テラーノベル
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英検三級の勉強で全然投稿できなかったーーーー!!!
申し訳ないっ
いっぱいちゅーする話です。
纏わりつく熱がわずかに引き、シーツの織り目だけが生温い皮膚に肌寒さを教える夜だった。
月明かりがうっすらと差し込む寝室の中、乱れた寝台の上で、ふたりは裸のまま横たわっている。
先ほどまでの激しい熱狂の名残が、微かに香る煙草の匂いや互いの吐息に混ざり合って、室内の空気を重たく澱ませていた。
ひどく気だるげな体躯のまま、中原中也は力の抜けた人形のようにベッドへ沈み込んでいる。
すっかり消耗しきった頭は上手く回らず、意識の端が白濁したもやに包まれているようだった。
ろうそくの火が揺れるように、きわどいところでかろうじて言葉を紡ぎ出すことはできるものの、瞼は鉛のように重く、まばたきをするのも億劫なほどに眠気が全身を支配している。
そんな中也の小さく引き締まった身体を、太宰治は片肘をつきながら、じっと見下ろしていた。
暗がりの中でも白く浮かび上がる細い線や、微かに波打つ胸元を見つめ、不意に声を落とす。
「中也、痩せた?」
唐突に投げかけられた問いを、中也の脳が捉えるまでに数秒の空白が生まれた。
ぐにゃぐにゃに溶けた思考回路を総動員して言葉の意味を噛み締め、否定の言葉を紡ごうとする。
だが、そのための筋肉を動かすことすらもう面倒くさくて、あくびを噛み殺すような気怠さが喉の奥まで競り上がってきた。
「たば、こ…はじめたから、かも…」
ぽやぽやとした、普段からは考えられないほど力の抜けた間抜けな返事が、掠れた声で零れ落ちる。
太宰はふうん、と興味なげなような、それでいてどこか含みのある相槌を打つと、そのままベッドに突いていた肘をずらし、中也の腹部にそっと手を這わせた。
「あんまりいい痩せ方じゃないなあ」
低く囁く声とともに、温かな手のひらが滑らかな皮膚の上をゆっくりと這う。
その突然の感触に、中也は小さく間抜けな声を漏らして身を縮こまらせた。
反射的に体が跳ねそうになるのをどうにか抑え込み、反射のままに酷く緩慢な動作で両腕を持ち上げると、太宰の首筋へと絡みつかせる。
「…………だざ、わたしが……たばこ、するの、や………?」
「うーん……中也が不健康なのは嫌だなぁ」
締まりのない、とろんとした声を出しながら、中也は潤んだ瞳をうっすらと持ち上げた。
太宰はその細い首に腕を預かられたまま、なおも中也の腹部を撫で続けている。
さっきまで激しく重ね合っていた折に、自分から放たれた熱い名残がこの奥の深い場所へと注ぎ込まれているのだという事実を思い返すと、奇妙な背徳感と熱が腹の底を這いずった。
薄っすらと均整の取れた筋肉の筋が浮かぶお腹は、引き締まった男のそれのようでもあり、同時に女性特有の柔らかい曲線も確かに残している。
ポートマフィア随一の体術使いという、血生臭い肩書きをその身に背負うだけの洗練された体躯。
その矛盾した美しさが、今の無防備な姿相まってより一層際立っていた。
「ん、ちゅ…………、ちゅーして………いっぱい………ちゅ……」
甘えるような、というよりはただ欲求のままにすがりつくような仕草で、中也はふらふらと太宰の顔へと自分の顔を近づけようとする。
その幼げですらある執着に、太宰は小さく呆れたような息を吐きながらも、拒むことなく顔を寄せた。
「はいはい」
重なり合う唇に、優しく熱が落ちる。
数回小さく合わせるだけの短い口づけを繰り返しながら、太宰はもう片方の手で中也の赤茶けた髪を優しく撫でた。
「ちゅーやはちゅーが好きだねぇ」
あやすような声音に、中也はもはや戦う気力のかけらもない無防備な笑みをこぼす。
力の入らないその微笑みは、夜の暗がりの中でどこか溶けてしまいそうだった。
「……だざいが………ちゅー、してくれなくなるからだぞ………」
#クロスオーバー
くらげ𓂃 𓈒𓏸
12
霰石
1,016
じこまん
49
怜
212
潤んだ瞳で見上げながら、中也は物足りなげに何度も何度も、ねっとりと湿ったキスを重ねてくる。
いくら拒もうとしても、その無自覚に誘うような甘い熱は、疲弊しきったはずの太宰の奥底の火種を再びくすぐるのに十分すぎた。
「ああ、もう一回戦したくなるからもうだめだよ〜。寝よ?」
これ以上付き合っていればキリがないと判断した太宰は、やれやれといったふうにわざとらしく背中を向けて、そのまま眠ろうと体を横たえる。
しかし、そんな太宰の意図など中也が気にするはずもなかった。
