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hazard tokyo −2074−

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2 - 「 奇怪な扉 、異界へと 」

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2025年11月25日

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第一話

「 奇怪な扉 、異界へと 」

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いつも通りの朝

カーテンの隙間から差し込む明るい光に

促され、重い瞼を上げる

絡まった充電コードを見ないふりして、

スマホの電源ボタンを押す

枕元のスマホ画面に目をやると

時刻は10時過ぎ。土曜だからといって

寝過ぎたか?なんて考えながら数秒の間

天井を見つめたあと、身体を起こし

布団から身体を出すと、どこか

ひんやりとしている床に足を下ろした。


( ガチャ


目を擦りあくびをしながら

ドアノブ を 捻った

自室から出て家の階段を降りる

リビングには既に同居人が集まっていた


リビングに着くや否や

台所からアカリに声をかけられる

水道の音から察するに、おそらく皿を

洗っているのだろう


アカリ

「 遅かったな 、いつも早いのに 」


ハキハキとした力強いアカリの声が

テレビの賑やかな声を上書きする


シュウ

「 昨日徹夜でキーボード練習

してたんだよね … 」( 苦笑


アカリ

「 あまり無理したらダメだからな 」


シュウ

「 あーい … 」


アカリの言葉は優しくて、

ほんと風邪薬みたいだ


ミハル

「 そろそろ起こしに

行くとこだったよ 、もう 」


呆れ気味にミハルが口を挟んだ


シュウ

「 今日なんかあったっけ 、」


何一つ覚えていない予定、

寝起きの脳みそをフル活用して

記憶を振り返るが心当たりがない


ユイカ

「 新しくできたスイーツの

お店行くんじゃなかったっけ ? 」


先ほどまで黙っていたユイカが

ソファの背もたれに思い切りもたれて

天井を見上げながら、気だるげな声で言う


シュウ

「 あ 、そうだったね

アタシ一応寝起きでも家でれるけど、

どうする ? 準備する 、? 」


ユイカ

「 じゃ 、もう行こ 。どーせ暇だし 。」




準備が終わる


玄関を開けて外に出ると、

日差しが強く天気は

晴々としている。快晴だった。

家の鍵を閉めると、

堂々とした雲ひとつない青い空を

指差し、「 今日は一段と雰囲気が

明るいね 」なんて言いながら外を

ふらふらと歩いていた


しかし、そこからしばらく歩くと

路地裏の方に妙な看板が飾られているのが

見えてきてしまった


シュウ

「 なにこれ … 」


白い背景に黒い文字で

「 ? 」とだけ記された看板が

路地裏の方から出されている


路地裏を覗き込むとそこには狭い道

奥は暗くて見えない


ミハルは反対していたが、

好奇心には勝てるまい

全員強制で路地裏の方へ入った


狭い道に4人 、当然苦しくないわけもなく

「 言い出しっぺなんだから 」と

半ば強制的に前へ来させられた先頭の

アタシは、早く前へ行くよう

間の2人から促されていた


ミハル

「 シュウ 、はやく ー 、」


ユイカ

「 ねえ 早くして 」


シュウ

「 わかったから !! 」


少し早足で前へ進むと、

見覚えのない広い場所に出た


アカリ

「 近所にこんなところあったんだな 」


辺りは建物に囲まれている

そしてアタシ達の目の前には


シュウ

「 あれ 、何 … ?? 」


建物の裏口らしき扉があった


扉だけならまだしも、びっくりするほど

扉には「 開けるな 」だの書いてあるし

注意マークのステッカーが

何枚にも重ねて貼られていた


ユイカ

「 … 」


ユイカは扉に目をやると、

無言でドアノブへと手を伸ばす

なんとなく寒気と嫌な予感がした


ミハル

「 開けるなって書いt 」( 遮


( ガチャ


ミハルも嫌な予感がしたのか止めたが

時すでに遅し、扉は開かれた




扉が開かれた瞬間、目が痛むほどの

眩しい白の光に包まれる




気がつくと 、そこは見覚えのある

道路のど真ん中だった


シュウ

「 何ここ 、? 何が起こったの ? 」


緑色の空は黒い雲で濁っていて、

ツンと薬品の匂いが香る

黒い霧のせいで辺りは見えない


ミハル

「 嫌な予感的中 ー … 」


霧の奥から聞こえる呻き声に

なんとなく肩を震わせる一同


ユイカの開けたドアは消えていた


ユイカ

「 何 、? … ここ 」


そんな事を話して辺りを見渡すうち、

アカリが突然口を開いた


アカリ

「 … 来る 、嫌な気配がする 」


来る ? 何が ?

そう思ったのも束の間


???

「 ヴ ァァ “ ァ” … 」


薬品の匂いにさらに腐敗臭が混ざる

目の前からは歩く死体が一体来ていた


シュウ

「 これ 、え … ゾンビ ? 」


フィクションでもなんでもない、

目の前でふらりふらりと歩いていたのは

紛れもなくゾンビだった


アカリ

「 … 」


アカリは肩を震わせていたが 、

ゾンビを視界にうつした瞬間

目つきを変える


ユイカ

「 待って 、アカリ ! 」


ユイカは止めたが 、アカリは

素早く拳を握り噛まれることも

恐れず顎に拳で一撃入れた

長く一つ結びされた艶のある黒髪が

空をうねり舞う 。


その瞬間だった 。


( ボンッ !!!


大きな爆発音と同時に 、

ゾンビの顎に爆発が起こる


爆発したゾンビの下顎は肉片となり散った


アカリ

「 ッ は 、? 」


血飛沫が拳を赤く染める

アカリの瞳は大きく見開かれる


ゾンビは鈍い音を立てて

地面に倒れると 、顎が再生しだした


ユイカ

「 逃げるよ !! 」


状況を危ないと判断したユイカは

硬直するミハルの手を引っ叩き

無理やりに引っ張る


シュウ

「 置いていかないで ! 」


アタシは前方を走る2人の後ろを

アカリと共に追いかけた




しばらく走るうちに 、

古い一軒家があった


ここなら 、なんて考えて

全員で一軒家に入ることにした


幸い鍵は開いている

アタシ達はひとまずそこに入ることにした


▶︎▷▶︎ next

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