どうも、ブスの森林 苺(もりばやし いちご)です。
今日もつまらない高校生活…。
でも、絶対に高校は休みたくない。
その理由は…
BLなことが起こるからだ~!
私の通っている高校では、ゲイカップルが沢山いる。
そう、沢山だ。
前は男子トイレから喘ぎ声が聞こえた。
キスをしている喘ぎ声だった。
めっっっちゃいい喘ぎ声だった。
今日も喘ぎ声聞けるかな。
そう思いながら私はいつも登校している。
「森林、何かいい事でもあったのか?」
私はすぐ顔に出ちゃうタイプだから、
こんなことを想像していると、
ついついニヤけてしまう。
「いいえ、何でもないです!」
「そうか。」
勿論だが、私が腐女子だってことは、
腐友(ふとも)以外誰も知らない。
「おはよう、苺ちゃん!」
腐友の麗道 湯月(うらみち ゆづき)ちゃんだ。
湯月ちゃんはブスでもなく、美人でもない。
(ほとんど)フツーの高校生だ。
「あ、苺さんっ。おはようございますっ。」
腐友の羽野本 榮(はやもと さか)くんだ。
腐男子で、私と気が合う腐友。
私の友達は、この二人だ。
そう…
腐友しかいないのだ~!!
正直、フツーの友達も欲しかった。
でも、ブスだから…
「昨日、新しい話出たよね!?」
「あ、はいっ!キスシーンがあって良かったです~!」
「ご、ごめん。私お手洗いにいってくるね。」
「いってら~」
こんなこと考えちゃダメだ!
喘ぎ声聞きに行かないと…!
ドンッ!
「あ、ご、ごめんなさい!」
「大丈夫?」
顔をあげた時、私はこう思った。
BLの受けみたいな顔。
「あ、あの…?」
「あ!だ、大丈夫です!そ、それでは!」
慌てて立ち上がって、教室に戻ろうとした。その時…
「何か落としましたよ!」
「え、あ、ありがとうございます…。」
落としたものは、衝撃なものだった。
バックの中に入れていた自由帳だったのだ!!
「え!う、嘘!」
「あ、中身見ちゃった。」
終わった…。完全に終わった…。
中身は私が描いた創作BL漫画。
BL漫画だし、おまけに絵も下手。
「気持ち悪いよね…。」
「え、どうして?」
「中身、見たんですよね?」
「フツーだったけど…。」
彼が見ていたのは、
男の子二人が話しているシーンだった。
本当に危なかった。
次のページは、
男の子二人がキスをしている絵が、
大きく描かれているからだ。
腐女子だとバレなかった。