寝返りを打った背中にすがりつくように、中也は御構い無しにしがみつき、とめどなくキスを降らせてくる。
そのあまりの執念と、どこまでも愛らしい調子の狂い方に、太宰のなだめていた理性の糸がプツリと音を立てて切れた。
結局、その夜の平穏はあっけなく破られ、二人はそこからさらに三度、激しい愛撫と熱狂を重ねることになる。
気づけば最初の気だるい夜の静けさは完全に吹き飛び、肌を焦がすような濃厚な営みが夜明けの気配が忍び寄るまで繰り返されたのだった。
…続きでーす。
キスマークです。
急いで書いたので誤字脱字まみれ
薄カーテンの隙間から差し込む朝の光が、昨夜の激しかった熱狂の痕跡を一つ残らず暴き出すように、寝室のフローリングや散らばった衣類を白々と照らし出していた。
室内に漂うのは、乾いたシーツの匂いと、微かに窓の隙間から流れ込む冷涼な朝の空気の混ざった、どこか気だるい生活の気配である。
ベッドの上では、計五回戦に及んだ激しい夜の果てに泥のように眠りこけていた中原中也が、ようやくゆっくりと長い睫毛を震わせていた。
窓の外では遠くのカラスの声や、通勤を急ぐ車輪の音が微かに響いている。
だが、そんな日常の音とは裏腹に、中也の意識はまだ深い海の底に沈んでいるかのように重く、現実の輪郭を捉えきれていなかった。
身体のあちこちに残る気だるい筋肉痛のような重みと、昨夜浴びるほどに重ねた体温の残像に包まれ、布団の中で身動き一つ取れないでいる。
ぽやぽやと完全に思考の回路が停止したまま、ただ天井の木目をぼんやりと見つめているその姿は、ポートマフィアの重幹部という恐ろしい肩書きなど微塵も感じさせない、ただの無防備な少女のそれだった。
そんな中也の枕元に音もなく寄り添うように、太宰治の気配が落ちる。
すでに身支度を整え、シャツの袖をまくり上げた姿の太宰は、どこか楽しげな悪戯っぽい笑みをその端正な顔に浮かべていた。
昨夜あんなに散々求めてきた挙句にこの有様なのだから愛おしくてたまらない、と言わばかりの視線で、うつろな目をした中也を見下ろす。
「おや、起きれるかい、中也?」
からかうような、それでいてどこか甘やかすような低い声が、静かな寝室の空気を揺らした。
しかし、返事の代わりに中也の喉から漏れたのは、「ん……」という頼りない気の抜けた呻き声だけである。
自力で起き上がる気力も体力もゼロに等しいその姿を確認すると、太宰は小さく笑みをこぼしながら、何の躊躇いもなくその華奢な体躯へと腕を伸ばした。
シーツごと、あるいはそのままの温もりを壊さないように慎重に、しかし手際よく中也の背中と膝裏に腕を差し入れ、ふわりと軽々と持ち上げる。
「うわっ……」と、寝ぼけた頭で小さな抗議の声を漏らす間もなく、中也の身体はそのまま姫抱きの体勢でベッドから引き剥がされた。
急な体勢の変化に、中也は反射的に太宰の首元へと細い両腕を回し、すがりつくようにその胸元へ額を預ける。
ふわりと漂う太宰の香水の匂いと、引き締まった体温に包まれながら、揺りかごのように廊下を渡っていく。
そのまま向かった先は、タイルの冷たい質感が朝の光に反射する洗面所だった。
太宰は中也を降ろすことなく、備え付けの大きな鏡の前に立つ洗面台の縁へと、そっと腰掛けさせるように座らせる。
ひんやりとした洗面台の陶器の感触に、中也は「冷たっ……」と小さく身を震わせたが、それでもまだ脳の半分以上は霧の中のようだった。
「はい、お姫様。到着っと」
太宰は満足げに頷くと、洗面台の端にちょこんと座る中也の前に、昨日まで使っていたお気に入りのメイクポーチをポンと置いた。
そして、曇りのない大きな鏡の角度を微かに整え、その横にそっと手を添える。
「それじゃあ、私は朝食の準備でもしているから、外で待っているね。ゆっくり支度しなよ」
こないだ、完全に寝ぼけ眼で微動だしない中也に「たまには私が綺麗にしてあげよう」と見様見ミチでメイクを施したところ、目が覚めた瞬間に鏡を見て絶叫され、凄まじい勢いで拳を叩き込まれた苦い記憶が、太宰の脳裏に鮮やかに蘇る。
あのときの真っ赤な顔で顔面を殴りにかかってきた中也の姿を思い出して、太宰はくつくつと喉を鳴らしながら、背後を振り返ることもせずに洗面所のドアをそっと閉めて外へと出ていった。
洗面所の扉がカチリと音を立てて閉まり、室内に一人取り残された中也。
ひんやりとした朝の空気と、明るすぎる室内の照明の光が、じわじわと中也の閉ざされていた意識の扉を内側から叩き起こしていく。
(……ん……? ここ、どこだ……?)
