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💗視点
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=後悔=
過去の自分の行動や選択に対して「別の選択をしていればよかった」と、後になって残念に思い悔やむネガティブな感情のこと
取り返しのつかない過去を振り返り、自責の念に駆られる状態
俺の後悔はあの時、遊び半分に探しにいったこと
自信のなさから自分を出せなかったこと
それを見たのは本当に偶然で
「…ほんま、ごめん…分かってんねん、ほんまは…諦めるから、ちゃんと…だから」
ボロボロに泣いたこーじが蓮を見上げてた
普段、人がこないような倉庫の奥で
「一つだけ…思い出が欲しいねん…なぁ、一回でえぇからめめからキスしてくれへん?…お願い」
目を閉じると綺麗な涙が頬を滑り落ちていった
どういう経緯でそうなったかは知らない
全員での収録を終えて楽屋に戻ったら、蓮とこーじがいなくて、トイレついでに探しに行くかって軽い感じで探してた
気分は隠れん坊の鬼になった気分で
一緒についてきたあべちゃんと一緒に、どこにいると思う?なんて喋りながら
2人に気付いたのはあべちゃん
「何か話声しない?」って
撮影に使う大道具とか置かれている倉庫の扉が人一人分入れるぐらい隙間が開いてて、いやいやこんな所にいるはずないよって、きっと大道具を扱うスタッフが仕事してるだけだよって、でも薄い照明しか点いてなくて、そんなとこで仕事すんのかなって思ってさ
まぁ、なんだろね
興味本位って言うのかな
スタッフが仕事してたら「お疲れ様です」で立ち去ればいいだけだから
でも今思えば、虫の知らせってヤツだったのかも
俺としてはさ
蓮は誠実なヤツだし、そういうお願いは断るって思ってた
固まって考えて
蓮がとった行動は俺の想像とは真逆だった
そっと抱き締めて
涙を親指の腹で拭ってあげて、ちょっとだけ屈んだのが分かった
軽く触れるだけのキス
まるで映画やドラマのワンシーンを見てるようだった
笑いを取るための、誰かに見せるキスじゃない
もっと神聖な想いののったキスだった
笑っちゃうよね、神聖だって-w-w
一瞬固まって、咄嗟に足を踏み出そうとしたあべちゃんの腕を俺は掴んだ
こっちを振り向いたあべちゃんに、俺は首を振って、ジェスチャーで外に出るのを促した
もともとの目的はトイレだから
俺はあべちゃんを引っ張ったまま、倉庫を出てトイレに向かう
無言のまま、ただ足だけが動いてた
と
「―――佐久間ッ!!」
急に腕を引っ張られて、足が止まる
完全に俺、無だった
何も考えない
呼ばれても気付かない
自分で驚くぐらいの無
なのに
立ち止まったら、一気に思考が働きだした
そう言えば、呼ばれてた気がするってあべちゃんを見たら、どこか痛いの?って聞きたくなるぐらいの痛そうな顔してた
「ごめん」
慌てて手を離した
無理矢理引っ張ってきたっぽいから、痛かったかも
でも、離した手を逆に掴まれた
ちょっとだけ冷たい手
俺は代謝が良いのかいつもちょっと体温が高い
翔太には「子供体温」ってよく笑われた
蓮の手もね
いつも俺よりちょっと冷たいんだ
そんな事を考えたら急に視界が歪んでった
ぼろぼろと溢れてくる涙は、さっきのこーじと同じ
でも、俺の目の前にいるのは蓮じゃない
あべちゃんは無言のまま、ただ涙を流す俺を「バカ」って抱き締めてくれた
涙で服が濡れちゃうのに、ぎゅうぎゅうに苦しいくらいに抱き締めて
「本当にバカ」
なんでか、あべちゃんも涙声になってた
「怒っていいのに、見つからないように出てくるなんてバカ」
俺のために怒ってくれてるんだけど
バカバカ言い過ぎじゃない?
「佐久間は怒る権利があるんだよ」
そうだね
だって俺は――――
「恋人なんだから」
そう俺が蓮の恋人
メンバー全員が知ってる
隠し事が苦手な俺たちだから
第2の家族とも言える存在に隠す事が出来ず打ち明けた
内心、賛否はあっただろうけど、公私混同しない事で決着がついた
実際、多少のいちゃつきはファンが喜んだし、俺らのグループはもともと距離感が近いから問題視される事もなかったんだけど…
そっか
こーじも、本気だったんだな
蓮はメンバー紹介ラップの通り、メンバーを虜にする
俺を選んでくれたのは奇跡みたいなものだったんだなぁ
思い出が欲しいって言ってた
諦めるから一度だけ
邪魔しちゃ悪いって思った
なんでだろ?
