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その夜、相変わらず皇帝陛下がお越しになっていたが、陛下はぶつぶつ文句を言っていた。
「何を先ほどから文句を言っておられるのですか?」
私は尋ねた。
「そなたは、ずるい!」
「はぁぁぁ?
急に何をおっしゃいますか?」
「だってずるいであろう?
ミーシャとの約束では、勝った方が俺と一晩熱い夜を過ごす、と言っておったではないか!」
「熱い夜、とまでは申しておりません。」
「えぇい!
揚げ足を取るな!
同じ意味であろう!?」
「夜ならばいつも過ごしておるではありませぬか。」
「そう言う意味ではない!
ねんねか、そなたは!?」
「ねんね!?
バカにしているのですか!?」
「そっちだろう!?
俺だって…
俺だって…
男なのだぞ!!!」
「見れば分かりますが…」
子供の様な言い草につい呆れてしまう。
「わかっておらぬ!
ちっとも!
ならば、今すぐ押し倒すぞ!?」
「そ、そ、そう言う事はお互いの同意の元…で…ございまして…」
「そなた、いつ同意するのだ!?
ジジイになってしまうわ!!!」
「はぁ…(ため息)
皇帝陛下?
私は陛下の事どう思っているか、正直よくわかりません。
そばにいたいと思うし、支えたいとも思います。
ですが、それが恋なのか…は…」
「…もう良いわ…
なぁ、エティーナ?」
「はい。」
「せめて、そなたを抱きしめたいのだが…
ダメだろうか…?」
真剣な表情で言う陛下に、私はノーとは言えなかった…
「エティーナ…
そなたは、この世で1番柔らかく温かい…」
「…大袈裟にございましょう?」
「ずっとこうしていられれば…
好きだ…」
陛下の瑠璃色の瞳が揺らめきながら、私の瞳を見つめた。
「私も…
好きか嫌いかならば、好きにございます。」
「笑わせるな。
真剣なのだ、俺は。」
「いえ、私も真剣で…」
そう言いかけた時私は陛下の唇によって口を塞がれた。
「だ、だ、抱きしめるだけだと!?」
私は陛下を突き離す。
「俺はこの世で1番可哀想な男だな…」
「お、お、お話でもしませんか?」
「話ならいつもしているではないか?」
「今日は陛下に告白したい秘密がございます…」
「なに…?」
私たちはベッドに横になり、陛下は私を片手で抱き寄せた。
「私には前世の記憶があるのです。
陛下。
私の軍師としての知識の源は全て前世の記憶でございます。」
「そうか…」
陛下はそう言った。
「驚かれないのですか?」
「何かカラクリがあるとは思っていた。
米などは、この世に無いものだからな。
だが、よく話してくれた。
どんな事情があっても、俺の気持ちは揺るぎない。
それだけ、永遠に忘れないでくれ…
おやすみ、我が愛しき姫…」
そして、陛下は私の額にキスを落としたのだった。