昨日からの記憶の断片が、走馬灯のように頭の中を駆け巡る。
激しい喘ぎ声、交わしたキス、何度も重ねられた熱、そして朝になって太宰に抱っこされてここまで運ばれたこと。
パチパチと何度か瞬きを繰り返すうちに、中也の双眸からようやくぼんやりした霧が晴れていき、完全な覚醒が訪れた。
ふと、目の前にある大きな鏡に自分の姿が映る。
その瞬間、中也の思考は一気に氷点下まで冷え込んだ。
「……は……?」
開いた口が塞がらないとはこのことだった。
鏡に映る自分の首筋から鎖骨のあたり、さらにはシャツの襟元から覗くはずのない胸の上の皮膚に至るまで、おびただしい数の、およそ隠しようのない鮮烈な真紅の烙印が、これでもかとばかりに刻み込まれていた。
昨夜の狂騒の中で、自分がどれほど貪欲に求め、どれほど無防備にその身を委ねていたのか。
その全記録が、あまりにも生々しいキスマークの群れとして、白磁のような肌の上に無惨に咲き誇っている。
「おい……!」
一瞬にして全身の血が逆流するような感覚に襲われ、中也の顔面はトマトを通り越して沸騰しそうなほどの真紅に染め上げられた。
寝ぼけていた頭の芯が一気に沸騰し、羞恥と怒りとが混ざり合った感情が脊髄を駆け抜ける。
「クソ太宰――っ!!!!!」
洗面所の扉を内側から猛烈な勢いで蹴り飛ばさんばかりの勢いで開き、中也はそのまま廊下へと飛び出した。
パジャマのシャツの合わせもそこそこに、剥き出しになった首筋を両手で必死に押さえながら、怒りのオーラを全身から噴き出してリビングへと突撃する。
リビングのテーブルでは、そんな嵐の到来などどこ吹く風とばかりに、太宰が優雅にトーストをフライパンの網の上でこんがりと焼き上げているところだった。
香ばしいバターの匂いが漂う中、太宰はトングを持ったまま、くるりと振り返る。
「おや、もう目が覚めたかい? おはよう、中也」
どこまでも呑気に、そして心底楽しそうに、太宰とにこやかに微笑みかけてくる。
そのあまりのマイペースさに、中也の怒りはもう沸点を超えて臨界点に達していた。
「お前……! ふざけんな、これ見ろ!! キスマークつけすぎだろ!!!」
中也は真っ赤に染まった顔をさらに歪め、自分の首筋を指さしながら、怒鳴り声を上げた。
声は怒りでわずかに震えているが、そのあまりの恥ずかしさに目は潤み、涙目になりながら太宰を睨みつけている。
しかも、よりによってどの衣服を着てもどうしても隠しきれない、喉仏のすぐ脇や鎖骨の真ん中、襟元から絶妙にはみ出る位置にばかり、これ見がしに濃い痕がいくつも並んでいた。
「なんで……! なんで服で隠せない所ばっかり、こんな丁寧に、わざわざ目立つ所につけるんだよ……っ!!」
明日からポートマフィアの本部に出勤しなければならないという現実と、部下たちの前でこの首筋を晒さなければならないという地獄絵図が脳裏をよぎり、中也は頭を抱えたくなる衝動に駆られる。
首元を隠そうとシャツのボタンを一番上まで必死に留めようとするが、あいにく昨夜の激闘で一番上のボタンの糸はすでにほつれかけており、無情にもその美しい鎖骨と烙印を完全に露出させてしまう。
そんな中也の慌てふためく様子を、太宰はトーストを皿に移しながら、面白そうにじっと観察していた。
今日も今日とて、怒りに震えるその顔の輪郭から何から、見事に完璧なまでに作り込まれたばっちりメイクが映えている。
もちろん、メイクそのものは自分で昨夜のうちに落としていないからそのまま残っているわけだが、その化粧の隙間から覗く真紅の痕が、なんとも言えないコントラストを醸し出していた。
(ふむ、今日も今日とて、中也は怒った顔も実に絵になるなぁ……)
