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#クロスオーバー
くらげ𓂃 𓈒𓏸
12
霰石
1,016
じこまん
49
怜
212
今思えば中也って現代軸だと15歳だよなって話です。
今思えば芥川も心ができてから5歳だからつまり敦くんとは13歳差カップリングなんだね(ニチャァ)
「ねえ、中也」
「ああん、なんだよ、うっせえな」
横浜の片隅にある、落ち着いた雰囲気の喫茶店。午後の柔らかな日差しが窓から差し込み、店内にはかすかなジャズが流れている。二人が座るボックス席のテーブルには、湯気を立てる紅茶と、底が見えないほど大量の角砂糖が沈められたコーヒーのカップが置かれていた。
中原中也は、尾崎紅葉から厳しく叩き込まれた作法に従い、背筋を真っ直ぐに伸ばし、カップの取っ手に優雅に指をかけて紅茶を口に含んでいる。口を開けば相変わらず乱暴な言葉遣いが飛び出すものの、その仕草自体にはどこか気品が漂っていた。対する太宰治は、スプーンですくった角砂糖をまた一つ、すでに甘ったるくなっているはずのコーヒーへと放り込む。
「私、気づいちゃったのだよ」
「あ? 黙ってろ、喧しい。せっかくの茶がまずくなるだろ」
「アラハバキの件であれこれ資料を漁っていたらねぇ、ふと思ったんだ。君ってさぁ、実質10歳なんだね」
「……あァ? なんだと、テメェ。冗談にしては笑えねえぞ、私は正真正銘17歳だ」
「でも君さぁ、2年前の初めて会ったとき、自分のこと15歳って言ってたよねぇ。なのに、あの荒神様がこの世に出現した時期から逆算して数えると、君が自我を持って肉体を形成したのはあの時から数えてたったの8年前なんだよねぇ」
太宰はケラケラと楽しげに笑いながら、すでに5個か6個の砂糖が溶け込んだコーヒーを一口啜る。その底の知れない甘ったるい液体を見つめながら、中也は内心で激しく引きつりつつも、顔には出さないように眉間を寄せた。
「ふん、そんなもん起算点の違いだ。お前のその歪んだ脳みそと一緒にすんじゃねえよ」
「いやぁ、数字は嘘をつかないものさ。肉体年齢は17、精神の経過も17、でも中身のハードウェアが稼働し始めたのは8年前。つまり、17引く7で……やっぱり10歳じゃないか」
「うるせえ! ぐちゃぐちゃと算数持ち出して私をガキ扱いすんじゃねえ!」
「そんなに怒らなくてもいいじゃないか。ねえ、中也、そんなに幼いならこれからの人生設計を見直さなきゃね。そうだ、来年の春は小学校に入学しようか?」
「殺すぞ」
「ちょうどいいランドセルを見繕ってあげようか。赤がいいかい? それとも黒がいい? 背負ったらすっぽり隠れちゃいそうだな、ふふっ」
「冗談は顔と包帯だけにしとけ、この包帯無駄遣い野郎が!」
中也がテーブルの下で苛立ちに任せて足をバタつかせようとすると、向かい側に座る太宰の足がすっと伸びてきて、中也の足首に絡みついた。スカートの裾から覗く細い足首を、太宰の革靴のつま先がスルスルとなぞる。
「なんだよ……っ」
「んー? 別に? ただ、可愛い後輩にして最愛の相棒であり、私の恋人である中也があまりにも愛おしいから、触れ合っているだけさ」
あからさまなからかいの表情から一転して、太宰の瞳にねっとりとした甘い光が宿る。ふざけた口調のまま、太宰はテーブルの上に上半身を乗り出し、中也の顔へと急接近した。喫茶店の薄暗い照明が、太宰の黒髪と白い肌に影を落とす。
「大体、中身が10歳だろうがなんだろうが、私のこの手で散々味わい尽くしている事実には微塵も影響しないけれどね」
「っ……! てめっ、店の中で変なこと言うな!」
顔を真っ赤に染めた中也が、紅茶のカップを置くのも忘れて身を引こうとする。だが、テーブルの向こうから回り込んできた太宰は、そのまま中也の隣の席にすんなりと腰を下ろした。狭いソファに二人の体がぴたりと密着する。
「いいじゃないか、誰も聞いてやしないよ。それよりも、中也」
「なんだよ……離れろ、近い」
「そんなに怒るなら、私を甘えさせてよ。ねえ、甘いもの足りないなぁ」
太宰はそう言って、甘ったるいコーヒーではなく、隣に座る中也の首筋へと顔をうずめた。サラリとした亜麻色の髪が中也の頬をかすめ、ふわりと香る紅茶と煙草の匂いが混ざり合う。中也の体がビクリと跳ねた。
「おい、こんなところで……っ、やめろ、人目があんだろうが!」
「人目なんていないさ、あそこのマスターは小説の執筆に夢中でこっちを向いちゃいないよ。ねえ、中也、10歳の君を可愛がる予行練習だと思ってさぁ」
「予行練習とか言ってんじゃねえよ! 誰がガキ扱いされて甘やかされてやるか!」
口ではそう言いながらも、中也は逃げ出すわけでもなく、むしろ太宰の細い背中に回した腕に力を込めて、自分のほうへと引き寄せている。その手つきには、拒絶どころか隠しきれない独占欲と甘えが滲み出ていた。
「ふふ、口では威勢がいいのに、体は正直だねぇ」
「うるさい、黙れ……これ以上変なこと言ったら、本当にこの店ごと爆破するからな」
「おや、それは恐ろしい。でも、私と一緒に心中してくれるなら、いくらでも爆破していいよ」
「馬鹿かお前は。誰がてめえなんかと死ぬかよ、生き延びて一生こき使ってやるんだよ」
言い合いながらも、二人の距離はますます縮まっていく。太宰は中也の肩に顎を乗せたまま、満足げに目を細めた。
「そうかい、一生私をこき使うんだね。じゃあ、その契約の証として、今夜は私の部屋に来るかい? ランドセルの代わりに、もっと刺激的なおもちゃを用意して待っているよ」
「……帰れ、この変態野郎」
呆れ果てたような、しかしどこか蕩けたような声で中也がつぶやく。太宰はその耳元で小さく笑うと、中也の首筋にそっと唇を滑らせた。午後の穏やかな光の中で、二人の影はぴったりと重なり合い、誰にも引き剥がせない濃密な時間を紡ぎ続けていた。
誤字失礼。
中学2年生のくせに解の公式が理解できないド莫迦なので、中也の年齢の計算間違ってたらソーリーソーリーだよ
コメント
8件
ん………?一つ上なのにこんなに語彙力高いの???信じたくなぁい☆あと1年でうちもこういう風になれるのかぁ……???(←なれないよ多分☆)
え?中2なんですか?同い年です笑(????) 尊い🤦♀️💓確かにそう考えたら10歳ですよね???天才的じゃないですか〜🫶💕( ˶ˆ꒳ˆ˵ ) 投稿ありがとうございます🫶💕
ああー、もう……この二人のやり取り、本当にたまらないですね!太宰が中也の実質年齢を計算して「10歳じゃないか」って言い出したところから、もうツボに入ってしまいました(笑) しかも中也が「うるせえ!」って怒りながらも、太宰の腕の中から逃げないどころか引き寄せちゃうところが……もう、お互いがお互いを手放せないのがありありと伝わってきます。あの喫茶店の柔らかな日差しと、密着する二人の濃密な空気感のギャップがまた素敵で。気づいたら最初から最後までニヤニヤしながら読んでいました🌷