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腹筋、背筋、スクワットを終え、身体じゅうが悲鳴を上げている。それに比べ、皆は息一つ上げていない。
「何で皆さんはそんなに体力あるんですか…?」
「まあ、男の子だからってことはあるわね。ほら、いろいろあるじゃない。男の方が運動するし、夜の運動でもリードするのは男だし。」
「なに普通のテンションで下品なことを言ってるの。」
「だって、遠い話じゃないでしょ。協会からの4か月の期限…つまり、年が明ける頃には花月チャンは、アタシたちの誰かと契りを結ぶ。体力がない子は可愛いけど、子孫繁栄のためには回数こなさないとね。」
そうだ。
あの時、私はまだ誰のことも選べなかった。
年が明ける頃には誰かを選び、添い遂げる。
でも誰かを選んだら…ほかの4人とは一緒にいられなくなるのかな…?
「花月……不安か…?」
「不安って言うか……誰かを選ばなきゃいけないんだって思うと……寂しいなって。こうやって皆で楽しく過ごせるのも…終わるのかなって…。」
「終わらせないよ。僕たちは家族。そりゃ、夫婦になったら踏み込めないことも増えてくる。でも、絶対に離れたりしないよ。それが花月の願いならなおさら。」
「そうですね…。今までこのうるさい中で共に生き、暮らしてきたんです。壊れることなんてありませんし、誰にも壊させませんよ。」
「そんなつまらないことで落ち込んでんじゃねえ。今を楽しめ。ほら、トレーニング再開すんぞ。」
「うん。」