心の中でそんな悠長な感想を抱きつつ、太宰はトーストの乗った皿をテーブルに置き、ふっと柔らかく微笑んだ。
「だってさぁ」
悪びれる様子もなく、太宰はトントンと自分の顎に人差し指をあてて、わざとらしく首をかしげる。
「昨夜、中也があんまりにも『もっと、いっぱいキスして』『キスしてって言ってるでしょ……!』って、私の耳元で何度も何度も、それはもう熱心におねだりしてきたじゃないかぁ」
「なっ……!?」
図星を突かれた瞬間、中也の顔の赤みは最高潮に達し、耳たぶの先までが真っ赤に燃え上がった。
確かに、昨夜の意識が溶けかけていた終盤、何度も何度も頭が真っ白になるほどの快感の中で、もっと自分を求めてほしいと、太宰の唇を貪るようにねだった記憶が微かに蘇る。
だが、それはそれ、これはこれだ。まさかそんな、他人に丸見えになるような場所を選んで、わざわざそんな目印を刻み込むなんて聞いていない。
「そ、それは……! そんな、こんな目立つところにつけていいとか悪いとか、加減ってもんがあるだろ……! 常識的に考えて、ここぞとばかりに……!」
言葉を詰まらせながら、中也は悔しさに唇を噛み締める。
服で隠せない場所ばかりをピンポイントで選ばれたのは、間違いなくこの黒髪の悪党の故意によるものだった。
「からだの一部にしてあげる」と言わんばかりの、執着と独占欲の塊のようなその所業に、腹立たしさと、どうしようもない気恥ずかしさが同時に胸を突く。
「だいたい、これじゃあ今日の会議にどうやって出席すればいいんだよ。お前のせいで、部下どもに変な勘ぐり入れられるだろうが……っ!」
「いいじゃないか。私の中也だって、みんなに一目でわかるようにマーキングしておいた方が、変な輩が寄ってこなくて安心安全だろう?」
ケラケラと悪びれもせずに笑う太宰の顔を見ていると、本当に殴り飛ばしてやりたい衝動に駆られるが、同時に、その言葉の裏にある妙に生々しい独占欲が、中也の心の奥底をくすぐるのもまた事実だった。
恥ずかしさで今すぐ床に穴を掘って隠れたい気持ちと、それでも自分をそこまで執拗に染め上げずにはいられないほどに求められていたという実感が、複雑に混ざり合って中也の胸を波立たせる。
「……っ、この……変態包帯が……っ!」
結局、それ以上のまともな反論の言葉を見つけられず、中也は真っ赤になった顔を背けて、ぷいっとそっぽを向いてしまった。
そんな不機嫌そうに肩を怒らせる中也の背中を見つめながら、太宰は愛おしそうに目を細めると、冷めないうちに朝食を食べようと、その小さな背中を優しくトントンと叩くのだった。
コメント
7件
英検の勉強、忙しい中の癒しの作品ありがとうございます!! 口寂しいから中也♀は、煙草を始めたのかな? そして、口寂しいから太宰さんにめちゃ「ちゅーして」ってオネダリしたのかな? とか妄想が止まらない回でした(*^^*) そして、痩せた理由が煙草ということに対して心配を見せる太宰さんの姿がエモかったです✨ 主さんのペースで、これからも投稿待っています! 英検獲得に向けて、頑張ってください!
可愛すぎてニヤニヤが止まりませんでした!!次回も楽しみです!!
わあ、第58話読みました!英検の勉強お疲れさまです~! 朝の鏡のシーン、中也のキスマーク発見からの叫びがものすごく可愛くて思わず頬が緩みました(笑)「なんで服で隠せない所ばっかり」って怒るのに、実は太宰の独占欲にちょっとときめいてる感じが絶妙で……! バターの香りが漂う朝食の準備をしながら飄々としている太宰と、真っ赤になって怒る中也の温度差がたまらなく好きです!続き、キスマーク編も楽しみにしてますね🌷