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ダンジョンの人員配置はこれで終了だ。カエンはなんだかため息をついている。
「どうした?」
「いやぁ…こんな簡単に、でかい建造物が出来たり、モンスター召喚出来るっつーのは、ホント手に負えねぇな、と思ってな」
「そうだなぁ。ゼロはあんまやんねぇけど、モンスターとかは結構性格やスキルとか、カスタマイズも出来たりするしな」
カエンは「道理でなぁ…」と呟いている。今まで潰してきたダンジョンで、思いあたる事でもあったんだろう。
そう言えば、カエンは今でも他のダンジョンを潰しているんだろうか…。気になる。けど、こればかりは怖くて聞けない。
ゼロも真剣な顔をしている。
まさか…。
「ねぇカエン、明日って、冒険者の人達、何人くらいくるの?女の人っている?」
…ゼロは、全く違う事を考えてたみたいだな。
「あ?ああ…どれも男女混成チームで、レベル3~4のヤツらが5人。レベル6~7のヤツらが4人。レベル20~25のヤツらが5人だ。ハク、負けんなよ?」
「分かってるよ」
「う~ん…やっぱり女の人、居るよね」
ああ、あれか、女風呂問題か。
「ルリ達にどんなのがいいか、聞いたか?」
「聞いたけど…スパがいいって」
すぱ?って、何?
「なんかね、薔薇の花びらが浮いた香りのいいお風呂に入って、お肌がキレイになるオイルを塗って貰ったり、マッサージして貰ったり、するんだって」
「もはやダンジョンじゃねぇ…」
今だって、相当ダンジョンから離れて来てるんだ。何考えてんだ、あのアマ…。
「はははっ!いつの世も、女の欲望は果てしねぇなぁ!」
カエンが爆笑している。
「歴代の女王達も、似たよーな事言ってたぜぇ?泥パックがいいだの、海藻が一番だの、ミルク風呂がいいだの」
ひえぇ、そんなもん、肌に塗るのか?
「真珠をすり潰したクリームがいいとか言ったヤツもいたなぁ。ま、この国は貧乏だから実現できなかったみたいだがなぁ」
…手に負えない。
やり始めたら、きっと次から次に要求がデカくなると、激しく理解した!
「ゼロ…」
「うん、分かってる、スパはムリ。出来て薔薇風呂」
そのラインを死守して欲しい。
ゼロはご褒美ルームの森の中に、大木のウロを入口にした、豪華薔薇風呂を造った。
優雅な雰囲気、フローラルな香り。せめてもの気遣いで、ボディソープなどは、王室御用達品で揃えてある。
男3人でない知恵を絞った結果だ。
俺達は良くやったと思う。
ついでに練兵場にも女性用のシャワールームを造り、準備が一段落ついたところで、俺はカエンに軽く稽古を付けて貰う。
俺も明日はデビュー戦だ。
万が一でも、負けるわけにはいかないからな!
相変わらずギッタギタにのされてばかりだが、少しはカエンの動きも見えるようになってきた。進歩は感じてるんだ。
途中、女性陣の甲高い狂喜の雄叫びが聞こえたから、多分薔薇風呂は、すげぇ好評だったんだろう。
ちょっと安心する。
限界まで体を痛めつけたら、回復温泉でひとっ風呂浴びて、ダンジョンコアを抱き枕に、泥のように眠る。
明日はいよいよプレオープン。
楽しみだ。