第四話
注意書きは第一話をご覧下さい。
水side
今日も偽りの自分をつくって、家を出て学校に向かう
水「…」
青「よっ」
つもりだったが、な ぜか目の前にいふくんがいた。
水「な、なんでいるの…?」
青「一緒に行こうと思って」
水「ずっと待ってたの?」
青「おん」
水「…」
ストーカーか?と言いそうになったが仕方がなく一緒に行くことにした。
水(…つっても、いつも喧嘩しかしてないから喋ることないんだよなぁ……)
2人して一言も喋らないまま学校へ向かう。
これなら一緒行く必要なくない?
青「……ほとけ」
水「なに?」
青「お前…なんか最近無理してへんか?」
水「…無理してる?」
青「なんか、最近表情が暗い気がする」
水「…」
まさかばれ始めてる…?
なんとかして誤魔化さなければ
水「そんな事ないけどな〜!ずっと元気だよ?」
青「ならええけど…なんかあったら言ってな?」
水「うん!ありがとう♪」
ここまでずっと隠してきたんだから、ばれる訳には行かない。
?「…あれ、いふくん?」
青組「?」クルッ
青「ッ!」
?「やっぱり、いふくんよね!?」
どうやらいふくんの知り合いのようだ。
ただ、通ってる学校と制服が違うため、自分は知らない。
水(中学生の同級生とかかな)
青「んだよ由梨(ゆり)…俺はもう…ッ!」
由梨「隣の陰キャだれ?もしかして浮気!?」
水「…ん、?」
陰キャって…自分のこと?浮気…??
水「え、いふくんって彼女いたの?」
青「違う。由梨は……元カノ」
元カノか……。なにか未練があって来たのかな。
青「今更なんの用だよ。俺はもうお前と関わらないって決めたんや」
由梨「知らないわよそんなの!あんたのせいで私の人生はめちゃくちゃなんだからね!?」
由梨「私と晃(あきら)くんが一緒にお出かけしたり、キスしたくらいで別れよって言って…!!」
由梨「そのせいで皆から嫌われたのよ!?」
水「…」
いやお前が浮気したんかい。なぜいふくんのせいになる??
水「……めんどくさい女」ボソッ
青「そんなん自業自得やろ」
青「取り敢えずもう二度と話しかけへんといて」
由梨「待ってよ!!もし今彼女がいないなら私と付き合ってちょうだい!!」
由梨「そしたら私は報われるの!!」
中々にしつこいな…。なんだかいふくんが可哀想に思えてくる。
青「……悪いけど、それは無理やな」
青「俺には可愛いかわいい彼女がおるから」グイッ
水「…へ…?」
……ん、は、え…、???
彼女…??
由梨「…っは…?その陰キャが?」
青「陰キャやないわ。とても明るくてかわいい子やろ?」
水「??/」
…………とりあえず落ち着け自分。
ここは、乗っかろう。
いつも偽りの自分を演じてるんだから、このくらい得意なはず。
水「…」ギュッ
青「!?//」
水「…い、いふくんは…大切な彼氏…なんですっ……!」
由梨「……チッ」
由梨「早く別れろバーカ!!」タッ
水「……」
めんどくさい女(2回目)
青「ほ、ほとけ、?//その…」
水「うし、ほら早く行かないと遅刻しちゃうよいふくん!」グイッ
青「わ、わかったから!/」
世の中には、ああいう女もいるんだな。漫画の世界だけだと思ってた。
水「…」
恋……とか、するだけめんどくさいんじゃないのかな。
りうちゃんとか初兎ちゃんとかすごくニコニコしてて、キラキラしてて、輝いている。
なんか別世界にいるみたいだなって感じて……
……いや、もともと住んでる世界はきっと違うけど
仲良くしてくれるけど…透明な壁がある気がして……
自分の本性を知られたら、絶対に今まで通り接することは出来なくて、
離れ離れにならないといけない。
また、1人になる。
水「………それだけは避けたいから」ボソッ
青「…?」
今日も最後まで演じきる。
コメント
1件