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生まれてから1度も、親子3人で笑いあった事が無い。
僕はそんな家に生まれた不幸な子だ。
僕は泣き虫だ、
叩かれたらすぐ泣くから、「うるさい」って怒鳴られて
また叩かれた。
僕は学んだ
僕が泣くと僕が叩かれる。それの繰り返し
だから泣かないようにした…
でもやっぱり我慢できない時は、1人でこっそり泣いた
僕は叩かれた、殴られたりするし、
たまに蹴られることもある
それでも生きたかったから、痛くない場所を選んで
避けないように、当たる練習をした。
空き地に行けば、服の可愛い女の子、
元気に動き回る男の子達が、楽しそうにはなしてた。
興味は無かった。
家のことがバレないように。ずっと口角を上げて
笑顔でいた。
笑顔の可愛い女の子が、幸せそうだったから。
何故家のことがバレないように行動してたのか
自分でも分からなかった。
ある日、いつも観察していたせいか、
会話に混ぜてもらった。
おうちのご飯の話、兄弟の話、遊びの話
どれもが自分とはかけ離れた、無縁のそれで
なんとも言えない感情になり。
「あぁ、自分もこの子の家に生まれれば…」なんて
考えてしまった。
なんとなく周りを見ていて
自分が不幸なことは分かっていた。
幸せになりたい。
しばらくして、父が拳ではなく酒壺で僕の頭を叩いた。
さすがに痛かった。血も出た。
それを避けたらまたきっと、もっと酷いことをされる。
死なないように、生きられるように。
そう思って、なるべく当たってる様に見せるために
腕の動きや、筋肉の動きで予測する練習をした。
目が良くなって、反射神経もよくなった。
これで死ぬことは無い。生きていられる。
そう思ってた。
ある日、ウチに背の高い男の人たちが来て
目の前で両親を刺し殺した。