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「山富士でございます。夫人ちょっとお茶でも如何かしら?お話ししたい事が…」山富士は黒木夫人に連絡をした。月田老人に金隠氏が変だと言われた事の意見を聞きたかったのだ。夫人は少しは昔の事を知っている。
黒木夫人は中近東の菓子を持ってきた。「あたくしこのお菓子大好きなんだけど、凄く甘いのよ。日本茶を頂けるかしら?」イチジクのチョコレートがけで、向こうではお土産に良くある菓子らしい。「アンドレさんと復活したんですか?」「いいえ!」夫人はキッパリ言った。「お菓子は好きだから送ってくれって言ったのよ…で、なんの話し?」
山富士は、金隠氏は死んだ二人の門跡を知っている話しをした。「そうねえ…亜漕さんと彼は仲が良さそうだったけど、その昔の門跡さんの時にそんなに出入りしてなかったんじゃ無い?あの頃は何人か修業尼僧も居たし。」「月田さんに、奥様が無くなったあと、若い後妻が居るの知ってた?」「え〜!そんなわけ無いわよ。死んだ黒木の友達で、一人暮らしよ!」「でもお嬢様がずっと一緒に暮らしていて、若い後妻に追い出されそうだって」「なんかおかしいわよ。月田氏とはこのあいだばったりあって、合祀をしたいってだけを聞いたんだけど。私も特に親しい訳じゃ無いから、娘さんの話しとかは出なかったわよ…」
黒木夫人はあまり興味が無いらしく要領を得ない。
仕方無く山富士は暫く金隠氏とは距離を置こうと思った。
月城 蓮桜音
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水羽
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コメント
1件
第42話、読みました。山富士さんと黒木夫人の会話、いいですね。金隠氏を巡る情報の食い違い——月田老人の「若い後妻がいる」という話と、黒木夫人の「そんなはずない」という反応。どちらが真実なのか、読者にもまだ見えない。お菓子の描写で中東の空気を一瞬感じさせるのも、さりげなくて好きです。「距離を置こう」という山富士さんの決断も、彼女の慎重さが出ていて納得でした。謎が深まった回ですね。続きが気になります。