テラーノベル
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俺は思い切り戸を乱暴に開けた
その目に映ったのはロウの上にのしかかり、足を鷲掴んで腰を打ち付ける神主の姿
そして大きく目を見開き、涙を溢しながら天井を見ていたロウが、ゆっくりとこちらを見た
「ぁ‥‥‥‥リト‥‥た‥‥すけ‥‥」
「‥‥‥‥何してるんですか⁈ロウから離れて‥‥」
俺が一歩ロウの部屋に入った
だがその後の記憶がない
ただ後頭部が熱くなるのを感じた
‥‥頭が痛い
鈍痛で目が覚めると俺は昨日隠れていた部屋に投げ捨てられていた
耳には太鼓や笛の音が聞こえる
外はすっかり明るくなり、どうやら祭りが始まっている様だった
俺はふらつく足でロウの部屋を開ける
そこは既にもぬけの殻
壁に手を着きながら俺は神社の祭壇がある場所へと向かった
そこでは既に村人が楽しそうに踊っている
左右に大きな火を焚きながら、村のシンボルがであった仏像があった場所には見知った顔
手にはご神鏡を持ちふらつく体で村人を見つめるロウがいた
「‥‥‥‥ロウ」
「お前はそれ以上近づくな。神主様のお言伝だ」
「っ‥‥離せっ!」
俺は神職の1人に背中と肩を押さえつけられ、その場に膝を着いた
「よぉく見ておくんだな。次の神事が執り行われるまで天照大御神様には会えないんだからな」
「なっ⁈そんな‥‥」
黄金の衣装に身を包み、その白い肌に真っ赤な紅
まるで神にさせられてしまったロウの姿
「こんなの‥‥間違ってる」
「神を前に何を言っている」
「ロウはただの人だ!お前達が勝手に神にしただけだろっ⁈」
「そんな事はない。だったら外の晴天はなんだ?天照大御神が誕生したからではないのか?」
「えっ‥‥‥‥?」
俺は言われて外を見た
それは久々に見る青い空
煌々と降り注ぐ陽の光
嘘だ
「そんなの‥‥偶然に決まってる!」
「昨年だって何日晴れた日があった?お前だって覚えてるだろう。これは神の力のおかげだ」
こんな事があっていいのか?
これは本当にロウの力なのか‥‥
俺は呆然としたまま神社を出された
そして祭りは終わり、村に平和が訪れた
確かに空は晴れている
それと同じくして俺の心は黒ずんでいく‥‥
「神様って本当にいらっしゃるんだね」
「‥‥‥‥」
「天照大御神様‥‥美しい方だって昔からの言い伝えがあるけど本当に美しい方だったわね」
村人が口々にそう唱える
「私もあんな女になりたいわ」
「‥‥あれはロウだよ。みんな知ってるよね」
「何を言ってるの?あの方は天照大御神様よ?リトも見たでしょ?」
「何言ってるの?2年前の山火事‥‥忘れちゃったの?俺が助け出した男の子‥‥」
「リトは寝ぼけてんのか?そんな事言ってねぇで仕事するぞ。これから忙しくなるんだから」
村人はまるであの時の事をなかったかの様に振る舞っている
なんで?
この前まではみんな覚えていたはずなのに‥‥
おかしい
そんなはずがない
もしかしてみんな知ってた?
火事のことも
神の代わりになることも‥‥
Kojigyu
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コメント
3件
うわっ…第6話、めちゃくちゃ重い展開だったね😭💦 リトがロウを助けに行ったのに気絶させられて、目が覚めたらロウが“神様”として祭られてて…しかも村人みんな記憶改ざんされてるっぽいの怖すぎる…!「ロウはただの人だ!」って叫ぶリトの無力感が胸に刺さったよ…。これって村ぐるみのやばいやつじゃない?続きが気になりすぎる…!