「キスをしたいなら」
声が零れ落ちると、本心を自覚して、体がさらに熱くなった。
けれど自覚したからと言って、この気持ちをどうすればいいかわからない。
(ど、どうしよう……!)
頭は働かないのに、鼓動だけはどんどん速くなる。
こんな気持ちになったのも、こんなふうに思ったのも初めてで、戸惑いが大きくなってきた。
そうなると知らず知らずのうちに、だれかに相談したいという気持ちが湧いてくる。
その時、ぱっと頭に浮かんだのはあかねだった。
(あかね……)
あかねは結婚しているんだし、きっとキスしたことがある……よね。
あかねなら話を聞いてもらえるかもしれない、と思うけど、恥ずかしすぎてどう切り出せばいいのかわからない。
結局どうすればいいかわからないまま新学期になり、通学路を歩いていると、すこし先にあかねの姿を見つけた。
「あかね!」
「あっ、美穂(みほ)、おはよう!」
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