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Kojigyu
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俺は次の日から時間をかけてロウを連れ出す準備を始めた
数日をかけて今日準備が整った
早くロウを連れ出さなければ‥‥
深夜
俺は心を無にしてその時を待つ
部屋から神主が出て行き、建物が静まり返る
スーッと扉を開ける
布団の上
ロウが自分の体に着物を通していた
その時、人の気配に気付いてこちらを振り返る
「‥‥っ!!」
「しっ!静かに!」
俺は急いでロウの口を手で塞いだ
そして小声でロウに話しかける
「‥‥ここから出よう」
「そんな事は‥‥」
「ずっとこのままでいいのかよ」
「でも‥‥俺はもう‥‥」
「‥‥諦めんの?」
きっとロウは助けられた恩を感じ、自分でできる事ならと思っているに違いない
でも真実はそこには無い
口を塞いでいる俺の手にロウが手をかけた
着物の裾がずり落ちると、ロウの手首が見える
そこには痣の様に掴まれた痕‥‥
「神に仕える者が‥‥神を穢すのか?」
「‥‥っ‥‥これは神主様が俺の為に‥‥」
「お前の為に?毎晩?」
「‥‥リト」
「そんなに神になりたいのか?」
「俺は神じゃないっ‥‥でもみんながそう思って心の拠り所になれば良いって思って‥‥」
「なんでロウがみんなの犠牲になるんだよ⁈」
「それはっ‥‥それしか俺にできる事がないから‥‥」
瞳が揺れ、顔を下に向ける
俺はその顔に指をかけ、上を向かせた
「そんな事ないよ」
「でも‥‥偶然かもしれないけど雨は止んだ」
「偶然だよ」
「俺がいなくなったらまた雨が続くかもしれない」
「そんなの、村の人たちでまた考えたらいい。みんなで違う土地に移り住んだって良いだろ?」
「それは‥‥そうかもしれないけど‥‥」
「俺はもうお前に会えないのは嫌だ‥‥ずっと一緒に居たい」
「‥‥‥‥リト」
「お前は?」
この2年でどれだけ神主様がロウを手なづけて来たのだろう
でも俺だって負けるわけにはいかないんだ
「俺は‥‥」
「お前は神なんかじゃない」
「‥‥‥‥‥‥」
「ロウはロウだ。よく笑ってよく食べて、少し寂しがりやで‥‥俺の大好きな人だ」
「リト‥‥」
あの時みたいだ
あの月が見えない夜みたいに‥‥
あの時みたいだけど今度は違う
互いの唇がそっと触れ合う
そして俺達の知らない間に
先程まで見えていた月が雲に隠れていく
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コメント
4件
第7話読み終わった!リトがロウを連れ出そうとする場面、すごく緊迫してたね。手首の痣見て「神を穢すのか」って台詞にグッときたわ。神主の支配から逃がそうとするリトの「お前は神なんかじゃない」「俺の大好きな人だ」って言葉、胸に刺さった。月が雲に隠れるラストも余韻があって良い。2人の未来が気になる🔥