなれるだろうけどね~ケラケラ
この発言にプロヒーロー達がいる観客席からブーイングが上がった。僕がプロヒーロー達を睨むと直ぐ様ブーイングは止んだ。再び轟の方に向き直る。
緑 それに万年No.2止まりのエンデヴァーの力を使ってこない君なんて怖くもなんともない…今、僕を倒すことができるのはオールマイトとエンデヴァーを合わせたくらいだ…悔しかったら左側を使ってみてよ
それでも彼は個性を使ってくる様子がなかった。僕はジャージのポケットから煙草を取り出して煙草を吸った。
緑 …ホントに君はムカつくな~!!なぜ自らの力を使わない!?この世は弱肉強食!!弱い奴は強い奴に従うしかない!!それが嫌なら強くなれ!!守れるぐらいに強くなって見せろよ!!!
轟 …俺は…
緑 あ~…お前見てるとイライラする…あ、そうだ!!なら個性を使わないなら……お前の母親を殺しにいくとするか…
轟 !?て、てめぇ…!!!
この発言に周りはザワつき始めた。解説のプレゼント・マイクも驚きの余り黙っている。
緑 轟焦凍!5つ数えるうちに決めろ!数え終わっても個性を使わないのなら僕は今すぐここから去り、君の母親のいる病院に行き殺しにいく!5…」
轟 …く…くそ…!!!!
緑 4…何を迷っているの?母親を殺されてもいいの?ん?まぁそうだよね~君に熱湯を浴びせたんだもんね~殺されてもなんとも思わない?
マ 緑谷、カウントダウンを進める!轟どうする!?
プレゼント・マイクの実況がよく聞こえるほどスタジアムは静寂に包まれていた。無理もない自らの母親を殺すと言われたのだ。個性を使わずに母親を見殺しにするのか…それとも個性を使い母親を助けるのか…
緑 …君はなんでヒーローになりたいの?エンデヴァーを見返す為だけなの?3…
轟 …ッッ!
刻々と迫るタイムリミットに会場もざわつき始める。決めるのは彼自信だ。エンデヴァーから継いだ力を一切使うことなく母の個性でNo1ヒーローになる事で、父であるエンデヴァーを「完全否定」することが彼がヒーローになる理由だ。個性(左側)を使うということは自らの目標を失うことになる。
緑 2…本当に見捨てていいの?君の母親は本当に君のことを愛していなかった?
轟はハッ何かを思い出したように拳をギュッ握りしめていた。
緑 1…ん…?
辺りが熱くなっていることに気づいた。轟を見ると目が覚めたように僕をしっかりと見ていた。その目には揺るぎない覚悟が現れていた。一瞬の間を置いて轟から膨大な量の炎が溢れ出したのだ。溢れ出した炎により氷塊が解け、水分が蒸発する。炎と高温の水蒸気がぶわりと会場中に広がる。
轟 …ふざけんなよ!てめぇなんかに母さんを殺らせねぇぞ!!
炎の中から轟くんが姿を現す。彼の左半身からは轟々と燃えさかる火炎が溢れ出ている。
轟 俺だって!!…ヒーローになりたいんだ…!!
緑 アハッアハハハハ…いいねぇ!いいねぇ!最高だよ…!!!!
主審のミッドナイトと補佐のセメントスが何やら話しているのを目の端で捉えた。冗談じゃあない。せっかくのお楽しみを奪われてたまるか。
緑 てめぇら止めやがったら殺す!!やっと面白くなってきたんだからさぁ!!こい!僕は逃げも隠れもしない!!真っ正面から受けてたとう!!
マ ウオォォォォ~!!盛り上がってきたぜぇぇぇ!この勝負いったいどーなるんだぁぁぁ!!
轟は左腕に溜めた炎を一気に放出した。その為先ほどまで冷やされた空気が膨張して凄まじい爆風が巻き起こった。
マ …何今の…お前のクラス何なの…
相 …散々冷やされた空気が瞬間的に冷され膨張したんだ
プレゼントマイクがひっくり返って椅子から転げ落ちている。隣に座る相澤が気にせず的確に解説を入れる。
マ それでこの爆風でどれだけ高温だよ!
プレゼントマイクが起き上がりステージを見下ろす。煙がもうもうと立ち込め、フィールド内の様子が全くわからない。
マ オイオイ、これ勝負はどうなって!、、
爆風により飛ばされてしまい を打ちつけてしまったようで痛そうに顔を歪め、患部を擦っていた。ミッドナイトは爆風で起こった煙がある方向に向かっているのに気づきそちらをみた。
緑 う~ん…なんとも言えない味だなぁ…
ゴクンッ
マ 緑谷!まさかの無傷!何が起こったんだあぁぁぁ~!?
相 …気のせいか…轟の個性(炎)を喰ったように見えた…
相澤のコメントに会場はザワついた。轟は何が起こったのか解らないと言った表情をしていた。僕はスッと右手を空に掲げた。
マ おいおいおい…そんなのありかよ!!緑谷ぁぁぁ!
緑 やっと手に入った…ありがとう…轟
轟 なっ!?ど、どうなってやがる!?なんでてめぇに…!!
観客席がザワつくのも無理はなかった。今まさに轟が放った炎を右手から発動させているのだから。僕は右手に炎の力を集中させて球体にしていき、さらに熱をコントロールして青い炎の球体が完成した。それを彼に向けて放った。
緑 ありがとう…僕はさらに力を手に入れたよ
球体は轟の手前の地面にぶつかりその凄まじい衝撃波により轟は場外に横たわってしまった。
ミ と、轟くん場外!三回戦進出緑谷出久!!
僕はそのまま轟の元にいき彼を俵担ぎをして保健室に連れていた。彼にまだ渡さなければならないものがあるのだ。
おわります
コメント
8件
このシリーズめっちゃ好きです!早く続き出してくださいね!