もう付き合って4、5年経つのに俺は未だに自信なかったのかなぁ
めめこじは人気あるから
甘えたなこーじと、年下ながらこーじを守ってるみたいな蓮は恋人みたいだって、実は付き合ってるでしょ、みたいな噂が今もある
俺とじゃなぁ
風呂友で仲の良い先輩後輩ってとこだもんね
一緒にいて誰よりも蓮を理解してるって思ってたんだけど…
そうか、泣いてるこーじには弱いのか
それか付き合いが長くなるにつれて信頼がうまれて、ちょっとしたキスぐらいじゃ揺らがない
俺なら笑って許してくれるって思ったのかもな
思いっきり揺らいじゃってるけど(笑)
まぁ、メンバーの半数とキスしてんだからお前が言うなって感じなのか
それでも俺は、人に見せるキスしかしなかったよ
笑いを取るためとか、場を盛り上げるためとか、罰ゲームとか
あんな風に2人で、なんて恋人としかした事ない
昔は全然平気だったのに
犬や猫と同じ、心を許せる人となら見せるキスは平気で出来た
そこに笑い以外の意味がなかったから
大切だと知ったのは蓮と付き合ってから
しょっちゅうしてた、2人でいれる時間は
しつこいって怒られるんじゃないかってぐらいに求めてた
だって幸せって感じられたんだもん
「――――ま!佐久間!!」
ぐらぐらに肩を揺らされて、ハッとする
俺また無になってた
あべちゃんを見上げると、さっきまで痛そうだった顔が心配にかわってた
「ごめん…なんかぼーっとしてた」
おかげでいつの間にか涙も止まってた
目元が突っ張る感じが不快だったけど
「大丈夫?」
「うん。そだ、あべちゃん、トイレ」
当初の目的を遂行しよう
ついでに顔も洗って…
今日はこれで仕事終わるから、時間が許す限り皆と一緒にいたかったんだけどなぁ
個人仕事が忙しくなると妙に恋しくなるグループ仕事
今じゃ1週間に1回あれば良い方だ
メンバーの誰かしらに会うってのはあるけど、やっぱり全員でってなると倍楽しい
でも、今は蓮やこーじには会いたくない
「佐久間」
「ん?」
「今日さ、もう仕事なかったよね」
「うん」
大まかだけど、全員のスケジュールが確認出来るアプリをみんな使ってる
だからそれぞれの仕事を励ましたり、宣伝したり出来るんだ
「じゃあさ、久しぶりにカラオケにでも行かない?」
あべちゃんのお誘いだ!!
忙しさにかまけて全然遊びに行ってなかったからなぁ
「行く~」
俺は即答した
沈んでた気持ちが浮上して、頭の中が何を歌うかにかわる
学生時代から一緒にいたあべちゃんとはよく遊んだもんだ
懐かしい
「何歌おっかな♪」
「久しぶりだもんね〜」
あべちゃんも楽しそうだ
良かった
るんるんでトイレに行って、用を足してから鏡の前に立てば「うわぁ」酷い顔の自分が映ってた
泣いたのが分かる顔
鼻先と目元が赤くて、腫れぼったい
情けない顔に笑えてくる
手を洗うついてに顔も洗って、ふとキラッと光る首元に目がいった
ああ…
ほぼほぼ無意識に手が伸びて、気付けばそれを引きちぎってた
首に一瞬痛みが走る
「佐久間!!」
あべちゃんがびっくりしてる
俺もびっくり、自分の行動に
細いチェーンがぶちっと千切れた瞬間に、こつんとシルバーの指輪が落下して、ころころとあべちゃんの足元に転がっていった
それをあべちゃんが拾い上げ、俺に手渡す
結婚指輪みたいな細めのリング
内側には“R to D”の文字
まだ全然売れてなかった頃に
『これから頑張って有名になって、もって良い物贈るから』ってプレゼントしてくれた
あれから数年で、Snow Manも全国区になりつつある
仕事も順調で、蓮は群を抜いて人気だ
約束通り、色んな物を贈ってくれた
もちろん、俺も似合う物を見つける度に贈りたくなって買っちゃうのが癖になってた
どんな高価のものより価値のあるものの一つ
堂々とつけたりはできないけど
初心を思い出せるから、何かある度にチェーンに入れて首からぶら下げてた
蓮に会えるから…身につけてたんだけどなぁ
鏡越しに指輪の存在を思い出したら、なんでか浮かんできちゃったんだよね
蓮とこーじのキスシーン
エロい要素なんて何もない
ただただ綺麗なキスシーン
これを貰った時は、あんなキスしてた
渡された指輪をぎゅっと握りしめてから、俺はパンツのポケットにしまい込んだ
こんなもやもやしてんのに投げたり捨てたり出来ないんだから…情けないよなぁ
「…血が出てる」
あべちゃんがきちんとしたハンカチを出してきた
「いやいや汚れちゃうから」
鏡で見ても、チェーンを引っ張った時に擦れたっぽく軽く血が滲んでるだけ
「たいした事ないよ」
「あるよ」
世話焼きみたいに首周りの血を拭って、出てきた時とは打ってかわって丸めてポケットに突っ込んでる
平静装ってるけど
いつものあべちゃんと違って雑な行動から怒っているんだなぁって事に気付いた
俺に?
蓮に?
こーじに?
この時の俺はあべちゃんを巻き込んでしまった事を申し訳なく思ってた
もっともっと
迷惑や心配をかける事になる事を知らずに
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自分ならどこまで許せますか?
私は蠍座特有の恨みは絶対忘れないぜってタイプなので、笑顔でいても結構心に刻んでたりします
表面上許して、積もり積もった時に地獄に突き落とす…という妄想をして、心を落ち着かせます(笑)
私はダメンズメーカーなタイプなんですが、浮気はなかったんですよねぇ
まぁ、気付かなかっただけかもですが
やるなら徹底的に隠せ、隠せないなら地獄に落ちろって思います( º言º)ケッ
コメント
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やさしさ(?)って時には武器になって人を傷つけるんですよねー…。 昼休みに読んで動揺しまくってしまいました💦 続きがすごい気になります。
泣きそうになる… 悲しいお話なのに、こーゆうの大好きなんです😭✨ 続き楽しみにしてますー!
絶対に許せないタイプだから怒りから泣けちゃう😭